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Michael John Moorcock 1939-

マイケル・ジョン・ムアコック

"チャンピオン・エターナル"


「ムアコックは悲劇的な小説を多く描いた。その悲壮感と宿命感は今の私にも多く影響しているのだ」

経歴:
彼は1939年にイギリス、、ロンドン南部のサリー州Michamで生まれる。そして1956年ころ(17歳)に編集、創作を始めた。1961年にイギリスのSF雑誌『Science Fatasy』誌6月号に、エルリックを主人公とする中篇「夢見る都」を発表。1964年には25歳の若さで、雑誌『New Worlds』の編集長となる。彼は、「ニュー・ウェーブSF」と呼ばれることになる作品を多く掲載するようにり、一世を風靡した。1966年に発表した「この人を見よ(Behold the Man)」で1967年のネビュラ賞受賞する。1975年「ホークウインド」のメンバーなどとともにアルバム「ニュー・ワールズ・フェア(THE NEW WORLDS FAIR)」を発表。また「ブルー・オイスター・カルト」には作詞を提供するなど、音楽会への影響も見せている。『グローリアーナ(Gloriana)』で1979年度世界幻想文学大賞長編部門大賞を受賞した。1994年にイギリスを離れ、アメリカに移住し現在も執筆活動を続けている。

代表的な作品:
マイケル・ムアコックが生み出した物語は崇高なものだ。彼もヒロイックファンタジィの偉大な作家達(特に<コナン>を生み出したロバート・E・ハワード)に影響されはしたが、想像した世界は奇妙なものだった。病んだ文明人を主人公とした<エルリック・サーガ》はこれまでのファンタジーにおける固定観を徹底的な破壊するとともに、「アンチ・ギロイック・ファンタジィ」なるジャンルを新たに開拓した。屈強な男が明確なる悪を打ち破る構造ではなく、自らも悪に属し白人(アルビノ)故に常に苦悩を強いられる<エルリック>の登場は斬新だった。一説によるとエルリックにはムアコック自信が投影されているという。彼は自身の剣<ストームブリンガー>の吸収する魂なしでは生きていけないという設定も、その魅力を一層際立たせた。しかしムアコックはここで終わる作家ではなかった。〈〉を皮切りに〈コルム〉、〈エレこーゼ〉、〈ホークムーン〉と次々と英雄達を生み出し、それが1つのコンセプトの元に集結するという大河を創造した。《エレコーゼ・サーガ》第一作のタイトルに表された『永遠チャンピオン』、彼ら戦士達はそう呼ばれ、幾多の転生を繰り返し永遠の逃走を行うようムアコックに定められた。その舞台は《多元宇宙》と呼ばれる膨大な世界であり、ムアコック独自の宇宙観、思想が展開された。《多元宇宙》にはあまたの次元が存在しており、その個々の星それぞれに世界は違っている。全宇宙は〈宇宙の均衡(コズミック・バランス)〉によって支えられており、《宇宙の天秤》と、同じく太古より存在する2つの勢力(善と悪)である《法》と《混沌》は永遠とも言い得る構想を繰り広げ宇宙のバランスを左右する。そのバランスを保つのが「永遠チャンピオン」の運命であり、彼らは宇宙のサイクルの一部と化している。ムアコックはこの壮絶なサーガを練り上げ、ヒロイックファンタジィの歴史を塗り変えたのだ。また、彼は作中の数カ所に〈タネローン〉という名の都市を登場させており、この都市でチャンピオンたちの物語は終わりを告げた。ムアコックの代表作はもちろんこのこのシリーズだが、他にも。『グローリアーナ(Gloriana)』、『この人を見よ(Behold the Man)』等の名作を生み出している。「永遠チャンピオン」代表作は、『ストームブリンガー(Stormbringer)』、『暁の女王マイシェラ(The Vanishing Tower)』、『剣の騎士(The Knight of The Swords)』、『永遠のチャンピオン(The Eternal Champion)』、『タネローンを求めて(The Eternal Champion)』等がお勧めである。総じてムアコックの存在はファンタジィ界において絶大であり、彼の物語にひとたび触れれば、自分の持っている世界観に多大な影響を及ぼすことは必至である。生涯一読したい作家の一人である。

下記には、マイケル・ムアコックの代表的作品を年代と共に選出しておいた。

『エルリック・サーガ(Elric saga)』
「メルニボネの皇子」 Elric of Melnibone (1972)
「暁の女王マイシェラ」 The Vanishing Tower(The Sleeping Sorceress) (1970)
「ストームブリンガー」 Stormbringer (1963-1964)
「黒き剣の呪い」 The Bane of the Black Sword(1962)
『ホークムーン・サーガ(Hawkmoon saga)』
「額の宝石之巻」 The Jewel in the Skull (1967)
「赤い護符之巻」 Sorcerer's Amulet(The Mad God's Amulet) (1968)
「夜明けの剣之巻」 Sword of the Dawn (1968)
「杖の秘密之巻」 The Secret of the Runestaff(The Rune-staff) (1969)
「タネローンを求めて」 The Quest for Tanelorn (1975)
『コルム・サーガ(Corum saga)』
「剣の騎士」 The Knight of The Swords (1971)
「剣の女王」 The Queen of The Swords (1971)
「剣の王」 The King of The Swords (1971)
『エレコーゼ・サーガ(Erekosë saga)』
「永遠のチャンピオン」 The Eternal Champion (1970)
「剣のなかの竜」 The Dragon in the Sword (1986)
『その他』
「グローリアーナ」Gloriana (1978)
「この人を見よ」 Behold the Man (1969)

*日本のハヤカワSF文庫の挿絵は天野喜孝(ファイナルファンタジー等の原画を担当)が担当している。ムアコック本人も大変気に入っているという。

邦訳作品:
グローリアーナ (創元推理文庫)グローリアーナ (創元推理文庫)
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ブラス城年代記〈3〉タネローンを求めて (創元推理文庫)ブラス城年代記〈3〉タネローンを求めて (創元推理文庫)
(1989/02)
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この世の彼方の海―永遠の戦士エルリック〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)この世の彼方の海―永遠の戦士エルリック〈2〉 (ハヤカワ文庫SF)
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暁の女王マイシェラ―永遠の戦士エルリック〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)暁の女王マイシェラ―永遠の戦士エルリック〈3〉 (ハヤカワ文庫SF)
(2006/07)
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ストームブリンガー―永遠の戦士エルリック〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)ストームブリンガー―永遠の戦士エルリック〈4〉 (ハヤカワ文庫SF)
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額の宝石 【新版】 <ルーンの杖秘録1> (創元推理文庫)額の宝石 【新版】 <ルーンの杖秘録1> (創元推理文庫)
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赤い護符【新版】 <ルーンの杖秘録2> (創元推理文庫)赤い護符【新版】 <ルーンの杖秘録2> (創元推理文庫)
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黒曜石のなかの不死鳥―永遠の戦士エレコーゼ〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)黒曜石のなかの不死鳥―永遠の戦士エレコーゼ〈1〉 (ハヤカワ文庫SF)
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エピックメタルに与えた影響:
これにしては影響力が顕著に見られるので、作例を挙げることが十分だ。マイケル・ムアコックの小説()はエピック・メタル界にまで影響を与えた。ここではロック界での話題は差し控えておく。ムアコックの「チャンピオン・シリーズ」はエピックメタルの音楽性に極めてオーヴァーラップした。小説中に表現された多元的な世界観、悲劇的な英雄行為、禍々しいまでの幻想はカルト・メタルの雰囲気に見事に照合する。まず1981年にキリス・ウンゴル(後にエピックメタルを代表するバンドとなる)は真っ先に〈エルリック〉の世界観をメタルに取り入れた。カオティックかつヒロイックなサウンド以外にもアルバムアートワーク、詞世界にまでその影響は及んだ。今でこそ有名なブラインドガーディアンも2nd「Follow the Blind」で既にムアコックの小説を詞にとりいれた。題材としたのは主に「メルニボネのエルリック」である。彼らは後に4th「Somewhere Far Beyond」にて『タネローンを求めて』を題材、タイトルとした"Quest for Tanelorn"を発表。それに続いたのがイタリアのドミネである。1997年に発表された1st「Champion Eternal」ではタイトルにそのまま使用されたということで、エピックシーンに衝撃を与えた。その後もドミネはこのコンセプトを続けていき、ムアコック系エピックメタルを完成へ導いた。私もその歴史的な3rd「STORMBRINGER RULER」(恐らく日本で一番聴いている)は今も愛聴しているしている。他にもスペインのダークムーアもで先述した〈エルリック〉を取り上げている。ムアコックの存在がなければ、今のエピックシーンは大きく変わっていただろう。もちろん、数々の傑作が誕生しなかったに違いない…。本当に彼が小説を書いていてよかった!


影響を受けた主なメタル作品:
DOMINE 「Champion Eternal」(1997) "The Mass Of Chaos" "The Chronicles Of The Black Sword" " The Black Sword" "The Eternal Champion"、「DragonLord」(1999) "Last of the Dragonlords (Lord Elric's Imperial) " "Mars, the Bringer of War" "Dragonlord (The General Master of the Mightest Breasts)"、「STORMBRINGER RULER」(2001) "The Legend of the Power Supreme" "The Hurricane Master " "Horn of Fate (The Chronicles Of The Black Sword - The End Of An Era Part II) " The Bearer of the Black Sword(The Chronicles Of The Black Sword - The End Of An Era Part I) "For Evermore(The Chronicles Of The Black Sword - The End Of An Era Part III)" "Dawn of a New Day - A Celtic Requiem (The Chronicles Of The Black Sword - The End Of An Era Part IV)"、「EMPEROR OF THE BLACK RUNES」(2004) "Arioch, the Chaos Star" "The Prince in the Scarlet Robe (the three who are one - part I)" "The Song of the Swords" "The Forest of Light"、BLIND GUARDIAN 「Follow the Blind」(1989) "Damned for All Time" "Fast to Madness"、「Somewhere Far Beyond」 (1992) "Quest for Tanelorn"、CIRITH UNGOL 「Frost & Fire」(1981) Art Work、「One Foot in Hell」(1986) "Nadsokor"、Paradise Lost」(1991) Art Work、DARK MOOR 「The Hall Of The Olden Dreams」(2002) "The Fall Of Melnibone"、メタル以外 Hawkwind 「Warrior on the Edge of Time」(1975) 、「The Chronicle Of The Black Sword」(1985)、BLUE OYSTER CULT Mirrors (1979)、Cultosaurus Erectus」(1980)、Fire Of Unknown Origin (1981)

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