Epic Metal; Review Fan Site.
© 2010-2017




セイント・アンガー

 途方もない"衝撃"は、ヘヴィメタルファンにおける一種のカタルシスの大部分を担っている。幼い精神に与えられたヘヴィメタルの重厚な旋律は、さぞ衝撃的なものだろう。キリスト教世界おける洗礼のように、私達ファンはヘヴィメタルの荘厳な洗礼を受けたのだ。このメタリカの『St. Anger』(2003)にしても、未熟な若者が聴くにはあまりにも衝撃が大きすぎる。
 「怒りの聖人が首にかかる。全部クソ喰らえ」タイトル曲が放つ途方もない衝撃に、まだ幼かった私は茫然と直立することしかできなかった。彼らの訴えようとするメッセージがあまりにも重すぎ、そして真実味を帯びていたからだ。現実を遥かに凌駕する"衝撃"がここにはあったのだ。
 しかし、メタリカは決して現実逃避主義者ではない。現実の矛盾と眼前で直面し、私達にメッセージを告げてきた。どこまでもシリアスで無駄が一切ない。それがメタリカの作る音楽だった。メタリカの妥協しないスタイルは、捨て曲で犇めく商業音楽界へのある種の返答であるかもしれない。以後、ヘヴィメタルにおける捨て曲は皆無となり、常に途方もない"衝撃"を与える特異な音楽へと変化していったのである。



Click Ranking for epic metal!
関連記事
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://cosmanbradley.blog129.fc2.com/tb.php/284-7451c7fc
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック