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Column the Column

volume 15. 7 September: 2011



 ファンタジーの原型が欧州とアメリカとで異なるのは過去の考察で明らかな事実となった。エピックメタルにおいても様々な分類があり、最も伝統的なエピックメタルはアメリカの地下より発祥した。我々は何を基準に正統派エピックメタルを判別すればよいのであろうか。コスマン・ブラッドリー博士は過去に重要な点をいくつか指摘している。


──正統派エピックメタルの主な特徴は何か。
コスマン:正統派エピックメタルと名乗るバンドの場合、大抵は80年代のアメリカのカルト・エピックメタルのサウンドを踏襲している。これらのバンドはマニラ・ロード(MANILLA ROAD)、キリス・ウンゴル(CIRITH UNGOL)、マノウォー(MANOWAR)、ウォーロード(WARLORD)などの音楽性から多大な影響を受けている。
──正統派エピックメタルはそれらのバンドから始まっていると?
コスマン:今取り上げたマニラ・ロードやキリス・ウンゴルは一般的にエピックメタルの始祖として認知されている。『Crystal Logic』(1983)や『Frost & Fire』(1981)、『Into Glory Ride』(1983)などの80年代初期に発表された作品が、現在でもエピックメタルの教典となっている。
──正統派エピックメタルのサウンドとはどのようなものか。
コスマン:この問題に対しては正統派メタルと同じ法則に辿り着くが、正統派エピックメタルのサウンドは如何にマニラ・ロードやキリス・ウンゴルのサウンドに接近できるかが重要である。正統派メタルがアイアン・メイデンやジューダス・プリーストのサウンドを忠実に再現しようとする行為と同じように。
──"正統派"ではないエピックメタルのサウンドとは?
コスマン:一般的に正統派エピックメタルは80年代のアメリカのカルト・エピックメタルのサウンドを基盤としたものだが、欧州で誕生したメロディック・パワーメタルを基盤としたエピックメタルバンドも中には存在する。これらのメロディック・パワーメタルを基盤としたエピックメタルバンドは、正確には"正統派エピックメタル"とは形容されない。
──正統派エピックメタルとの具体的なサウンドの違いはあるのか。
コスマン:この問題に対しては、正統派メタルとシンフォニック・メタルとの間で交わされる議論に似通った面がある。正統派エピックメタルはヘヴィかつメタリックなリフを基盤とした重厚なサウンドを得意としているが、一方"正統派"ではないエピックメタルのサウンドはキーボードなどの装飾を頻繁に用いている。正統派エピックメタル作品の中でもキーボードは使用されることがあるが、飽くまで80年代のエピックメタルサウンドに忠実である。
──歌詞の面での違いはあるのか。
コスマン:正統派エピックメタルでは、主に北欧や古代ギリシア・ローマの神話や史実、19世紀末から20世紀初頭の幻想文学などが題材とされるが、メロディック・パワーメタルを基盤としたエピックメタルは中世ファンタジーやハイ・ファンタジーなどの空想的な題材を好む傾向にある。
──現在、正統派エピックメタルと形容できるバンドを挙げて欲しい。
コスマン:現在活動を続けているバンドの中では、古参のうちマノウォー、マニラ・ロード、ヴァージンスティールが有力であろう。新勢力の中にはイタリアのドミネ(DOMINE)、ドゥームソード(DOOMSWORD)、マーティリア(MARTIRIA)など将来を有望視される株がいくつかある。またドイツのウィザード(WIZARD)やマジェスティ(MAJESTY)などのバンドにも注目したいところだ。
──最後に、あなたは何故正統派エピックメタルにこだわるのか。
コスマン:純粋なエピックメタルはソード・アンド・ソーサリー(*注釈)の世界を最も忠実に再現している。これまでに私たちが『METAL EPIC』誌で考察してきたように、より現実的に伝説上のそれらの世界を追求するのであれば、正統派エピックメタルに対する追求は限りない近道となろう。
──それはソード・アンド・ソーサリーの世界と現実との間の障壁をなくすという意味において?
コスマン:最も。



*注釈:別名ヒロイック・ファンタジー(Heroic fantasy)。詳細は『エピックメタル・ヒストリー:源流たるヒロイック・ファンタジー』参照。

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