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DARK QUARTERER 「War Tears」

War Tears



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 1994
Reviews: 89%
Genre: Epic/Progressive Heavy Metal


イタリアン・エピック・メタルの始祖、ダーク・クォテラーの1994年発表の3rd。


1 低迷期

『The Etruscan Prophecy』(1988)という作品でバンドの地位を固めた後、ダーク・クォテラーは長い活動休止の状態に追い込まれることとなった。その理由は、サウンドの基盤を握っていたギタリスト、フルベルト・セレナ(Fulberto Serena)が1990年に脱退したことに深く関係していた。危機を感じたバンドは、後にリッチー・ブラックモア系のギタリスト、サンドロ・テイスティ(Sandro Tersetti、g)を見出すが、それからの創作活動はやはり難航した。
ダーク・クォテラーは1991年に『Demo』を制作するが、暫くの間は次の作品を発表できる状態ではなかった。ギタリストのフルベルト・セレナを失った傷跡は大きかったし、新たなバンドのサウンドが明確に定まっていなかった。また、90年代初期はヘヴィメタル・シーンが低迷を続け、作品の発表自体が難しい状況だった。しかし、演奏技術の高いバンドが「Gorgon/Inline Music」に注目されると、1994年に第3作『War Tears』を発表するチャンスが巡って来た。

2 戦争と叙事詩

『War Tears』はドイツのハンブルグでレコーディングが行われた。ダーク・クォテラーは『War Tears』に反戦的なメッセージとブラックサバスの影響を残し、これまでで最高のエピック・メタル作品を作り上げた。"Nightmare"と"Out of Line"はブラックサバス風のエピック・ドゥーム・メタルであり、バンドの新たなサウンドを完成させた。ここでは攻撃的なギター・リフもフィーチャーし、エピック・メタルのファンたちを驚かせた。ダーク・クォテラーのサウンドに勢いが戻ったこと確かめると、ファンたちはそれを80年代後半のマニラ・ロードの作品と比較することができた。一方でダーク・クォテラーは美しさも表現できるバンドだった。静と動を駆使した一大叙事詩"Lady Scolopendra"や、イタリア風な芸術的感性を強調した"Darkness"も『War Tears』には収録した。アンダーグラウンドのカルト的なエピック・メタル・バンドとして、非常に人気が高かったダーク・クォテラーは、本作でも見事に深遠な世界観を作り上げていた。"Lady Scolopendra"はバンド屈指の名曲となった。そして、最後の"A Prayer for Mother Teresa of Calcutta"はコルカタでのマザー・テレサの平和活動に捧げられた。戦争と叙事詩、それはいつの時代も奇妙に重なり合う音楽のテーマだった。



1. In the Beginning
2. War Tears
3. Nightmare
4. Out of Line
5. Lady Scolopendra
6. Darkness
7. Last Paradise
8. A Prayer for Mother Teresa of Calcutta


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DARK QUARTERER 「The Etruscan Prophecy」

Etruscan Prophecy



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 1988
Reviews: 84%
Genre: Epic/Progressive Metal


イタリアン・エピック・メタルの始祖、ダーク・クォテラーの1988年発表の2nd。


1 『Dark Quarterer』の成功

イタリアという土地は芸術や音楽、映画に至るまで特殊な文化を持つ国だった。この国のアーティストたちは、他国の良い文化を吸収して、それに新解釈を加えることが得意だった。だからこそ、イタリアの音楽や映画は、常に斬新で面白かった。一方、日本でのイタリア映画の知名度は高かったが、ロック音楽というジャンルに関しては、この国のミュージシャンたちは殆ど無名だった。
80年代後半、ジャンニ・ネピ(Gianni Nepi、vo、b)、フルベルト・セレナ(Fulberto Serena、g)、パウロ・ニンチ(Paulo Ninci、d)の3人から始まった『Dark Quarterer』(1987)は、ヨーロッパのロック音楽のファンたちから絶賛された。『Rockerilla』誌が異常なまでにダーク・クォテラーを褒めたせいもあって、バンドの高い演奏と作曲技術は、直にこの手の音楽のマニアの間に広まった。バンドにとって幸運だったのは、僅かでも知名度が高まったことで、次の作品の制作に取り掛かる良い環境ができたことだった。イタリアの「Cobra Records」は、ダーク・クォテラーの新作のために幾つかのサポートを行った。

2 影響と作風

1988年、ダーク・クォテラーの第2作『The Etruscan Prophecy』が「Cobra Records」から発表された。バンドは故郷の古い伝説を題材にして詩を書き、エトルリア人の古代文明と魔法について歌うことにした。完成した叙事詩は"The Etruscan Prophecy"と名付けられた。楽曲はアンダーグラウンド・シーンのマニアたちに熱狂的に受け入れられると、次に音楽誌が『The Etruscan Prophecy』に興味を示した。当時のドイツの『メタル・ハマー』(Metal Hammer)誌の編集長は、『The Etruscan Prophecy』の内容を聴いて衝撃を受け、ダーク・クォテラーはイタリアの真のカルト的なヘヴィメタル・バンドだと評価した。
かつて、『Rockerilla』誌にエピック/プログレッシブ(epic/progressive)の始祖と言われたダーク・クォテラーは、『The Etruscan Prophecy』で大胆な挑戦をした。アメリカのエピック・メタル、マノウォーはダーク・クォテラーに影響を与えたバンドの一つだったが、今作ではその作風を忠実に再現することに成功していた。マノウォーの代表作『Sign of the Hammer』(1984)は、実際には世界中のエピック・メタル・バンドに影響を与えていた。80年代のアメリカのアンダーグラウンド・シーンでは、マノウォーのフォロワーが出現しては消えていったが、ダーク・クォテラーは独創性に溢れていた。このバンドはイタリア出身というステータスを持っていた。
『The Etruscan Prophecy』という作品は、叙事詩的な大作を主軸に展開されるプログレッシブな作風だった。"The Etruscan Prophecy"、"Devil Stroke"、"Angels of Mire"が重要だった。アコースティックなインストゥルメンタル"The Last Hope"から"Angels of Mire"へのドラマティックな流れは、エピック・メタル・シーンにおけるダーク・クォテラーの地位を確実なものとした。この流れは『Sign of the Hammer』の"Thunderpick"から"Guyana (Cult of the Damned)"と同じだった。バンドはエピック・メタルの大仰な音楽のスタイルを継承し、その集大成として"The Etruscan Prophecy"、"Devil Stroke"、"Angels of Mire"などの楽曲を作った。
やがて、イタリアを代表するエピック・メタル・バンドとして、ダーク・クォテラーやアドラメレクはファンが必ず通る道となった。『The Etruscan Prophecy』の楽曲は、今でもイタリアのエピック・メタル史の中で悠然と輝いている。ここで紹介したダーク・クォテラーの活躍は、21世紀において、イタリアがエピック・メタル大国へと発展を遂げるきっかけだった。



1. Retributioner
2. Piercing Hail
3. The Etruscan Prophecy
4. Devil Stroke
5. The Last Hope
6. Angels of Mire


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DARK QUARTERER 「Dark Quarterer」

Dark Quarterer


Country: Italy
Type: Full-length
Release: 1987
Reviews: 85%
Genre: Epic/Progressive Metal


イタリアン・エピック・メタルの始祖、ダーク・クォテラーの1987年発表の1st。




バンドの歴史は1974年から始まった。オメガ・エレ(Omega R、Omega Erre)と名付けられたバンドは、1980年まで活動を続けた。この頃はディープパープル、ブラック・サバス、シン・リジィ、レッド・ツェッペリン、ユーライア・ヒープ、ジェスロ・タル、クリームなどのカヴァーを演奏するのが主な仕事だった。バンドのミュージシャンたちはそこで演奏技術を磨いていった。やがて、トスカーナ州のピオンビーノという町で、オメガ・エレは新しい名前を得ることとなった。バンドの友人だった導師ドゥッチョ・マルチ(Duccio Marchi)は、数多くの古代の言語を知っていた。そして、バンドにダーク・クォテラー(Dark Quarterer)という名前を与えたのだった。"Quarterer"は牛を屠殺するという意味を持つ、古い時代の言葉だった。これが1980年の出来事だった。この後、バンドはプログレッシブなサウンドに焦点を合わせ、より具体的な音楽のスタイルを追及するようになっていった。



70年代のプログレッシブ・ロックとブラック・サバス、アイアン・メイデンなどに影響を受けたダーク・クォテラーは、1985年に『Demo』を制作した。バンドはマノウォーに代表される初期エピック・メタルの音楽性にも影響を受けており、これが70年代のアート・ロックと融合していくのは自然な流れだった。同年、ダーク・クォテラーは『Rockerilla』誌で非常に高いレビューを受け、9曲のデモ音源をレコーディングした。『Rockerilla』誌はダーク・クォテラーの音楽のスタイルを指して、エピック/プログレッシブ(epic/progressive)と表現した。加えて、この新しいサブ・ジャンルの創始者が、間違いなくダーク・クォテラーであることも強調した。言葉の通り、エピック/プログレッシブというロック音楽のサブ・ジャンルは、叙事詩的で壮大なサウンドを一つにまとめたものだった。アメリカのキリス・ウンゴルやスローター・エクストロイス、同国のアドラメレクなどがこのジャンルに含まれていた。



1987年、「Label Service」によって、デモ音源の6曲を含むダーク・クォテラーの最初の作品が発表された。ジャンニ・ネピ(Gianni Nepi、vo、b)、フルベルト・セレナ(Fulberto Serena、g)、パウロ・ニンチ(Paulo Ninci、d)がこの時のバンドのメンバーだった。叙事詩的な『Dark Quarterer』は、イタリアでエピック・ヘヴィ・ロックが拡大する最初のきっかけを作った。"Gates of Hell"と"Dark Quarterer"はバンドの代表曲となった。音質が悪いのが『Dark Quarterer』の欠点だったが、当時はどのバンドも似たようなものだった。それよりも、叙事詩的な音楽のスタイルが、ヨーロッパ圏で再興したという話題の方が、ロック音楽のファンには価値のある事実だった。後にダーク・クォテラーは80年代のイタリアン・エピック・メタル・シーンを象徴する存在となった。



1. Red Hot Gloves
2. Colossus of Argil
3. Gates of Hell
4. The Ambush
5. The Entity
6. Dark Quarterer


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レビュー欄更新

 3月25日、本日付けでレビュー欄を更新。閲覧は上のメニューバー、または下記の直接リンクを参照。

・『The Reviews


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REFLECTION 「When Shadows Fall」

When Shadows Fall



Country: Greece
Type: Full-length
Release: 2008
Reviews: 70%
Genre: Epic Metal


ギリシャのエピック・メタル、リフレクションの2008年発表の3rd。

イタリアの「Cruz del Sur Music」から発表されたリフレクションの『When Shadows Fall』。かつて、ヘレニック・メタルの傑作『Οδύσσεια(Odyssey)』(2003)で強烈な個性を放っていたこのバンドだったが、時代の流れに逆らうことはできなかった。『When Shadows Fall』のサウンドは、初期の頃のトラディショナルなエピック・メタルの音楽のスタイルに戻っており、ミドル・テンポの楽曲で静かにメロディを聴かせる。しかし、そこにヘレニック・メタル的な要素は少なく、ファンの解釈は「一般的なエピック・メタル」というものだった。インストゥルメンタルを配したドラマ性の高い構成は良いが、楽曲に光るものは少ない。"New Wave of Mediterranean Epic Metal(NWOMEM)"が勃発していたこの時期、重要な拠点となっていたギリシャにおいて、リフレクションの失速は痛かった。しかし、2000年代後半、同じくギリシャから登場したバトルロアがエピック・メタル・シーンを変えたことは言うまでもない。



1. Entering the Sea...
2. Mistress of Sea
3. Ghost Ship
4. When Shadows Fall
5. Whispers of the Lost...
6. Lost
7. Desert Land
8. Soul Salvation
9. Eyes of the Night
10. Serpent's Eye
11. Kingdom of Fire
12. Mistress of Sea (Orchestral Version)


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REFLECTION 「Οδύσσεια(Odyssey)」

Odyssey.jpg

Country: Greece
Type: Full-length
Release: 2003
Reviews: 84%
Genre: Epic/Hellenic Metal


ギリシャのエピック・メタル、リフレクションの2003年発表の2nd。


1 ヨーロッパの変化

エピック・メタルという音楽性の特徴を考えれば、その歴史の始まりがアメリカだったことは、興味深い事実だった。この音楽のスタイルは、叙事詩的な文学作品に影響を受けており、その他に、19世紀から20世紀初頭に登場した、過去の作家たちの小説群が楽曲のモチーフになっていた。そういった背景を作り出したのは、間違いなくキリス・ウンゴルやマニラ・ロードといったバンドだった。
90年代後半、アメリカのヴァージン・スティールは、ギリシア文学に影響を受けた作品『アトレウス』シリーズをヨーロッパでヒットさせた。アイスキュロスの叙事詩『オレステイア』に影響を受けたこの崇高な作品は、特にドイツとギリシアで人気を博した。元々ギリシアは神話に関わりの深い国であり、これまでにホメロスやヘロドトス等の偉大な作家を生み出してきた。そこに現代音楽の波が押し寄せ、ミュージシャンたちの飽くなき探求心によって、過去の叙事詩的作品が発掘されたのだった。
エピック・メタルは新古典主義を精神的な支柱として、新たにヨーロッパ圏での支持を獲得した。そのきっかけを作ったのがヴァージンス・ティールというバンドだった。ヴァージン・スティールはエピック・メタルの新解釈を『アトレウス』シリーズで示したが、その影響を受けたヨーロッパ系のバンドが登場することも、また必然的だった。

2 ヘレニック・メタルの誕生

ギリシアのリフレクションは1992年に結成された。バンドは第1作『The Fire Still Burns』(1999)を発表したが、ここまではマノウォーのサウンドに影響を受けたトラディショナルなエピック・メタルだった。その後、バンドは「Secret Port Records」から第2作『Οδύσσεια(Odyssey)』を発表。ホメロスの叙事詩『オデュッセイア(Odyssea)』を題材としたコンセプト・アルバムだった。エピックなギター・リフを中心に展開するドラマ性の高い『Οδύσσεια(Odyssey)』は、ヘヴィメタルのサブ・ジャンルを更に発展させた。それはヘレニック・メタル(Hellenic Metal)という新定義を生み出した。やがて、ギリシア発祥のエピック・メタルの音楽のスタイルを、ファンはこういった言葉で呼ぶこととなった。実際のところ、リフレクションのギリシャ出身という肩書きは、大きなメリットになっていた。
『Οδύσσεια(Odyssey)』はアコースティック・ギターやナレーション、神秘的なコーラスを使い、ホメロスの神話を厳かに紡ぎ出していた。古の地中海の雰囲気を醸し出す"The Adventure Begins"、明確な内容の"Cyclops"、凡そ7分の重厚な叙事詩"Journey to the Other Side"等、このジャンルのヘヴィメタルのファンの期待に応えるクオリティを持っていた。"The Forbidden Seed"ではエピック・ドゥームの音楽のスタイルに接近し、バンドのルーツの広さを証明した。本作はリフレクションの最高傑作であり、ヘレニック・メタルという特殊な音楽性を意識しても、その事実は揺るぎないものだった。



1. The Adventure Begins
2. The Forbidden Seed
3. Cyclops
4. Αιολοs (Aeolos)
5. Giants (Lestrygon's Land)
6. The Sorceress
7. Journey to the Other Side
8. Σειρηνεs (Sirens)
9. Between Bitch and Charibdis
10. Slaughter in the Island of the sun
11. Kalypso
12. Beware of the Night
13. Who Will Dare to Bend the Bow
14. The Return of the King
15. Εξοδιο


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リスト欄更新

 3月21日、本日付けでリスト欄を更新。閲覧は上のメニューバー、または下記の直接リンクを参照。

・『The List


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REFLECTION 「The Fire Still Burns」

REFLECTION_The Fire Still Burns

Country: Greece
Type: Full-length
Release: 1999
Reviews: 72%
Genre: Epic Metal


ギリシャのエピック・メタル、リフレクションの1999年発表の1st。

エピック・メタルという音楽のスタイルが着実にヨーロッパに浸透しようかという時期、幾つかのバンドが地中海から登場した。ギリシャのリフレクションはヘレニック・メタルが生まれる以前、トラディショナルなエピック・メタルの音楽性に影響を受けた楽曲を作っていた。バンドは1995年にシングル『The Sire of the Storm』を発表した後、最初の作品としてこの『The Fire Still Burns』を完成させた。『The Fire Still Burns』は典型的なエピック・メタル作品だったが、その劣悪な録音状況が楽曲の本質を全体的に隠してしまっていた。しかし、"Burn the Witch"や"Wings of Fate"といったドラマ性の高い楽曲には光るものがあった。これらは鋭角なギター・リフによって構築され、アコースティック・ギターやナレーション、シンガロング・パートを導入していた。この情熱的な演出は魅力を放っていた。バンドのヴォーカリストは未熟であり、勇壮な楽曲を歌いこなす技術はなかった。リフレクションの音楽のスタイルは、アメリカのマノウォーに接近しており、当時のドイツやギリシャでヒロイックなヘヴィメタルが人気を博していた事実を知ることができた。楽曲のメロディはどれもヒロイックな高揚感に満ち溢れており、音質が劣悪だという事実を除けば、『The Fire Still Burns』はマニアには堪らない作品だった。



1. Burn the Witch
2. Reflection
3. Wings of Fate
4. Wheel of Fortune
5. Before the End
6. Children of War
7. Fire and Steel
8. Fire
9. When Immortals Die


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Stormbat:伝統的なスラッシュ・メタルの復興「Decolonization」(2015)

The Old Thrash Metal.


Decolonization [Explicit]



Stormbat.png
Zach Cox - Vocals
Ian Rusconi - Guitar
Stephen Huth - Guitar
David Garcia - Drums
Morgan Rusconi - Bass

 STORMBATからのレビュー依頼...

 アメリカのスラッシュ・メタル、ストームバットの第2作『Decolonization』が2015年に発表。バンドは2011年に結成。2013年に第1作『Stormbat』を発表し、アンダーグラウンドのヘヴィメタル・ファンから高い評価を得る。ストームバットは80年代のスラッシュ・メタルの伝統を受け継ぐ音楽のスタイルを有しており、ヘヴィなリフとリズム、ダークな世界観を強調している。アメリカのアンダーグラウンド・シーンでこのバンドが注目されているように、現代では古いヘヴィメタル・スタイルのリヴァイヴァルが続いている。近年、世界のスラッシュ・メタル・シーンでは若いバンドたちが続々と登場しており、このストームバットも例外ではない。日本でも3月に第10回『THRASH DOMINATION 2015』が行われるというニュースが届き、再びスラッシュ・メタルという音楽に注目が集まっている。この『Decolonization』はコンパクトな作品だが、スラッシュ・メタル時代のメタリカからの影響も感じさせる。収録曲は以下の通り。

Thanks Mail, Mar 2015
Cosman Bradley

1. Intro
2. One Tribe
3. Free Leonard Peltier
4. BTPDG
5. Again
6. Wicked Waltz
7. The Ghoul
8. Moldy Schnapps
9. Hella Pillage
10. SOAFBGDI
11. Cruel
12. Amon Vlos
13. Daymare
14. URThruMF


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BLIND GUARDIAN 「Beyond the Red Mirror」

Beyond the Red Mirror



Country: Germany
Type: Full-length
Release: 2015
Reviews: 88%
Genre: Epic Power Metal


ドイツのエピック・パワー・メタル、ブラインド・ガーディアンの2015年発表の10th。


「ストーリーはSFとファンタジーの狭間にある。その物語は、95年のアルバム『IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE』から始まる。そこに存在する2つの世界は、以来、更に悪い方向へと劇的に変わってしまっている。かつては世界と世界の間にはいくつかの通り道があったが、現在はひとつの道として『赤の鏡』(ザ・レッド・ミラー)だけが唯一残っており、それを必ず見つけなければならない」
 ──ハンズィ・キアシュ



トールキンやムアコック等のファンタジー作品が好きで、それをヘヴィメタルの音楽のスタイルに組み込むという意欲的な挑戦を続けるうち、やがて、ブラインド・ガーディアンは世界的な成功を収めた。日本で人気が高いエピック・メタル・バンドは、このブラインド・ガーディアンとラプソディー・オブ・ファイアだけだった。特殊な趣味はメインソングライターのハンズィ・キアシュ(vo)のものであり、ブラインド・ガーディアンが1986年に結成された時から、その方向性は決まっていたようなものだった。ハンズィ・キアシュのお気に入りは、具体的にはトールキンの『指輪物語』とマイケル・ムアコックの『永遠のチャンピオン』だった。
近年のブラインド・ガーディアンの印象はあまり強いものではなかった。それは最近の作品がモダン化し、古いファン層の反発を買っていたことにも関係していた。特にエピックなヘヴィメタルのファンたちは、ブラインド・ガーディアンの音楽性が『A Night at the Opera』(2002)を最後に、大きく変化したことを知っていた。こういったファンたちが望んでいたブラインド・ガーディアンの音楽性は、大仰であり、劇的であり、ヒロイックであり、ファンタジックなものだった。
ブラインド・ガーディアンの最高傑作として人気を集めた『Imaginations From The Other Side』(1995)は、今でも強烈な印象をリスナーに与える作品だった。その作品に収録された"Bright Eyes"と"And The Story Ends"に続く新たなストーリーが、ブラインド・ガーディアンの第10作『Beyond the Red Mirror』(2015)の中で描かれることとなった。ハンズィ・キアシュが語るように、このストーリーは古い時代のファンタジーやSFに影響を受けていた。「Nuclear Blast」から配給された『Beyond the Red Mirror』は、プロデューサーにチャーリー・バウアファイント、アートワークにフェリペ・マチャドを迎え、ファンに大きく期待されて迎え入れられた。バンドのファンたちが驚いたのは、本作が2枚組のコンセプト・アルバムということだった。これはブラインド・ガーディアンの歴史の中でも意欲的な挑戦であり、多くのエピック・メタル・バンドが通ってきた道だった。意外なことに、エピック・メタルの始祖、マニラ・ロードが2015年に発表した新作『The Blessed Curse』も2枚組だった。
『Beyond the Red Mirror』のサウンドは、基本的には『A Night at the Opera』に接近した大仰な音楽のスタイルだった。ブラインド・ガーディアンが得意とするクワイアを大量に導入し、豪華なオーケストラも加えた本作は、近年でも最高の密度を誇る作品となった。圧倒的なサウンド・プロダクションに加え、プラハ、ブダペスト、ボストンの本物のクワイア隊と90人編成のオーケストラを導入したブラインド・ガーディアンのエピック・メタルが、退屈な内容になるはずがなかった。ファンたちはその事実に応えるかのように、『Beyond the Red Mirror』を購入した後、すぐに高評価のレビューを書いた。これらのファンたちによるレビューは、インターネットを通じて世界中に拡大すると、『Beyond the Red Mirror』が2000年代以降のブラインド・ガーディアンの作品の中で、最高の評価を獲得していることが分かった。「Encyclopaedia Metallum: The Metal Archives」では、本作に対して絶賛の声が集まり、90%を超える点数を記録した。詰まる所、バンドは『Imaginations From The Other Side』以来、ファンが求めるエピック・メタルの真の傑作を作り上げたということだった。



1. The Ninth Wave
2. Twilight of the Gods
3. Prophecies
4. At the Edge of Time
5. Ashes of Eternity
6. The Holy Grail
7. The Throne
8. Sacred Mind
9. Miracle Machine
10. Grand Parade


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New Release (Epic Metal)

Times of Obscene Evil..

by Smoulder (1st album)
"The New Epic Metal Album"

Grey Maiden -Ep-

by Gatekeeper (mini album)
"The New Epic Metal Album"

The Armor of Ire

by Eternal Champion (1st album)
"The New Epic Metal Album"

CODEX EPICUS

by Battleroar (5th album)
"The New Epic Metal Album"

Conqueror's Oath

by Visigoth (2nd album)
"The New Epic Metal Album"
METAL EPIC Books

叙事詩的なヘヴィメタルの歴史

音楽論『叙事詩的なヘヴィメタルの歴史』Kindleストアにて発売中。約5年間に渡るエピック・メタル研究の集大成。主要バンドの紹介、歴史の解説、幻想文学との関連性、エピック・メタル・ルーツへの言及など、アンダーグラウンド・シーンを紐解いた衝撃のヘヴィメタル史。

ハイパーボリア全集

拙著『ハイパーボリア全集』、『ハイパーボリア全集2』、『ツチョ・ヴァルパノミの炎の王国』、『最後の理想郷』、『探索者』、『ツァトゥグアの祠』、『イグの神殿』、『オルグリアス』、『ファルナゴスの遺産』、『イックアの妖術』、『ズロヒムの死』、『失われた先史』Kindleストアにて発売中。1930~1950年代頃の『Weird Tales』誌やクトゥルー神話群を踏襲した幻想怪奇短篇集。
The Master

コスマン・ブラッドリー博士

Author:コスマン・ブラッドリー博士


Cosman Bradley(16/06/10)
David Orso(16/06/10)
Daiki Oohashi(16/06/10)
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