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Column the Column

volume 8. 27 March: 2011


 ほぼ掲載が不定期となってしまった『METAL EPIC』誌の「コラム・ザ・コラム」であるが、今回は、エピックメタルのごく簡潔な質疑応答の内容を収録する。


──エピックメタルという分野は、音楽業界的にも殆ど認知されていないようですが、いかがでしょう。
コスマン:エピックメタルの原型であるヘヴィメタルが社会的に上手く認知されていない以上、エピックメタルの認知は絶望的といえる。一般人が抱くヘヴィメタルというイメージ自体に多くの誤りがあるため、正しい情報を得るのは難しい。
──その誤りとは、ヘヴィメタルの表面的な部分を捉えた社会の反応のことでしょうか。
コスマン:ヘヴィメタルが社会的に真摯に受け止められることは多くない。偏見や誤解が渦巻いている。ヘヴィメタルの大仰な音楽性において、時代性が欠如しているという意見や、耳を疑うという意見が見受けられる。エピックメタルに関してはなおさらのこと。現代、絶滅へとゆっくり進んでいる「*ヒロイック・ファンタジー」の世界を真剣に描こうというエピック界の動きは、社会性や時代性を考慮した人々には甚だ理解に苦しむ。音楽とはエンターテイメントであり、軽快で難儀なテーマを込めず、日々の疲れを癒す気分転換の分野。多くの人々は昔からそのように音楽と触れあってきた。
──あなたの疑問は、ヘヴィメタルが世俗的に誤解されており、それを正すべきだ、そう聞こえますが。
コスマン:ヘヴィメタルが真摯な音楽であり、恰も宗教の如く地下で支持を得ている現状がある。ヘヴィメタルによって明かされた真実は数知れず、その多くが日の目を見ることなく暗闇に失われた。その真実を葬ったものが時の蚕食であるのか、社会の弾圧によるものであるのかは私も知るところではない。しかし、ヘヴィメタルに対して生涯を捧げ、命を落としていった者がいる以上、ヘヴィメタルの誤解を解くことは重要なことである。
──その誤解を解くことで、あなたにはどのような意味があるのでしょうか。あなたの個人的な感情のようにも聞こえますが。
コスマン:死者が安らかに眠りにつくことが出来る……。決して、私が語りたいのはそのようなことではない。私は過去の偉人らの軌跡を語り、その生涯を物語として語る。多くの人々が隠者の世迷い事と一蹴する戯言の中に、本当の真実が紛れ込んでいる。それに気付いた僅かな者が、──私がそうであったように──影の世界で何世紀後も彼らの伝説を物語っていくことであろう。
──詰まるところ、あなたはその不確かな目的のために、これまでエピックメタルを流布してきたということでしょうか。
コスマン:それが私に出来た唯一の真実に至る道であったのかも知れない……


*追記:ここで述べられたヒロイック・ファンタジーとは、E・R・バロウズやR・E・ハワードに連なる純血のSword and Sorceryのことで、コスマン博士は、現代に横行するハイ・ファンタジー作品との差別化としてこの言葉を用いたのだと思われる。

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コメント
この記事へのコメント
コラムについて
いつもお疲れ様です ワクワクしながら拝見させてもらっています
2011/07/03(日) 21:49 | URL | ブンサカ #-[ 編集]
返信
コメントありがとうございます。時間をかけて書いたコラムが評価してもらえることは、私としても嬉しい限りです。
コラムについてですが、私の場合、以前に書いた原稿を手直しして掲載する場合と、パソコン上で即座に頭に描いたことを直接文章にする場合とがあります。もちろん、原稿を手直しした場合は長文になり、内容も練られたもの──例えるなら、エピックメタルの大作曲に似通ったもの、とでもいいましょうか──になります。ここで興味深いことがあります。それは、そのように完成に至った文章よりも、思いつきで完成に漕ぎつけた文章の方が充実している場合がある、というものです。発明家のように一瞬のひらめきが私に訪れることがあるのかもしれませんが、そうした文章は私の中でも貴重なものです。
今後もより良い文章を書いていくこと──現代のブログ等でよく見受けられる簡潔で改行の多い文章は書かない、というのが私のモットーでもあります──は心掛けていきますが、偶然にも、私の発想と技術を越えた文章が生まれることを頭の片隅にでも覚えていただければ、このブログをもっと楽しんでいただけるかもしれません。私が過去の記事の点検をしている時に、ふとそういった文章を再発見することがあるのです。
2011/07/04(月) 19:06 | URL | コスマン・ブラッドリー #-[ 編集]
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