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 エピックメタル界には、興味深く、好奇心に駆られる話が山のように眠っている。その殆どが地下で語り継がれている陰惨なものであるが、その一部ですら光を浴びるということもまずない。私が今回話すのは、アイアンメイデンの不朽の名作『Powerslave』(1984)と、ヴァージンスティールの歴史的な傑作『The Marriage of Heaven & Hell, Pt. II』(1995)に隠された逸話である。ヘヴィメタルとエピックメタル双方にとって重要なこの大作には、実に興味深い共通点があったのだ……




Powerslave

 イギリスを拠点に活動を続けるアイアンメイデンは、これまでに夥しいほどの名作を世に残してきた。彼らの活躍がなければ、英国チャートの上位をヘヴィメタルが占めるなどという歴史的な事件は起こりもしなかっただろう。ヨーロッパで最も成功を収めたヘヴィメタルバンド、それがアイアンメイデンである(そして、もう一方の"ヘヴィメタル大国"アメリカで最も成功を収めたヘヴィメタルバンドはメタリカだった)。
 若かりし日のアイアンメイデンが1984年に発表した第5作『Powerslave』は、現在でもヘヴィメタル史上に名を残す、名作中の名作である事実は揺るぎない。このアルバムを傑作とするファンならば皆口を揃えてこういうものだ「このアルバムは冒頭の2曲、"Aces High"と"2 Minutes to Midnight"に尽きる」
 ヘヴィメタル屈指の名曲を2曲も取り揃えたこの豪勢なアルバムには、始めてアイアンメイデンの世界に踏み込むファンも衝撃を受けた。更に、冒頭の2曲という選曲が途轍もないインパクトだったのだ。傑出した冒頭の2曲……僅かながら、熱心なヘヴィメタルのファンはあるエピックメタル作品に思い当たった。


Marriage of Heaven & Hell Part 2

 "エピックメタルの帝王"と称され、芸術的なエピックメタル作品を世に送り続けてきた唯一無二のマエストロ、デヴィッド・ディフェイ(Vo)率いるヴァージンスティールが1995年に完成させた傑作『The Marriage of Heaven & Hell, Pt. II』。本作がエピックメタル史上に残る名盤であることは疑いようがない。壮大な叙事詩的作品であるこのアルバムは、収録された楽曲から神話的な世界観に至るまで、ありとあらゆる個所が優れている。エピックメタルファンは、本作を聴くことを義務付けられている。
 このアルバムには永遠の名曲"Emalaith"──私が最も称賛するエピックメタル曲──の他に、先述したアイアンメイデンの『Powerslave』と同様、アルバムの冒頭2曲に素晴らしい名曲を配している。"A Symphony Of Steele"と"Crown Of Glory (Unscarred)"という劇的な名曲がそれであり、エピックメタルのファンはこの冒頭の2曲を指して言うのだ「"A Symphony Of Steele"と"Crown Of Glory (Unscarred)"は、エピックメタル史上最高の2曲だ」
 これで、アイアンメイデンとヴァージンスティールの奇妙な共通点がお分かりになったことだろう。この冒頭2曲の構成は、どうにも『Powerslave』に似すぎている……なんという偶然──ディフェイ本人がアイアンメイデンを意識していなければの話であるが──の産物だろうか!願わくば、ヘヴィメタルとエピックメタル、両世界屈指の名曲を是非とも聴き比べて頂きたい次第である。



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