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Epic Metal Album Best 10

 私が今まで視聴してきた全メタルアルバムの中から、厳選したエピックメタルアルバムのベスト10までを発表しよう。当然これは、私の全くの独断と偏見による標章である。ベスト10を発表するに当たって基準を幾つか設けており、原則として一バンド一アルバムまでとしている。なぜならそうしなければ、ベスト5を全てバルサゴスが埋めることになるからである……。それでは私が愛聴している至高のエピックメタルの名盤達を発表しよう……


第10位

BLIND GUARDIAN 「Imaginations From The Other Side」(1995)

Imaginations from the Other Side



 10位は、ドイツのブラインドガーディアンの5th。このアルバムは私にとっても思い入れが高いアルバムであり、私が中世幻想世界に魅力を抱くきっかけになった作品なのである。数ある彼らの作品でこのアルバムを選出したのは、全曲の統一された世界観と楽曲の完成度の濃密さが最も優れていたからである。加えてアンドレアス・マーシャルによる壮大なアートワークとアルバム内容が一致するという、エピックメタルで最も基本的な部分が抑えられている点も評価につながった。三曲目の「A Past And Future Secret」は最高の英雄バラードである。


第9位

MOONSORROW 「Voimasta Ja Kunniasta」(2001)

Voimasta Ja Kunniasta



 9位はフィンランドのムーンソロウの2nd。彼らは3rdも歴史的な名盤なのであるが、あえて2ndを選出したのは、このアルバムに漂っている古代北欧の幻想的な土着性と民族的要素が色濃いからである。私が求めている、古代英雄世界の再現は大方このアルバムの中に表現されている。異教徒であり、戦士でもあるノースメンの生きている姿が、ケルティックな旋律に北風の如く乗って私に届けられる様は、郷愁的な感覚を思い出させてくれる。結局それは、私が求める臭気なのである。


第8位

ANGRA 「Temple of Shadows」(2004)

Temple of Shadows



 8位はブラジル、アングラのコンセプトアルバムの傑作である。彼らはメロディックパワーメタルバンドなのであるが、このアルバムでは十字軍を題材にした一大叙事詩世界を緻密に描くことによって、他に類を見ないシネマスティックなドラマ性を有したエピックアルバムを完成させている。中世の十字軍の宗教的世界観を忠実に描ききった内容は、感動以外の何物でもない。


第7位

SAUROM LAMDERTH 「Sombras del Este」(2003)

Sombras Del Este I



 7位はスペインのサウロム・ラムダースの2nd。私が求めた中世ファンタジーの世界を最も忠実に描いているアルバムとして、このアルバムを選出した。真の幻想世界が再現された、牧歌的であり民族的な勇敢さの漂う本編は、「指輪物語」をコンセプトにしたストーリーアルバムである。まさに私にとっては夢の共演である。サウロムの笛の音色は私にとって至高の癒しなのである……。


第6位

MANOWAR 「Gods Of War」(2007)

ゴッズ・オヴ・ウォー



 6位はアメリカのメタルの王者、マノウォーの10th。マノウォーというと、最高傑作と称される4th「Sign of the Hammer」が有名であるが、私の求めるヒロイズムとスケール感ではこのアルバムが上回っていたのでこちらを選出した。何より圧倒的なのは、大仰を極めつくしたオーケストレーションと壮大なエピッククワイアである。私も崇拝する戦神、偉大なるオーディンを賛美をするという崇高な目的のもと完成されたこのアルバムは、マノウォーの歴史の中で最もヒロイックなアルバムであり、またヴァージンスティールが11th「Visions of Eden」でそうであったように、エピックメタルの終着点に到達した驚異の傑作なのである。


第5位

DOMINE 「STORMBRINGER RULER -The Legend of the Power Supreme-」(2001)

Stormbringer Ruler



 5位はイタリアのドミネの3rd。恐らく、私はこの国で最もこのアルバムを聴いているだろう。本作に関しては、ヒロイックファンタジーの世界が極めて原作に忠実に再現された作品、とだけいっておこう。本作を聴けば、その原作が何かはお分かりいただけるだろう。今まで数えきれないほど愛聴してきたこのアルバムは、私にとって手放せないエピックメタルアルバムである。恰も、エルリックが魔剣ストームブリンガーを手放せないように……


第4位

VIRGIN STEELE 「Invictus」(1998)

Invictus



 4位はアメリカのヴァージンスティールの8th。正直、ヴァージンスティールの選出は非常に困難を極めた。「The Marriage of Heaven & Hell」にするか、それとも「The House of Atreus Act Ⅰ」にするか、「Visions of Eden」にするか……。この難しさを皆にもご理解いただきたい!本作は私が最初に購入したヴァージンスティールのアルバムであり、また全編完璧に近いところとラストの感動的な大団円を考慮して何とかこのアルバム一枚を選出した。しかし本当にこれば微小な差にすぎないのだ。詰まる所、彼らのアルバムはあまりにも傑作が多すぎる。


第3位

ENSIFERUM 「Victory Songs」(2007)

Victory Songs



 ベスト3に入ったのは、フィンランドのエンシフェルムの3rdである。このアルバムが選出されたのが意外に感じられるかもしれないが、そのような言葉を粉微塵にする圧倒的な衝撃が本編にはある。私は本作を始めて視聴した際、信じられないような恍惚感と興奮を抱いた覚えがある。果たして、ここまでヒロイックで幻想的なエピック作品があるのだろうか?思わずそんなことを口走ってしまう衝撃の一作である。


第2位

RHAPSODY 「Symphony of Enchanted Lands」(1998)

Symphony of Enchanted Lands



 ベスト2は、イタリアのラプソディーの2ndアルバムである。先述したサウロムの2ndが牧歌的なファンタジーエピックメタルアルバムの最高傑作とするのなら、こちらはハイ・ファンタジーエピックメタルアルバムの史上最高傑作である。劇的な冒頭に始まり、瞬時にその大作スペクタクル映画の如き圧倒的な世界に引き込まれ、ラストは常識を逸脱した盛大さで締めるその作風は、ヘヴィメタルそのものを超越した非現実の世界ともいえる。いやしかし、本作を視聴している間は幻想が現実となるのである。もはや、この作品は芸術であり、メタルというジャンルなのかも疑問である。


第1位

BAL-SAGOTH 「Chthonic Chronicles」(2006)

Chthonic Chronicles



 栄光の第一位は……イギリスの怪物バルサゴスの6thである。このアルバムは、終ぞ私が追求した古代の世界を戦慄を禁じ得ない迫真性と驚異を持って完成させた、窮極のエピックメタルアルバムである。 本作の前では私達の普遍的な概念などは意味を持たず、幻想怪奇の世界へと視覚を伴い誘われ、私は成す術もなく放心することしかできない。即ち、この驚異の産物を私達が完全に理解するのは、到底不可能だということである。故に、本作は謎めいており魅力的なのである。




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コメント
この記事へのコメント
コスマンさんの心のバンド達なんですね。
興味深いランキングですね。その理由は僕がブラインド・ガーディアンとドミネで初めて買ったアルバムが入っているからです。両方ともジャケットの素晴らしさに惹かれて購入したのです、ドミネは近所の今は閉店してしまったCDショップにひっそりと売られていました。お店で見かけたときに何というか「これは自分が聴くべき(買うべき)ものだ」と直感したのです。
あとこのランキングを見て感じたのですが、僕が思うにメタルのジャケットは他のジャンルに比べて非常に凝ったものが多いと思うんです。一目見ただけで思わず手にとってしまうような魔力がある作品がたくさんあります。
また、コスマン・ブラッドリーさんが本文中でも語られている「アートワークとアルバム内容が一致する」ことが基本である、という意見には僕も100%賛成します!(アンドレアス・マーシャルは僕も大好きですよ)
なのでポップスなどにありがちな「ただメンバーの写真を載せただけ」なジャケットには僕はあまり興味を持てません・・・。あとラプソディーが2位だったのは意外な感じがしました。てっきりバルサゴスとヴァージン・スティールでワンツーフィニッシュだと思ったので(笑)

2010/09/16(木) 23:09 | URL | Taka #-[ 編集]
返信
メタルアルバムのジャケット・アートワークに関してですが、やはり特異な要素があるようですね。いわゆる「ジャケ買い」をさせてしまうのも、ヘヴィメタル特有のものです。あなたはドミネをジャケ買いしたとおっしゃっていましたが、直感が購入の決め手となったという点に対して、その感覚がジャケ買いの全てを物語っているように思います。メタルファンというものは、メタルに対し感受性が幾分か鋭くなっていますので、"いかにも"なジャケットには素早く反応を示してしまうのです。私は現地ではなくインターネットでの購入を主としているのですが、それでもジャケ買いはしてしまいますね。
古くはガンマ・レイの「パワープラント」に描かれたディレク・レックス──彼はアイアン・メイデンのジャケットもほぼ手がけています──の神秘的なアートワークに始まり、今ではケン・ケリー、マイケル・ウェーラン、サミュエル・サントス、ロドニー マシューズ、フランク・フラゼッタ等の幻想的なアートワークには目がありません。もちろん、あなたも好きだというアンドレアス・マーシャルのジャケットも大変気に入っています。彼の緻密に描かれた絵画は素晴らしいものです。私は個人的にも幻想絵画が好きで、あの「指輪物語」の絵画で有名なジョン・ハウ氏の絵画集「MYTH&MAGIC」を愛読しています。ジョン・ハウ氏の絵画はファンタジーファンであるならば、一読するべきです。児童ファンタジーとは違った、重厚でシリアスな幻想世界が堪能できますよ。他にも私はヒロイックファンタジーの画像やクトゥルー神話系の画像を収集したりと、本当に美麗な絵画には目がありません。それらは未知の想像力を高めてくれたり、異次元の秘境に私達を導いてくれるのです。私はこれらの世界に住みたいと思っているのですよ。
ポップスのジャケットですが、私はあれでいいのだと思っています。ポップスのシーンでは、ある程度大衆に露出されたアンダーグラウンドではない市場を獲得されていますので、メンバーの写真を乗せたジャケット等は一般的に受け入れられているものなのです。ポップスというのは健全な音楽であるので、リスナーに"安堵"を抱かせるジャケットを提供しなければなりません。メタルジャケットが一般大衆に嫌われる理由もここに属しています。多くのメタルジャケットはアヴァンギャルドな姿勢をとっています。なぜならそれがメタラーにとってのアティチュードだからです。バンドとしての方向性が固まっており、かつアルバム内容にコンセプトもあるものともなると、意図的にアートワークもそれに従ったものにしなければなりません。そうしなければ、軸が不鮮明となってしまうのです。結果として、著名なイラストレーターを起用したりした、印象的なジャケットが出来上がるのです。ポップスにはそういった明確なコンセプトがないだけに過ぎません。ポップスの根底にはエンターテイメントとしての音楽がありますので、あまり精神性や文化的背景を表に出したりはしないのです。一方ヘヴィメタルはと言いますと、精神性等を大いに尊重しています。メタルにとって音楽はエンターテイメントの一環ではなく、文化、または信念そのものなのです。現に、中東ではヘヴィメタルのファンであるために逮捕されたりすることが少なくありません。しかし、そうしてまでメタルファンでいる者がいるのは何故でしょうか。それは、メタルが彼らにとって音楽以上の何かを与えているからです。以上のような観点からも、一般音楽とヘヴィメタルが大きく方向性が違うことが伺えます。ですから、ポップスの姿勢も、ポップスシーンでは普遍的なものなのです。しかし私は、ポップス音楽はどうしても好きにはなれませんが……
ラプソディーが2位であるのは、私の中では絶対的なものでした。私はこのアルバムに収録されている「Symphony Of Enchanted Lands」が大好きなのです。この曲はスペクタクルで至高のエンドロールですね。私の追求していた映画に匹敵する感動的なエンディングの感覚の全てが、この曲に詰まっています。それほど、この曲の印象が強烈だったのです。幼いころに受けた衝撃はいつまでも覚えている、という言葉がありますが、まさにそのようなことなのです。バルサゴスが一位なのは言うまでもありません。彼らは私にとって最上なのです。
2010/09/17(金) 19:53 | URL | コスマン・ブラッドリー #-[ 編集]
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