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フィア・オブ・ザ・ダーク



Country: United Kingdom
Type: Full-length
Release: 1992
Reviews: 86%
Genre: Heavy Metal


アイアン・メイデンの1992年発表の9th。


アイアンメイデンのような偉大なバンドには何か転機が必要だったのかも知れない。最初、リスナーの度肝を抜くような疾走するリフで登場し、メロディアスなベースラインに彩られたアイアンメイデンの楽曲たちは光り輝いていた。それは今でも同じことだが、平和を継続させるのが難しいように、次々と発表していく作品の品質を保つのは容易なことではなかった。その上、内に秘めたる衝動を開放する場を求める若者たちは、作品に対する目が肥えていた。ファンたちは"アイアンメイデン"というヘヴィメタル界でも一流のブランドに対し、標準以上の作品を常に期待している。ヘヴィメタルバンドはよくファンを大切にすると言われるが、作品の内容に至っては才能でしかない。いくら望まれようと出ない時は出ないのだ。最もアイアンメイデンは、何十年以上も才能ある作品を生み出し続けているわけだが……

アイアンメイデンの第9作『Fear Of The Dark』は、これまでの伝統的なメロディック・ヘヴィメタルのスタイルを受け継いだ作品だ。元々アイアンメイデンによって確立されたジャンルではあるが、今回彼らは新しい試みも導入している。#6"Wasting Love"などがまさにそうだが、過去のシンセサイズド・ギターの導入時のように技術による進歩ではなく、まだ未開拓のジャンルに手を出したことは非常に残念と言わざるを得ない。詰まるところ、アイアンメイデンにはメロディックかつドラマティックな楽曲さえあればいいのだ。その方向性でいけば、これまで以上に劇的なメロディを導入した#3"Afraid to Shoot Strangers"などはまさに成功例に値し、これはアイアンメイデン特有のミステリアスで独創的な世界観が貫かれている。しかし、私たちが読者に対して予め注意しておかなくてならないのは、この深遠な世界観が一貫性を持って本作では機能していない、ということである。猛烈なアグレッションと共に開始される#1"Be Quick or Be Dead"から本作への期待感は大いに高まるが、後半に至っては緊張感が薄れていることが明白な展開となる。そういった点においても最後の大作#12"Fear of the Dark"は救世主のような役割を果たしてくれる。もはやアイアンメイデンほど傑作を世に送り出しているヘヴィメタルバンドなら、基本的には何をしても許される。彼らの過去の名盤がそうであるように、聴者が完璧主義者である場合を除いて、『Fear Of The Dark』は実に充実した内容だ。



1. Be Quick or Be Dead
初期を彷彿とさせるスピード感に重厚感が加わった攻撃的なナンバー。
2. From Here to Eternity
3. Afraid to Shoot Strangers
アイアンメイデンの最大の特徴である、劇的なツインリードが堪能できる名曲。ここまでドラマティシズムに満ち溢れた構成は稀だ。本作はメロディアスな楽曲が突出している。このテンションが後半まで続かなかったことが惜しい。
4. Fear Is the Key
5. Childhood's End
アイアンメイデンの様式美に当てはまる楽曲。即ち、劇的なイントロダクション、ドラマティックなメロディ、重厚な展開、高揚感を伴うスピード感を持ち合わせているということである。
6. Wasting Love
7. Fugitive
8. Chains of Misery
9. Apparition
10. Judas Be My Guide
11. Weekend Warrior
12. Fear of the Dark
最後を締めくくる大作。ドラマティックな展開と不気味な緊張感、印象的なメロディ、そして闇を這うような脈動感に溢れたこの名曲は、アイアンメイデンの歴史の中にまた一つ花を添えることに成功している。



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