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Triumph of Steel



Country: United States
Type: Full-length
Release: 1992
Reviews: 84%
Genre: Epic Metal


"Kings of Metal"ことマノウォーの1992年発表の7th。

エピック・メタルの大傑作となった前作を最後に脱退したロスの後任にデイヴィッド・シャンケル(g)、息子の重病を理由に脱退したスコットの代わりにライノ(d)が加入し制作された本作。この『The Triumph of Steel』はマノウォーの歴代の中でも長大な楽曲を有している。凡そ30分にも及ぶ超大作#1は、ギリシアの英雄叙事詩『イリアス』を題材にしている。日本のファンの間では「アキレス組曲」と邦訳される。合計8パートに及び、各メンバーの長大なソロを網羅したマノウォーらしい楽曲だ。バンドの大仰さを完全に表現したこの楽曲は、最大級の傑作であり、問題作でもある。大きな疲労感をもらたすこの楽曲を聴き終えることができるか、それはエピック・メタル・ファンとしての資質が問われるだろう。その後の楽曲はいつものマノウォーらしく、ドラマティックなエピック・メタルが展開される。決して大作だけに力を注ぐわけではなく、前編を通して完成度が高いのは普段通り。ラストの神秘的なバラード#8は突出した傑作。#1や#6、#8でも顕著だが、前作で導入されたシンフォニックな味付けが本作で更に本格的になっており、映画音楽を思わせるスケール感が強調される。大仰なスケールを感じさせる作風はマノウォーの一つの個性である。しかし、マノウォーの場合、シンフォニックと形容されても煌びやかなものを指すわけではない。マノウォーに導入されてる交響曲的要素は実際に古典的なものだ。それこそ昔から培われてきたような深みを宿している。そのため、ピュアなメタルファンでもその音色に率直に酔うことができるようになっている。より壮大なエピック・メタルに必要な要素を、マノウォーは他のバンドよりも早く発見した。本作は決して軽い気持ちで聴いてはならない作品である。マノウォーのエピック・メタルとは神聖なものだ。このアルバムからはヘヴィメタルの世界観の重さ、大仰さの爆発ぶりを遺憾なく感じることができる。また本作は、アルバムのボリュームがあるため、マノウォーの世界観に浸りたい方にお勧めできる。



1. Achilles, Agony, and Ecstasy
前述したようにIliasを題材にした一大エピックメタル。メタリックなリフによる激烈な幕開け、圧巻のソロパート、大仰なヒロイックメロディ、映画音楽のような荘厳なクラシック要素を網羅しており、とんでもない大作に仕上がっている。途中導入されるクラシック調のメロディにおいては、古代ギリシャの神殿、宮殿を思わせるほどに壮大。各パートごとに展開していく様はドラマ性に満ちており、やや冗長とファンの間で囁かれるも、魅力的なフレーズが大量に存在している。この神話的な組曲は、古代ギリシャの英雄伝説を見事にエピックメタルを駆使して完成させた紛れもない衝撃作だ。
2. Metal Warriors
重く、重厚だがノリのいい典型的なメタルアンセム。前作の「Kings of Metal」系統の曲、と言えば分かりやすいだろう。
3. Ride the Dragon
荘厳かつ野太い疾走曲。漂う雰囲気は剣と魔法を感じさせるものだ。
4. Spirit Horse of the Cherokee
野獣の如きエリックのシャウトが栄える曲である。雄々しいリズムが漢らしさを叩き出す。
5. Burning
スロウでダークな曲である。
6. Power of Thy Sword
純粋にヒロイックかつ高潔なエピックメタルの傑作。中間部の静かなパートは映画のような厳かさを感じさせる。剣の響きも導入されており、それだけで血拭き肉躍る。このアルバムのハイライトの一つである。
7. Demon's Whip
厳かな雰囲気があるがやや助長に感じる。しかし後半の激烈な疾走パートは強力。
8. Master of the Wind
崇高で神聖なるバラードだ。厳かで、それこそ映画のような奥行きを感じさせる。特にサビの持つスケール感は圧巻である。



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