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Sign of the Hammer



Country: United States
Type: Full-length
Release: 1984
Reviews: 96%
Genre: Epic Metal


アメリカのエピックメタルの始祖、マノウォーの1984年発表の4th。


本作『Sign of the Hammer』はマノウォーの名を全ヘヴィメタル・ファンに認知させ、エピック・メタル界の王座に君臨するきっかけを作った、伝説的な名盤である。本作を聴いて何も感じないのであれば、エピック・メタルはあなたの肌に合わないことになる。また、『Sign of the Hammer』はカルト的なエピック・メタルを代表する最も基本的な一枚でもある。全編を貫く異様な雰囲気は、まさに"カルト的な音楽アルバム"の本質を強調している。

Sign of the Hammer』を貫く荘厳さや、ヒロイック・ファンタジー風の世界観を彷彿とさせる勇壮な内容は、全く持って筆舌に尽くし難い。恰も中世の騎士や古代の戦士を想像させるような、古典的なロマン主義や英雄主義は、本作の大きな特徴である。そして、それらが見事なピュアメタルと融合して、高度な次元に到達しているのが『Sign of the Hammer』全体の内容である。単純に楽曲が素晴らしいだけではなく、メンバーの演奏力も一流。特にヘビィかつメタリックなベース・プレイをするジョーイ・ディマイオ(b)は、バンドの中心人物であり、メインソングライターである。また、エリック・アダムス(vo)の壮絶なシャウトや、勇ましい歌唱のスタイルにも注目が集まる。本作は終始徹底してマノウォー特有の大仰さや劇的さも表現されているが、他の作品に比べてシンプルに収まっているので、一切無駄な時間がない。

ヘヴィメタルの音楽的特徴によって古代や中世、神話上の英雄たちを讃えるなら、この作品はまさにバイブルとなる。しかし、それだけにヘヴィメタル界屈指の演奏力を誇るメンバーたちの演奏の録音がチープなのは、時代の悲劇でしかない。最も、そのチープさがカルト的なエピック・メタルが放つアンダーグラウンド臭を倍増させている点は奇跡である。



1. All Men Play on 10
ややロックンロール調のノリのいいヘヴィメタル・アンセム。ブリッジの勇壮さには目を見張るものがある。
2. Animals
こちらもノリのいい疾走曲。ワイルドな疾走とシャウトが堪能できる。ここまではお遊戯に過ぎない。
3. Thor (The Powerhead)
前半の二曲がまるで序章のように思える荘厳かつ勇壮極まりない名曲。北欧神話における雷神トールの名を冠した楽曲であり、イントロ部分はまさにトールがその鉄槌を叩き付けるかのような衝撃を放つ。そして聖歌隊のような歌声からコーラス、ギターソロへという劇的な展開は呼吸困難に陥るほどのヒロイックさだ。
4. Mountains
「剣と魔法の世界」とも形容できる静寂さと激烈な勇ましさが展開する壮絶な名曲。山のように偉大な男らから我々へ、勇気の尊さと力の強靭さを教えられる楽曲である。クライマックスの戦士の哀愁を漂わせるギターソロから、軍隊のようなサビへと至る決死の展開には感動を覚える。マノウォーにしか生み出せないであろう、途轍もないロマンティシズムとヒロイズムが同居する壮大な一大叙事詩。
5. Sign of the Hammer
超高速ベースから疾走するタイトル曲。荒々しい疾走から一変、サビでの勇者のようなエリックの歌いあげとクワイアは壮大さを極める。これはマノウォーで最もヒロイックなコーラス・パートであるかも知れない。途轍もない高揚感が渦巻く。エピックメタルとは何か、戦士とは何かの答えを我々この楽曲で見出すであろう。問答無用の名曲。
6. Oath
戦士の殺戮の誓いを歌う。エピックメタル、ピュアメタルを体現した激烈な疾走曲。激しいリフとドラムが叩き出す勇壮さは壮絶。荘厳なコーラスも見事に楽曲をドラマティックにしている。
7. Thunderpick
伝説のベーシスト、ジョーイ・ディマイオ(b)による驚愕のソロ・インストゥルメンタル。これが本当にベースのメロディなのかと耳を疑う神秘的な旋律を有する。高貴で美しく、ヒロイックなメロディは感動的。そして"Guyana (Cult of the Damned)"へと劇的に流れるのだ。
8. Guyana (Cult of the Damned)
劇的なイントロダクション#7"Thunderpick"に流れるように続くという、まるで戦士の物語を思わせるようなバラード。ガイアナ(地獄に落ちたカルト)と題されたこの楽曲は、中米ガイアナでのPeoples Templeのカルト集団自殺を通して、我々に信仰の悲劇を物語っている。当時はカルト的なエピック・メタル・バンドだったマノウォーが、こういった題材を選択した理由は他にもあろう。楽曲や詞、あまりにも衝撃の内容だ。冒頭の流れるようなメロディに続く、オープニングのベースソロは感動を誘う。そして、マーチ調のリズム、カルト的な雰囲気、サビでのエリックによる渾身の歌唱からはヒロイックな印象を受ける。本作のエンディングに相応しい、エピック・メタル史に残る記念碑的名曲。



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