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パワースレイヴ



Country: United Kingdom
Type: Full-length
Release: 1984
Reviews: 91%
Genre: Heavy Metal


アイアン・メイデンの1984年発表の5th。


アイアンメイデンの黄金期の始まりを告げる一大傑作。アイアンメイデンのファンの間では5thから7thまでを一般的に"黄金期"と総称している。確かにその時期の作品を最高傑作に挙げるファンは非常に多い。
本作は冒頭の2曲、"Aces High"と"2 Minutes to Midnight"に尽きるという声がよく聞かれる。ヘヴィメタル界屈指のこの名曲は、本作を最高傑作に押し上げるには十分な完成度を誇っている。正に絶大なインパクトだ。当然の如く、それ以降の楽曲もやはり素晴らしいのだが、多くのファンは冒頭の良さに惹かれている。しかし、作品トータルでの完成度も高いのが、この『Powerslave』を聴く上で見逃しやすい盲点である。
本作ではアートワークをディレク・レックスが手掛け、バンドのマスコットであるエディがエジプトのスフィンクスに化けている。このアートワークも本作の内容と比例して素晴らしい。アートワークにも表れているように、本作はコンセプチュアルな作品である。歴史好きとしても有名なスティーブ・ハリス(b)の知的な部分が、ソングライティングの面で開花した。古代エジプト神話を題材としたタイトルトラック"Powerslave"、恰も小説のような奇怪な物語を作詞した"Rime of the Ancient Mariner"は圧倒的な存在感を所有している。ファンはアイアンメイデンの"Phantom of the Opera"を聴いた時から、このような大作が発表されるのを待ち望んでいた。
以前からもそうであったが、今作はエピック・メタルと捉えても何ら不思議ではない内容を含んでいる。作品全体をシリアスな雰囲気で覆うことは、統一感を持たせる上で重要な要素である。本作はダークな雰囲気が地に足を付け、作品の最後まで継続される。これらの生み出す陶酔感こそが芸術への第一歩であり、また末永く愛されるヘヴィメタル作品の条件であるのだ。楽曲全体にエジプシャンの神秘的なエッセンスを加え、叙事詩的なドラマ性をより高度な次元で実現した本作こそ、紛れもない真の傑作である。



1. Aces High
ヘヴィメタルの良さをすべて結集した名曲中の名曲。オープニングのドラマティックかつメロディックなイントロ部分から絶大なインパクトで聴かせる。正統派メタルの興奮がすべて詰め込まれている、といってもよかろう。
2. 2 Minutes to Midnight
本曲のオーソドックスでキャッチーなメロディが多くのファンの心をとらえたのであろう。印象的なラインを含め、やはりアイアンメイデン屈指の名曲。
3. Losfer Words (Big 'Orra)
ドラマティックなインストゥルメンタル。一部ではゲーム音楽とまで形容されているが、整合性を持った内容からは一種のストーリーさえ連想させる。
4. Flash of the Blade
ダークな雰囲気に導かれる楽曲だが、サビでのブルースのハイトーンは最高に勇ましい。頭に焼き付く。中間部のツインリードパートはミステリアスながらも構築感及び知性をのぞかせる。
5. Duellists
極めてメロディアスかつエピカルなメロディラインを持つ佳曲。ブルースの歌うドラマティックなメロディもさることながら、後半から開始されるツインリードパートは整合性を持ち余りにもドラマティックである。この大仰な展開と古代を思わせるメロディはエピックと形容するには十分。
6. Back in the Village
正統派ブリティッシュらしい曲。特筆すべき点はない。
7. Powerslave
エジプトの古代神話からインスパイアされた、神秘的な楽曲である。アンビエントな旋律をリフに組み込み、中間部のエジプシャンなパートの放つ異国臭は異常ともいえる。
8. Rime of the Ancient Mariner
イギリスの詩人Samuel Taylor Coleridgeの叙事詩をもとにスティーブ・ハリスが作り上げた、アイアンメイデン中最長の長さを誇る一大叙事詩。約14分もある。内容は幻想怪奇の長編小説を思わせる、古代の不気味な航海の物語である。この楽曲の表現力、そして臨場感には絶句を禁じ得ない。ミドルテンポでありながら、物語を奇怪な旋律と共にゆっくりと描いていく箇所には脱帽である。まるで聴いていると映画を見ているような感覚に陥る。この楽曲の後半におけるツインメロディの旋律は、古代の海洋の遥か深淵から紡ぎ出された、とでもいうような神秘と脅威に満ちている。まるで人間の世界ではないような気さえする。これほど叙事詩的で神秘的な大曲を作り上げたスティーブは天才以外の何物でもない。



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