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Column the Column

volume 17. 6 November: 2011



 ヘヴィメタルに関係する資料を探していると、実に興味深い文献がいくつも出てくるのが常だ。そして時にそれらは破棄するには惜しい内容を含んでいる。とりわけ今回は、イギリスの傑出したエピック/シンフォニック・ブラック・メタルであるバルサゴス(BAL-SAGOTH)の詞世界に言及した記事を収録した。


──今回はバルサゴスの詞世界についてです。彼らのヘヴィメタルが好きでも、複雑すぎる歌詞は多くのファンを悩ませているようです。
コスマン:私自身、バルサゴスの複雑極まりない歌詞を理解できないという声を多く耳にしてきた。これまでに、ヘヴィメタルの世界では歌詞よりも音楽性が先行して重要だと考えられてきたが、それぞれのバンドの持つ詞世界を理解できれば、よりその音楽を楽しむことが出来ることは間違いない。しかし、バルサゴスの場合は専門的な知識も必要になるため、そこが一般のリスナーを遠ざけている部分であると、私は分析しているのだ。一番問題なのは、やはり小説にも匹敵するあの膨大な文章量であろう。私も始めのうちは、公式のLYRICS(歌詞)を見ただけでも嫌気がさしたものだ。
──ですよね(笑)。
コスマン:現代の世界の人々には忍耐力がないなどと言われているが、そんなことはなかろう。多少の好奇心があれば、後は気持ちで何とでもなる部分がある。私もバルサゴスの歌詞の分からない箇所は、気持ちでカバーしている。幸いバルサゴスの場合、楽曲に完璧な表現力があるために集中して繰り返し聴けば、世界観はある程度は掴めるようになっている。大事なのは、少しでもいいからバルサゴスを理解しようとする気持だ。偏見から何も生まれてこないことは、既に過去のヘヴィメタル史がよく物語っている。実際、ほんの少しでも歌詞の基本的な場部が分かっていれば大いに理解は深まるものだ。
──ではまず始めに、分かりやすいところからお願いします。
コスマン:そうだな。始めに、公式の使い方を紹介しておこう。知っていると何かと便利でな。
──いきなり歌詞には入らないのですか?
コスマン:ああ。公式を理解して、まずはバルサゴスの趣旨と寛大さを知ろう、というわけだ。最も、紹介するのは私なりの使い方であることを先述しておくが。
──ではお願いします。
コスマン:始めに、バルサゴスの公式サイト(*注釈1)に飛んで見るとしよう。もちろん飛べば、HOMEが表示される。ここではライブ情報などの、バルサゴスの最新情報が記されているが、最近は音沙汰ないようだ。次に、歌詞と深く結びついたコンテンツの揃う圧巻のBANDをクリックしてみよう。正直なところ、ここさえ押さえれば公式はマスターできる。一番上の項目、BIOGRAPHYには、バルサゴスの歴史とメンバーの紹介が行われている。メンバー紹介では、彼らが影響を受けた音楽、作家、映画などが書かれていて非常に勉強になる。私もここから、各メンバーの個性的な趣味を理解したということだ。2番目の項目、CHRONOLOGには過去のライブ情報などが記されているが、歌詞との関係性は薄いので、ここでは割愛する。3番目の項目、FAQではバルサゴスに対する問答が記されている。質問に対して、主にバルサゴスの創始者であるバイロン(*注釈2)が応えている。今後の活動など、実に鋭い質問にもバイロンは冷静に答えているので要チェックだ。4番目の項目、GALLERYには文字通りバルサゴスの写真が掲載されている。剣を持つバイロンの姿には思わず頬が緩む。ファンならば苦笑すること必死の写真ばかりだ。5番目の項目、GLOSSARYは歌詞と深く結び付いている。ここには現在、第1作目から第4作目までの歌詞に登場した人物、アイテム、国家が詳細に、A~Zの順で記述されている。これを理解することが出来れば、歌詞への理解が大幅に向上するであろう。文章も短く、ネットを使用すれば翻訳は楽だと思われる。必要なのは個人の努力だ。6番目の項目、LOGO HISTORYはそのタイトル通り、バルサゴスのバンド・ロゴの変化が記されている。ブラック・メタルらしいロゴから徐々にファンタジックなものへと変わっていった経緯が見てとれる。最後の項目、LYRICSには、問題である歌詞がすべて掲載されている。ここでは作品中のブックレットには収まりきらなかった歌詞も新たにバイロンによって加筆され、殆ど小説と変わらないボリュームを誇っている。すべての歌詞がここで無料で読めることは、ファンとしては大変有難い。公式サイトで重要なのはここまでであろう(小ネタだが、DOWNLOADSのページではバイロンの創造した仮想世界の地図が入手できる。小説の手引と思って、印刷して持って置いて損はない)。

chthonic-map

──非常に便利なシステムですね。しかし歌詞をダウンロードしても全く読めないのが現状です。
コスマン:地名を知るということは、冒険ファンタジー小説を読む際に必要な要素である。もちろんこれから、バルサゴスの物語における主要な国家を説明していこうと思う。紹介するこれらの国家は、バルサゴスの物語の中でも重要な位置を担うので覚えておいて損はない。読者はRPGのプロローグを見ているのだと感じて、地図(*画像上)を片手についてきて欲しい。各国家から太古の歴史を紐解いてみよう。地図によれば、第二の地殻変動以前の時代となっている。分かりにくければ、有名なノアの大洪水以前の世界と思っていただいて構わないであろう。その時代には、多くの強力な国家が存在していたというのが、バルサゴス・サーガ上での設定なのだ。
──主要な国家とは、地図に赤太文字で書いてある「ATLANTIS」や「HYPERBORE」、「IMPERIUM」のことでしょうか?しかし何と読めばいいんでしょう。
コスマン:アトランティス、ハイパーボリア、《帝国》と読む。
──そうでしたか。次に重要な国家は?
コスマン:《帝国》と隣接している「VYRGOTHIA」も、《黒曜石の王冠》(*注釈3)サガでは重要な国家だ。
──《黒曜石の王冠》サガとは?
コスマン:要約すると、《帝国》とヴィルゴシア間での叙事詩的な戦争を描いた物語である。これではかなり要約したことになるが、このくらい簡潔にしなければ文章量に圧倒されてしまう。
──なるほど。では「GUL-KOTHOTH」とは何でしょうか?
コスマン:グル=コトースとは、全ヴィルゴシア王国の中で最も強力な城塞都市の名だ。その歴史は古く、長年《帝国》はこの城壁を突破できないために、現在は休戦状態に陥っている。読み方によってはグル=コトホースとも呼べるであろう。
──物語の全貌が見えてきたようです。《帝国》はヴィルゴシアを突破するためにはまずグル=コトースを陥落させなければならないと。
コスマン:その通り。しかし、鉄壁のグル=コトースを突破するためには《影の王》の《黒曜石冠》の魔力が必要になってくる。《帝国》の皇帝クールドはその事実に気付き、ヴィルゴシアから《黒曜石冠》を奪おうとしたのだ。
──《影の王》?また知らない名ですね。
コスマン:《影の王》は第一の地殻変動以前に地上を支配していた偉大な王の名だ。《黒曜石冠》は《影の王》が頭に抱いていたものであり、強大な魔力を秘めた神秘の宝物なのだ。《影の王》の物語や散文関しては、第一作『A Black Moon Broods over Lemuria』(1995)に詳しい。

>>To be continued in:Column the Column:Next...



*注釈1:以下を参照→http://www.bal-sagoth.freeserve.co.uk/
*注釈2:Byron Roberts。バルサゴスのヴォーカリスト。歌詞も手掛ける。通称「バイロン卿」。
*注釈3:英名「The Obsidian Crown Saga」。

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