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Dark Castle



Country: United States
Type: Full-length
Release: 2014
Reviews: 85%
Genre: Epic Metal


アメリカの正統派エピック・メタル、メディーバル・スティールの2014年発表の1st。




エピック・メタルのファンにとって、メディーバル・スティールというバンドは特殊であり、その強烈な印象はEP『Medieval Steel』(1984)に由来するものだった。激変するヘヴィメタル史の中で、バンドの存在は徐々に曖昧となり、ファンの間では残された楽曲だけが評価を高めていった。メディーバル・スティールに対するファンたちの支持の熱さは、2000年代に入り発表された2枚の企画盤『The Dungeon Tapes』(2005)、『The Anthology of Steel』(2012)に示され、未だに新作の発売を待ち望むリスナーがいるという現実をバンド側に知らせた。
やがて、ロック史は2010年代を迎え、これまでに地下で活動を行っていたバンドたちにも、ようやく光が届くようになった。一つの劇的な変化があるとすれば、それは世界各地におけるエピック・メタルに対する再評価の動きだった。2000年代に勃発したムーヴメント"ニュー・ウェイヴ・オブ・メディタレニアン・エピックメタル"が物語っているように、近年におけるこのジャンルへの評価は確かなものだった。そして、エピック・メタル・シーンで活躍する若いバンドたちのクリエイティブな姿勢が、ムーヴメント全体の原動力となっていた。
2000年代後半の欧州では、エピック・メタルが徐々に勢力を拡大し、より若いリスナーたちを吸収していった。同じくアメリカという土俵でも、エピック・メタル・シーンが著しい変化を始めた──80年代に活躍した"古参"バンドの復活だった。話は変わるが、2010年代のヘヴィメタル・シーン全体を見ると、驚異的な速度で昔のバンドたちが新作を発表していた。ブラックサバスやジューダスプリースト等のビッグ・ネーム・バンドの新作の発表は、当然のように、従来のヘヴィメタル・ファンを歓喜させた。ヘヴィメタル・シーンは30年以上も前に結成されたバンドが、今でも平気な顔で新作を作れるような世界だった。



アメリカのエピック・メタル・シーンの転機は、ウォーロードの復活だった。80年代にカルト的な人気を誇ったこのユニークなエピック・メタル・バンドは、2013年に新作『The Holy Empire』を発表。その勢いが他のエピック・メタル・バンドたちを刺激したかのように、近年では古いミュージシャンたちが叙事詩的な作品を作ることに積極的になっている現実があった。エピック・メタル作品が発表できる十分な環境がここ数年で整えられた、という推測は容易だった。
ここに復活したメディーバル・スティールの新作『Dark Castle』は、そういった近年のエピック・メタル・シーンの変化を示すためには非常に良い作品だった。バンドはファン待望の第一作目を2014年3月に「Empire Records」から発表した。当然のように、従来のマニアたちは『Dark Castle』の内容に喰いつき、直にインターネット上の専門サイトでレビューが行われた。バンドの自称"信奉者"たちは、本作の音楽のスタイルが以前と全く変わっていないことに安堵の溜息を漏らし、同じことがウォーロードの『The Holy Empire』にも言える事実に辿り着いた。結局のところ、80年代に確立されたエピック・メタルの音楽のスタイルは、時代を超えて、2010年代に入っても変化する部分が少なかった。それは今も昔も、ヘヴィメタル・ファンが同じような理想像を叙事詩的な音楽に抱いていたためだった。



1. Powersurge
2. American War Machine
3. Circle of Fire
4. The Lost Quatrain
5. The Man Who Saw Tomorrow
6. The Killing Fields
7. Heaven Help Me
8. April
9. Tyrant Overload
10. Stranger in Time
11. Thou Shall Not Kill



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