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パワー・プラント

GAMMA RAY the 6th album in 1999 Release
★★★★★★★★★★...(神盤)

ガンマ・レイの1999年発表の6th。


アイアン・メイデンやジューダス・プリーストとの音楽面での共通点を度々指摘されてきたドイツのガンマ・レイだが、コンセプトに至るまでアイアン・メイデンを踏襲しなかったといえば嘘になろう。アイアン・メイデンのスフィンクスの如く構える名作『Powerslave』(1984)は、興味深いことに古代エジプトの神話や伝承を詩に取り入れ、ここに王の棺のように置かれたガンマ・レイの第6作目にあたる本作『Powerplant』と共通する。前作『Somewhere Out In Space』(1997)で大胆にも宇宙を舞台としたガンマ・レイは、正統派メタル(Classic Metal)の伝統につくづく沿うことを決意したようである。
古代の神話や伝承をモチーフとしたヘヴィメタルの歴史は古いが、メロディック・パワーメタルに属するガンマ・レイはその礎を更に発展させることに成功した数少ないバンドに所属する。故に圧倒的なパワー、スピード、メロディの三位一体がここに成立したのである。海外ではガンマ・レイのスタイルをエピック・メタルと関連性を持って指摘する記者が数多いが、ここに表現された神秘的分野との見事な共存、劇的なストーリーテリング能力を体感すれば、それは間違った評価ではないことが分かる。本作『Powerplant』は間違いなくガンマ・レイの最高傑作であり、アルマゲドンの如く聴者を怒涛の天変地異で襲い、ガンマ・レイの名を脳裏に焼き付けることが既に預言されている。なぜなら、我々、如何なる場合も忠実であり続けたメタルファンは"Send Me A Sign"で啓示された預言を受け取ることになっているからである。
なお本作は他の6枚のアルバムと共に2002年にリマスター再販され、ジャケットの変更とボーナストラックの追加が行われた。12曲目よりボーナストラックに該当する。


1. Anywhere In The Galaxy
神秘的な宇宙観とスペース・オペラ的なコーラスを伴って展開される傑作。ヘヴィなリフが強烈なフックを放ち、サビでの雄大なメロディがディレク・リッグス(アイアン・メイデンのカヴァー・アートも手掛ける)によるアルバム・ジャケットの暁の夜空の景観を映し出す。中間部から入るソロパートは絶品。ガンマ・レイの古代神話及び宇宙を題材としたドラマティック・メタルが終ぞ完成したことを告げる楽曲である。
2. Razorblade Sigh
ヘヴィネスとスピード、メロディを絶妙に合わせながら、神秘的な雰囲気を醸す。パワー、スピード、メロディの三位一体を極限まで高めた楽曲である。後半のテンポチェンジも含め、完璧なドラマを描く。恰もSF小説であるように、絶え間ない興奮が襲う。
3. Send Me A Sign
悠久の太古の宇宙観、そして神聖な神の啓示を歌う。これらの世界観は、幼い我々が思い描くSF世界──例えば、アーサー・C・クラークを代表とする60年代SFの世界──そのものである。中間のソロパートは宇宙的ロマンティシズムを表現した至高のものである。
4. Strangers In The Night
エジプシャンの古代風な雰囲気を伴い、地下納骨所で何かがうごめくように、スピーディなリフが大仰に駆け巡る。ブリッジからサビへの展開はオペラのように完璧である。例外にもれず、中間部のソロパートで大仰さが爆発する。恰も古代王朝の如き荘厳な雰囲気を醸す。
5. Gardens Of The Sinner
恰も古代神殿の錆びた門が開かれるように幕開ける。ドラマティックな緩急を多用し、壮大なサビへと導く。その世界観は、失われた古典劇を拝見しているようである。クライマックスでの雪崩込みはまるで凄絶な砂塵のよう。もはやエピックメタルと形容しても差し支えない。
6. Short As Hell
不穏な雰囲気と共に、ジグザグのリフが歯切れ良く刻まれる。古代の頽廃した王朝の雰囲気も漂う。
7. It's A Sin
雄大な哀愁に満ちたカヴァーだが、本作の世界観にあて嵌めるところはガンマ・レイらしい。
8. Heavy Metal Universe
マノウォーからの影響を思わせるメタル・アンセム。"ファンと共に歌うヘヴィメタル"というオーソドックスなテーマをガンマ・レイ流にアレンジした本曲だが、シリアスな古代神話を扱う本作には蛇足であった。
9. Wings Of Destiny
楽曲はクライマックスへ向け緊張感を増す。その手始めが本曲である。シリアスさと迫真性を強調した本作は、最終大作"Armageddon"へ至る終焉を隕石の如き軌道で描く。崇高な楽曲は、果たしてメロディック・パワーメタルの括りに結び付けていいものなのか。以下の三曲は、ガンマ・レイの歴史において最もシリアスな展開である。
10. Hand Of Fate
世界の終焉へ向けて告げられる啓示とも例えられる。雰囲気そのものが破滅を奏でている。重厚に進み、サビで神妙なクワイアが襲う。次への布石であるエピローグの静寂は、異様な不気味さを醸し出している。破滅の前夜は、こういった永遠の静寂と微風が垂れ込むのであろうか。
11. Armageddon
ガンマ・レイの最高傑作であり、すべての集大成。世界の終末の可能性を描くという点では、ブルース・ウィリスの『Armageddon(邦題:アルマゲドン)』(1998)と共通するのではないか。まるで原始の大地を滑走する恐竜の轟きの如き展開であり、天地を揺るがすリフの暴風は驚嘆に値する。本曲は始めて拝聴する新参者を眩暈で襲うであろう。最後の静寂に包まれたパートの壮絶さは、是非一聴して頂きたい。メロディック・パワーメタル、オペラ、古代からのインスパイア、すべてを極めたガンマ・レイが完成させた一大叙事詩である。
12. A While In Dreamland
正直なところ、本作の素晴らしい雰囲気を損ねるボーナストラックの配置は不必要である。
13. Rich And Famous
14. Long Live Rock'n Roll



Review by Cosman Bradley



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