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正統派メタル(Classic metal) 

伝統的なヘビィメタルの総称。 

全てのヘヴィメタルの源流。そう正統派メタルは呼ばれている。
ヘビィメタルの創成期たる80年代初期の時代に生まれ、多くのファンに受け継がれながら今まで続いてきた。
またメタルの時代の架け橋ともなったNWOBHMにも深くかかわっている事が挙げられる。

ヘビィメタルには様々な型(ジャンル)があるが、全てを辿るとこの正統派メタルに行き着く。それほどこの正統派メタルは重要な位置を担っており、正統派メタルが消滅することはメタルそのものが消滅することに他ならない。


正統派メタルはメタルの重要な要素全てを含んでいる。掻い摘んで説明しよう。

まず第一に正統派メタルバンドのほぼすべてが用いるメタリックなリフは極めて重要である。金属的で歪みきったギターサウンドが、ヘビィメタルには不可欠なのである。ヘヴィにギャロップするリフが多くのファンに「これぞヘヴィメタルだ」と唸らせるのだ。メタルといわれる由縁がここにはある。金属的、つまりはメタルという語源が出来たのもサウンドからだという説がある。

次に重要なのはポップなところが一切なく、常にシリアスだということである。サウンドは重苦しく硬派であり、信念を持ち何物にも流されない精神面も持ち合わせる。一般の商業的音楽とは大違いである。よくメタルファンはポップスを嫌うが、流行り廃りに流され、臨機応変にサウンドを変え商業的成功を熱望するポップスを気にいることができないのには私も十分うなづける。もちろんポップスファンも同じようにメタルを嫌悪するのはいうまでもない。完璧な音楽などは限りなくないのである。

そして以外にも重要であるのが、ロックンロールからの影響を受けていないということである。この部分は非常に難しい境界線である。例をあげよう。かつてマノウォーのジョーイ・ディマイオはインタビューでこう言っている。「俺たちはメタルファンである以前にロックファンなんだ」と。マノウォーのジョーイといえば漢の中の漢、徹頭徹尾メタルを追求してきた者である。彼がこのような発言をしたのは興味深い。彼はメタルの根底にはロックがあり、それを軽んじる事はできないということをいっているのだろう。もちろんその通りである。ロックが生まれなければメタルは生まれなかった。これは万人が認める事実である。しかしロックンロールとヘヴィメタルを明確に一緒にすることはできるのだろうか。ヘヴィメタルの持つ強いグルーヴ感はロックンロールの型にあてはまるものではないのである。確かに初期の頃はメタルのサウンドの根本的な部分が出来上がってなく、ロックンロールからの影響の強いハードロックと区別することができなかった。しかし徐々に正統派メタルの始祖たるアイアンメイデン、ジューダス・プリーストがロックンロールの影響を消していったことは確かである。特にアイアンメイデンの3rd以降に顕著に表れている。一方先ほど挙げたマノウォーであるが、彼らのアルバムにはロックンロール調の曲が入っている。彼らのアルバムを聴くと、完全にロックンロールの曲とヘヴィメタルの曲とが二極化されているのが分かる。このようにヘヴィメタルとは独自のアティテュード、アイデンティティを持ち合わせた音楽であり、ロックンロールを超えて、一つのジャンルを確立したのである。現に、ロックンロール調の軽快な曲がメタルと形容されることはないのである。また、その世界観も一般の音楽とは大きく異なっており、独自性を強めている。主に詩世界に表現される要素であるが、一般のロックが「愛やセックス、ドラッグや女」を歌うのに対し伝統的なメタルは「歴史や伝承、戦いや戦士」を歌うのである。これが顕著に表れ、正統派メタルより更に大仰かつドラマティックに成り得たものがエピック・メタルであり、メタル独自の世界観を惜しみなく表現しているのは事実である。

以上を踏まえ、結果的に正統派メタルを簡潔に示すとなると"重厚かつメタリックなサウンドを有したヘヴィメタル"ということになる。
 


正統派メタルの歴史はジューダス・プリーストから始まったといってもいい。彼らの行ったレザー、スタッドの着用は今なおヘヴィメタルの伝統服装である。1980年に発表されたアルバム「BRITISH STEEL」はメタリックなリフを軸とした最初のメタルアルバムとして歴史に決定的な打撃を与えた。同じく重要なのがイギリスのアイアン・メイデンである。当時としては恐ろしく凶暴でスピーディな音楽性はメタル以外の何物でもなかった。彼らの初期の傑作3作がのちの正統派メタルに与えた影響は計り知れない。というよりも、前述した二つのバントのもつサウンドそのものが正統派メタルと呼べるのである。すべての正統派メタルバンドが彼らの影響を受けているのは絶対的であり、彼らのサウンドを踏襲していることが正統派メタルでは重要となってくる。その後の80年代以降長らく正統派メタルはメタルの歴史から過去の存在となっていった。しかし90年代後半になると再び伝統的なヘヴィメタルを重んじるという傾向が出始め、徐々に復興を遂げていった。これによってアイアン・メイデンやジューダス・プリーストが復活したというのは大きい。彼らは今なお現役であり、若い世代のメタルバンドから大きな目標として、自らを向上させる糧になっているのである。


しかしよく考えてみれば正統派メタルがなくなることは決してないのである。なぜなら、この文章の冒頭に書いたように、幾多に細分化したメタルの全ての始まりがこの正統派メタルなのだから。ヘヴィメタルの記念すべき出発点を否定するファンはいなかろう。そして、これからも世界中にメタルを信じる根強いファンがいる限り、メタルの精神がなくなることはないのである。
 


主なバンド
JUDAS PRIESTIRON MAIDENSAXONU.D.ORUNNING WILDGRAVE DIGGERMANOWAR

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