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Mystification



Country: United States
Type: Full-length
Release: 1987
Reviews: 87%
Genre: Epic/Thrash Metal



1977年結成、アメリカのエピックメタルの重鎮、マニラ・ロードの1987年発表の6th。


ここに来てマニラ・ロードの黄金期は既に幕開けており、マーク・シェルトン(Mark Shelton:g、vo)、スコット・パーク(Scott Park:b)、ランディー・フォックス(Randy Foxe:g、key)という伝説的な三人組はまたしてもエピックメタル・シーンに先制攻撃を仕掛けた。1986年に発表された『The Deluge』に続く紛れもないエピック・ヘヴィメタルの傑作がこの『Mystification』であり、今回も一切の妥協を許さない鉄壁のエピックメタルが生み出されることとなった。
本作はアメリカ最大の文豪エドガー・アラン・ポーの詩にインスパイアされたコンセプチュアルな作品であり、その陰鬱な詩の内容に忠実に沿ったダークかつメロディアスなエピックメタルが展開される。アルバム・タイトルにはポーの名作『煙に巻く(Mystification)』(1837)の題名がそのまま用いられている。更に前作でも顕著であったスラッシュメタルの要素を大幅に導入した本作は、エピックメタル作品の中でも凶悪なスピードを誇る内容となった。
しかし圧倒的なスピードのみが本作の良点ばかりではない。マーク・シェルトンによる歌が積極的に取りれられた各楽曲群は、これまでにマニラ・ロードのエピックメタルの絶対的な個性として働いてきたこの要素を強烈に再アピールすることに繋がっている。またマーク・シェルトンの歌声以上に独自のエピックメタルを形作ってきた大仰なギターメロディも大量に増加されたのが『Mystification』という作品であり、マニラ・ロードはこれまでに最もメロディアスな内容を完成させた。
スラッシュメタルをベースとした強烈なスピード、エピカルかつダークなメロディの多用、ドラマ性を煽る歌パートの充実──これらがマニラ・ロードのエピックメタルを更なる高次元へと導いたのである。無論、如何に進歩しようともマニラ・ロードがアンダーグランドの領域を脱することはないので、以前のカルト的なエピックメタル・サウンドが急速に洗練される心配はない。マニラ・ロードとは暗い墓地で永久に進歩しているようなバンドなのだ。

追記:本作は2000年に「Sentinel Steel Records」から再発。その際アルバム・ジャケットの変更と新たに#10"The Asylum"がボーナス・トラックとして収録された。上記の画像は再販盤のものである。



1. Haunted Palace
ポーの詩『幽霊宮殿(The Haunted Palace)』がモチーフ。強力なギター・サウンドが叩きつけられる。異臭とエピカルな世界観を伴いながら猛烈に周囲を駆け廻る壮絶な内容を誇る。
2. Spirits of the Dead
ポーの詩『世にも怪奇な物語(Spirits of the Dead)』がモチーフ。陰鬱なアンダーグラウンド・サウンドが炸裂する楽曲。不気味なほどにメロディアスなその内容は、エピックメタルのファンを狂気させる。歌の旋律も異様なまでのドラマ性を宿している。
3. Valley of Unrest
ポーの詩『憩いなき谷(Valley of Unrest)』がモチーフ。歯切れのよいエピカル・リフにマーク・シェルトンの伸びのある歌声が絶妙に絡まる。印象的なリードギターのメロディはコンセプチュアルかつダークである。
4. Mystification
本作のハイライト。マーク・シェルトンが特に好んで読んでいたというポーの『煙に巻く(Mystification)』をモチーフとする。エピカルな世界観とグルーヴ感のあるリフが渾然一体となって繰り出される名曲である。中間部からはドラマティックに疾走を開始する。既にマニラ・ロードのエピックメタルは完成されてると言って良いであろう。
5. Masque of the Red Death
ポーの短編小説『赤死病の仮面(The Masque of the Red Death)』(1842)がモチーフ。不気味な鐘の音色から開始される。従来のダークな雰囲気に満ちており、マニラ・ロード以外の何物でもない世界観が展開。しかし今やそれらの伝統的なサウンドは、過去よりも遥かに強力に進化している。
6. Up from the Crypt
ホラー風のSEからスラッシーに展開。非常に攻撃的な内容だが、歌のメロディがはっきりと聞き取れるところが一般的なスラッシュメタルバンドとの明確な違いであろう。
7. Children of the Night
勇壮な疾走感に満ち溢れたマニラ・ロードの真髄。重厚かつダークな世界観とヒロイックな音楽性の融合が至高の楽曲を生み出している。劇的な展開を持ち、疾走とメロディアスなパートを駆使する。まるで本作の作風を代表するかのような優れた楽曲である。
8. Dragon Star
バラード調のエピックメタル。後半のハイライトであろう。徐々に静から動へと展開していく。普段は煮え切らないマニラ・ロードの楽曲だが、今回は大いに盛り上がる。中間部では得意の大仰なギターソロも炸裂。
9. Death by the Hammer
メロディアスなエピック・スピードメタル。スリリングな演奏と扇情的なメロディが劇的な世界観を構築する。



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