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Resound the Horn


Country: Italy
Type: Full-length
Release: 2002
Reviews: 92%
Genre: Epic Metal


イタリアの古兵、ドゥームソードの2002年発表の2nd。


「正統派エピックメタルの中で最もメロディアスな作品」
 『METAL EPIC』誌


劇的かつヒロイックなヘヴィメタルこそが、エピック・メタルにおいて最も重要な要素であることを、イタリアのドゥームソードは堂々と証明してみせた。前作『Doomsword』(1999)は希少な正統派エピック・メタルの作品として、一部の層から絶賛され、間もなくカルト的なこのジャンルのマニアの間で聖典と化した。その第一作目において、陰鬱で暗澹たる内容が、明確なヘヴィメタルを望む向きからの攻撃の対象になったことは否定できないが、それでもファンたちはドゥームソードの古典的なエピック・メタルを称賛し続けた。
叙事詩的音楽のファンが待ち望んだドゥームソードの第2作『Resound The Horn』ではいくつか変化があった。オペラティックな歌唱が魅力的であったナイトカマーが脱退し、替わりにデスマスター(vo)がヴォーカルへと変更した。本作でデスマスターは非常に無骨かつ漢らしい歌声を聴かせている。ヴォーカルの交代に乗じてサウンドもより重厚に変化しており、これらは明確な進歩と言えよう。各楽曲では過剰な疾走を抑え、劇的なギター・リフでシリアスに行進する。大仰極まるヒロイックなフレーズも大量に投下された。また、北欧神話や中世時代のヴァイキングの史実等に題材を求めた本作は、大作指向、作品全体の統一感、緻密な作風を貫き、自身が正統派エピック・メタルの唯一無二の体現者であることを強烈にアピールしている。
前作でのオペラティックな雰囲気が後退したことはドラマ性の減退にも成り得たが、本作のより重厚かつドゥーミーなサウンドは、決して単調なものではない。それはエピック・ギター・リフが持つドラマ性の高さから派生しているものであり、オペラ的要素を失った穴を埋める要素は十分にある。本編収録の7つの厳選された叙事詩の中には、ロマンティックなほどに扇情的な旋律が溢れんばかりに詰め込まれている。それらはエピック・メタルの歴史の中で最もメロディアスなものだ。しかし結局のところ、強烈なインパクトを放っていた要素が失われた喪失感は否めず、楽曲もドゥーム・メタルに接近していることは惜しい進歩でもある。恐らく、本作でドゥームソードがよりリアリティを伴った叙事詩的な世界観へと傾倒したことは、古典的なエピック・メタルを追求する過程において必要不可欠な行為だったのだ。
今回、ドゥームソードは冷静沈着な態度で傑作を生み出したが、安易に選択できるファンタジー的なテーマを避けて通り、史実を題材としたシリアスなエピック・メタルにこそ、叙事詩的音楽の本質があることを証明した。そのような作品は更に増えるべきだ。最も現在では、ドゥームソードのように古典的なエピック・メタル作品を堂々と発表すること自体、勇気のいる行為になってしまった。しかし、イタリアでは徐々にこういった音楽のスタイルが増加しており、それは国の文化と深く関係していることだった。



1. Shores of Vinland
ヒロイズムを纏ったエピック・ドゥームの真髄。ヴィンランドを発見したヴァイキングの一団がテーマであり、およそ7分に及び力強い世界観をシリアスに披露する。一般大衆が聞こうものなら大凡拒絶反応が起こることは必至。
2. Onward into Battle
本作最大の名曲。劇的なエピカル・リフが大いに高揚感を高める。ミドル・テンポで重厚に突き進む様は恰も軍隊のよう。要所ではヒロイックなコーラスも多用する。特にサビの気高いコーラスはマノウォーにも通じる。
3. The DoomSword
前作の"Swords Of Doom"に続くバンドのテーマ的楽曲。重戦車の如きリフが繰り出されるシリアスなエピックメタル。漢らしいメロディも健在。徹底的にヒロイックに作り上げられている名曲である。
4. MCXIX
楽曲の幕開けが劇的なことがドゥームソードの魅力の一つである。本曲も異常なドラマティシズムを有するエピカル・リフによって構築される。ヘヴィかつメタリックなそのリフは、真性の正統派エピックメタルとして他の陳腐な音楽性を一蹴する。
5. For Those Who Died With Sword In Hand
他の追随を一切許さない世界観が展開。朗々と漢らしい曲調で行進していく。泥臭いコーラス、ヒロイックなリフとメロディなどが緊張感を伴って徐々に迫ってくる。
6. The Youth of Finn Mac Lool
メロディアスなフレーズがヒロイックな世界観を構築。デスマスターのヴァイキング的な歌声と三連の曲調が絶妙なケミストリーを起こし、戦士的ロマンティシズムを雄大に描き出す傑作。本作のハイライトであろう。
7. Resound the Horn: Odin's Hail
戦いの神オーディンを讃えるタイトル・トラック。本作辺りからドゥームソードがヴァイキング的な世界観へと傾倒していく。しかし実際には、ドゥームソードはヴァイキングメタルバンドではないと発言し、叙事詩的なヘヴィメタルバンドであることを公言している。詰まることろ、ヴァイキング的なインスピレーションは一部に過ぎないということである。



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