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War Tears



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 1994
Reviews: 89%
Genre: Epic/Progressive Heavy Metal


イタリアン・エピック・メタルの始祖、ダーク・クォテラーの1994年発表の3rd。


1 低迷期

『The Etruscan Prophecy』(1988)という作品でバンドの地位を固めた後、ダーク・クォテラーは長い活動休止の状態に追い込まれることとなった。その理由は、サウンドの基盤を握っていたギタリスト、フルベルト・セレナ(Fulberto Serena)が1990年に脱退したことに深く関係していた。危機を感じたバンドは、後にリッチー・ブラックモア系のギタリスト、サンドロ・テイスティ(Sandro Tersetti、g)を見出すが、それからの創作活動はやはり難航した。
ダーク・クォテラーは1991年に『Demo』を制作するが、暫くの間は次の作品を発表できる状態ではなかった。ギタリストのフルベルト・セレナを失った傷跡は大きかったし、新たなバンドのサウンドが明確に定まっていなかった。また、90年代初期はヘヴィメタル・シーンが低迷を続け、作品の発表自体が難しい状況だった。しかし、演奏技術の高いバンドが「Gorgon/Inline Music」に注目されると、1994年に第3作『War Tears』を発表するチャンスが巡って来た。

2 戦争と叙事詩

『War Tears』はドイツのハンブルグでレコーディングが行われた。ダーク・クォテラーは『War Tears』に反戦的なメッセージとブラックサバスの影響を残し、これまでで最高のエピック・メタル作品を作り上げた。"Nightmare"と"Out of Line"はブラックサバス風のエピック・ドゥーム・メタルであり、バンドの新たなサウンドを完成させた。ここでは攻撃的なギター・リフもフィーチャーし、エピック・メタルのファンたちを驚かせた。ダーク・クォテラーのサウンドに勢いが戻ったこと確かめると、ファンたちはそれを80年代後半のマニラ・ロードの作品と比較することができた。一方でダーク・クォテラーは美しさも表現できるバンドだった。静と動を駆使した一大叙事詩"Lady Scolopendra"や、イタリア風な芸術的感性を強調した"Darkness"も『War Tears』には収録した。アンダーグラウンドのカルト的なエピック・メタル・バンドとして、非常に人気が高かったダーク・クォテラーは、本作でも見事に深遠な世界観を作り上げていた。"Lady Scolopendra"はバンド屈指の名曲となった。そして、最後の"A Prayer for Mother Teresa of Calcutta"はコルカタでのマザー・テレサの平和活動に捧げられた。戦争と叙事詩、それはいつの時代も奇妙に重なり合う音楽のテーマだった。



1. In the Beginning
2. War Tears
3. Nightmare
4. Out of Line
5. Lady Scolopendra
6. Darkness
7. Last Paradise
8. A Prayer for Mother Teresa of Calcutta


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Etruscan Prophecy



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 1988
Reviews: 84%
Genre: Epic/Progressive Metal


イタリアン・エピック・メタルの始祖、ダーク・クォテラーの1988年発表の2nd。


1 『Dark Quarterer』の成功

イタリアという土地は芸術や音楽、映画に至るまで特殊な文化を持つ国だった。この国のアーティストたちは、他国の良い文化を吸収して、それに新解釈を加えることが得意だった。だからこそ、イタリアの音楽や映画は、常に斬新で面白かった。一方、日本でのイタリア映画の知名度は高かったが、ロック音楽というジャンルに関しては、この国のミュージシャンたちは殆ど無名だった。
80年代後半、ジャンニ・ネピ(Gianni Nepi、vo、b)、フルベルト・セレナ(Fulberto Serena、g)、パウロ・ニンチ(Paulo Ninci、d)の3人から始まった『Dark Quarterer』(1987)は、ヨーロッパのロック音楽のファンたちから絶賛された。『Rockerilla』誌が異常なまでにダーク・クォテラーを褒めたせいもあって、バンドの高い演奏と作曲技術は、直にこの手の音楽のマニアの間に広まった。バンドにとって幸運だったのは、僅かでも知名度が高まったことで、次の作品の制作に取り掛かる良い環境ができたことだった。イタリアの「Cobra Records」は、ダーク・クォテラーの新作のために幾つかのサポートを行った。

2 影響と作風

1988年、ダーク・クォテラーの第2作『The Etruscan Prophecy』が「Cobra Records」から発表された。バンドは故郷の古い伝説を題材にして詩を書き、エトルリア人の古代文明と魔法について歌うことにした。完成した叙事詩は"The Etruscan Prophecy"と名付けられた。楽曲はアンダーグラウンド・シーンのマニアたちに熱狂的に受け入れられると、次に音楽誌が『The Etruscan Prophecy』に興味を示した。当時のドイツの『メタル・ハマー』(Metal Hammer)誌の編集長は、『The Etruscan Prophecy』の内容を聴いて衝撃を受け、ダーク・クォテラーはイタリアの真のカルト的なヘヴィメタル・バンドだと評価した。
かつて、『Rockerilla』誌にエピック/プログレッシブ(epic/progressive)の始祖と言われたダーク・クォテラーは、『The Etruscan Prophecy』で大胆な挑戦をした。アメリカのエピック・メタル、マノウォーはダーク・クォテラーに影響を与えたバンドの一つだったが、今作ではその作風を忠実に再現することに成功していた。マノウォーの代表作『Sign of the Hammer』(1984)は、実際には世界中のエピック・メタル・バンドに影響を与えていた。80年代のアメリカのアンダーグラウンド・シーンでは、マノウォーのフォロワーが出現しては消えていったが、ダーク・クォテラーは独創性に溢れていた。このバンドはイタリア出身というステータスを持っていた。
『The Etruscan Prophecy』という作品は、叙事詩的な大作を主軸に展開されるプログレッシブな作風だった。"The Etruscan Prophecy"、"Devil Stroke"、"Angels of Mire"が重要だった。アコースティックなインストゥルメンタル"The Last Hope"から"Angels of Mire"へのドラマティックな流れは、エピック・メタル・シーンにおけるダーク・クォテラーの地位を確実なものとした。この流れは『Sign of the Hammer』の"Thunderpick"から"Guyana (Cult of the Damned)"と同じだった。バンドはエピック・メタルの大仰な音楽のスタイルを継承し、その集大成として"The Etruscan Prophecy"、"Devil Stroke"、"Angels of Mire"などの楽曲を作った。
やがて、イタリアを代表するエピック・メタル・バンドとして、ダーク・クォテラーやアドラメレクはファンが必ず通る道となった。『The Etruscan Prophecy』の楽曲は、今でもイタリアのエピック・メタル史の中で悠然と輝いている。ここで紹介したダーク・クォテラーの活躍は、21世紀において、イタリアがエピック・メタル大国へと発展を遂げるきっかけだった。



1. Retributioner
2. Piercing Hail
3. The Etruscan Prophecy
4. Devil Stroke
5. The Last Hope
6. Angels of Mire


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Dark Quarterer


Country: Italy
Type: Full-length
Release: 1987
Reviews: 85%
Genre: Epic/Progressive Metal


イタリアン・エピック・メタルの始祖、ダーク・クォテラーの1987年発表の1st。




バンドの歴史は1974年から始まった。オメガ・エレ(Omega R、Omega Erre)と名付けられたバンドは、1980年まで活動を続けた。この頃はディープパープル、ブラック・サバス、シン・リジィ、レッド・ツェッペリン、ユーライア・ヒープ、ジェスロ・タル、クリームなどのカヴァーを演奏するのが主な仕事だった。バンドのミュージシャンたちはそこで演奏技術を磨いていった。やがて、トスカーナ州のピオンビーノという町で、オメガ・エレは新しい名前を得ることとなった。バンドの友人だった導師ドゥッチョ・マルチ(Duccio Marchi)は、数多くの古代の言語を知っていた。そして、バンドにダーク・クォテラー(Dark Quarterer)という名前を与えたのだった。"Quarterer"は牛を屠殺するという意味を持つ、古い時代の言葉だった。これが1980年の出来事だった。この後、バンドはプログレッシブなサウンドに焦点を合わせ、より具体的な音楽のスタイルを追及するようになっていった。



70年代のプログレッシブ・ロックとブラック・サバス、アイアン・メイデンなどに影響を受けたダーク・クォテラーは、1985年に『Demo』を制作した。バンドはマノウォーに代表される初期エピック・メタルの音楽性にも影響を受けており、これが70年代のアート・ロックと融合していくのは自然な流れだった。同年、ダーク・クォテラーは『Rockerilla』誌で非常に高いレビューを受け、9曲のデモ音源をレコーディングした。『Rockerilla』誌はダーク・クォテラーの音楽のスタイルを指して、エピック/プログレッシブ(epic/progressive)と表現した。加えて、この新しいサブ・ジャンルの創始者が、間違いなくダーク・クォテラーであることも強調した。言葉の通り、エピック/プログレッシブというロック音楽のサブ・ジャンルは、叙事詩的で壮大なサウンドを一つにまとめたものだった。アメリカのキリス・ウンゴルやスローター・エクストロイス、同国のアドラメレクなどがこのジャンルに含まれていた。



1987年、「Label Service」によって、デモ音源の6曲を含むダーク・クォテラーの最初の作品が発表された。ジャンニ・ネピ(Gianni Nepi、vo、b)、フルベルト・セレナ(Fulberto Serena、g)、パウロ・ニンチ(Paulo Ninci、d)がこの時のバンドのメンバーだった。叙事詩的な『Dark Quarterer』は、イタリアでエピック・ヘヴィ・ロックが拡大する最初のきっかけを作った。"Gates of Hell"と"Dark Quarterer"はバンドの代表曲となった。音質が悪いのが『Dark Quarterer』の欠点だったが、当時はどのバンドも似たようなものだった。それよりも、叙事詩的な音楽のスタイルが、ヨーロッパ圏で再興したという話題の方が、ロック音楽のファンには価値のある事実だった。後にダーク・クォテラーは80年代のイタリアン・エピック・メタル・シーンを象徴する存在となった。



1. Red Hot Gloves
2. Colossus of Argil
3. Gates of Hell
4. The Ambush
5. The Entity
6. Dark Quarterer


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 3月25日、本日付けでレビュー欄を更新。閲覧は上のメニューバー、または下記の直接リンクを参照。

・『The Reviews


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When Shadows Fall



Country: Greece
Type: Full-length
Release: 2008
Reviews: 70%
Genre: Epic Metal


ギリシャのエピック・メタル、リフレクションの2008年発表の3rd。

イタリアの「Cruz del Sur Music」から発表されたリフレクションの『When Shadows Fall』。かつて、ヘレニック・メタルの傑作『Οδύσσεια(Odyssey)』(2003)で強烈な個性を放っていたこのバンドだったが、時代の流れに逆らうことはできなかった。『When Shadows Fall』のサウンドは、初期の頃のトラディショナルなエピック・メタルの音楽のスタイルに戻っており、ミドル・テンポの楽曲で静かにメロディを聴かせる。しかし、そこにヘレニック・メタル的な要素は少なく、ファンの解釈は「一般的なエピック・メタル」というものだった。インストゥルメンタルを配したドラマ性の高い構成は良いが、楽曲に光るものは少ない。"New Wave of Mediterranean Epic Metal(NWOMEM)"が勃発していたこの時期、重要な拠点となっていたギリシャにおいて、リフレクションの失速は痛かった。しかし、2000年代後半、同じくギリシャから登場したバトルロアがエピック・メタル・シーンを変えたことは言うまでもない。



1. Entering the Sea...
2. Mistress of Sea
3. Ghost Ship
4. When Shadows Fall
5. Whispers of the Lost...
6. Lost
7. Desert Land
8. Soul Salvation
9. Eyes of the Night
10. Serpent's Eye
11. Kingdom of Fire
12. Mistress of Sea (Orchestral Version)


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Odyssey.jpg

Country: Greece
Type: Full-length
Release: 2003
Reviews: 84%
Genre: Epic/Hellenic Metal


ギリシャのエピック・メタル、リフレクションの2003年発表の2nd。


1 ヨーロッパの変化

エピック・メタルという音楽性の特徴を考えれば、その歴史の始まりがアメリカだったことは、興味深い事実だった。この音楽のスタイルは、叙事詩的な文学作品に影響を受けており、その他に、19世紀から20世紀初頭に登場した、過去の作家たちの小説群が楽曲のモチーフになっていた。そういった背景を作り出したのは、間違いなくキリス・ウンゴルやマニラ・ロードといったバンドだった。
90年代後半、アメリカのヴァージン・スティールは、ギリシア文学に影響を受けた作品『アトレウス』シリーズをヨーロッパでヒットさせた。アイスキュロスの叙事詩『オレステイア』に影響を受けたこの崇高な作品は、特にドイツとギリシアで人気を博した。元々ギリシアは神話に関わりの深い国であり、これまでにホメロスやヘロドトス等の偉大な作家を生み出してきた。そこに現代音楽の波が押し寄せ、ミュージシャンたちの飽くなき探求心によって、過去の叙事詩的作品が発掘されたのだった。
エピック・メタルは新古典主義を精神的な支柱として、新たにヨーロッパ圏での支持を獲得した。そのきっかけを作ったのがヴァージンス・ティールというバンドだった。ヴァージン・スティールはエピック・メタルの新解釈を『アトレウス』シリーズで示したが、その影響を受けたヨーロッパ系のバンドが登場することも、また必然的だった。

2 ヘレニック・メタルの誕生

ギリシアのリフレクションは1992年に結成された。バンドは第1作『The Fire Still Burns』(1999)を発表したが、ここまではマノウォーのサウンドに影響を受けたトラディショナルなエピック・メタルだった。その後、バンドは「Secret Port Records」から第2作『Οδύσσεια(Odyssey)』を発表。ホメロスの叙事詩『オデュッセイア(Odyssea)』を題材としたコンセプト・アルバムだった。エピックなギター・リフを中心に展開するドラマ性の高い『Οδύσσεια(Odyssey)』は、ヘヴィメタルのサブ・ジャンルを更に発展させた。それはヘレニック・メタル(Hellenic Metal)という新定義を生み出した。やがて、ギリシア発祥のエピック・メタルの音楽のスタイルを、ファンはこういった言葉で呼ぶこととなった。実際のところ、リフレクションのギリシャ出身という肩書きは、大きなメリットになっていた。
『Οδύσσεια(Odyssey)』はアコースティック・ギターやナレーション、神秘的なコーラスを使い、ホメロスの神話を厳かに紡ぎ出していた。古の地中海の雰囲気を醸し出す"The Adventure Begins"、明確な内容の"Cyclops"、凡そ7分の重厚な叙事詩"Journey to the Other Side"等、このジャンルのヘヴィメタルのファンの期待に応えるクオリティを持っていた。"The Forbidden Seed"ではエピック・ドゥームの音楽のスタイルに接近し、バンドのルーツの広さを証明した。本作はリフレクションの最高傑作であり、ヘレニック・メタルという特殊な音楽性を意識しても、その事実は揺るぎないものだった。



1. The Adventure Begins
2. The Forbidden Seed
3. Cyclops
4. Αιολοs (Aeolos)
5. Giants (Lestrygon's Land)
6. The Sorceress
7. Journey to the Other Side
8. Σειρηνεs (Sirens)
9. Between Bitch and Charibdis
10. Slaughter in the Island of the sun
11. Kalypso
12. Beware of the Night
13. Who Will Dare to Bend the Bow
14. The Return of the King
15. Εξοδιο


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 3月21日、本日付けでリスト欄を更新。閲覧は上のメニューバー、または下記の直接リンクを参照。

・『The List


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REFLECTION_The Fire Still Burns

Country: Greece
Type: Full-length
Release: 1999
Reviews: 72%
Genre: Epic Metal


ギリシャのエピック・メタル、リフレクションの1999年発表の1st。

エピック・メタルという音楽のスタイルが着実にヨーロッパに浸透しようかという時期、幾つかのバンドが地中海から登場した。ギリシャのリフレクションはヘレニック・メタルが生まれる以前、トラディショナルなエピック・メタルの音楽性に影響を受けた楽曲を作っていた。バンドは1995年にシングル『The Sire of the Storm』を発表した後、最初の作品としてこの『The Fire Still Burns』を完成させた。『The Fire Still Burns』は典型的なエピック・メタル作品だったが、その劣悪な録音状況が楽曲の本質を全体的に隠してしまっていた。しかし、"Burn the Witch"や"Wings of Fate"といったドラマ性の高い楽曲には光るものがあった。これらは鋭角なギター・リフによって構築され、アコースティック・ギターやナレーション、シンガロング・パートを導入していた。この情熱的な演出は魅力を放っていた。バンドのヴォーカリストは未熟であり、勇壮な楽曲を歌いこなす技術はなかった。リフレクションの音楽のスタイルは、アメリカのマノウォーに接近しており、当時のドイツやギリシャでヒロイックなヘヴィメタルが人気を博していた事実を知ることができた。楽曲のメロディはどれもヒロイックな高揚感に満ち溢れており、音質が劣悪だという事実を除けば、『The Fire Still Burns』はマニアには堪らない作品だった。



1. Burn the Witch
2. Reflection
3. Wings of Fate
4. Wheel of Fortune
5. Before the End
6. Children of War
7. Fire and Steel
8. Fire
9. When Immortals Die


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The Old Thrash Metal.


Decolonization [Explicit]



Stormbat.png
Zach Cox - Vocals
Ian Rusconi - Guitar
Stephen Huth - Guitar
David Garcia - Drums
Morgan Rusconi - Bass

 STORMBATからのレビュー依頼...

 アメリカのスラッシュ・メタル、ストームバットの第2作『Decolonization』が2015年に発表。バンドは2011年に結成。2013年に第1作『Stormbat』を発表し、アンダーグラウンドのヘヴィメタル・ファンから高い評価を得る。ストームバットは80年代のスラッシュ・メタルの伝統を受け継ぐ音楽のスタイルを有しており、ヘヴィなリフとリズム、ダークな世界観を強調している。アメリカのアンダーグラウンド・シーンでこのバンドが注目されているように、現代では古いヘヴィメタル・スタイルのリヴァイヴァルが続いている。近年、世界のスラッシュ・メタル・シーンでは若いバンドたちが続々と登場しており、このストームバットも例外ではない。日本でも3月に第10回『THRASH DOMINATION 2015』が行われるというニュースが届き、再びスラッシュ・メタルという音楽に注目が集まっている。この『Decolonization』はコンパクトな作品だが、スラッシュ・メタル時代のメタリカからの影響も感じさせる。収録曲は以下の通り。

Thanks Mail, Mar 2015
Cosman Bradley

1. Intro
2. One Tribe
3. Free Leonard Peltier
4. BTPDG
5. Again
6. Wicked Waltz
7. The Ghoul
8. Moldy Schnapps
9. Hella Pillage
10. SOAFBGDI
11. Cruel
12. Amon Vlos
13. Daymare
14. URThruMF


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Beyond the Red Mirror



Country: Germany
Type: Full-length
Release: 2015
Reviews: 88%
Genre: Epic Power Metal


ドイツのエピック・パワー・メタル、ブラインド・ガーディアンの2015年発表の10th。


「ストーリーはSFとファンタジーの狭間にある。その物語は、95年のアルバム『IMAGINATIONS FROM THE OTHER SIDE』から始まる。そこに存在する2つの世界は、以来、更に悪い方向へと劇的に変わってしまっている。かつては世界と世界の間にはいくつかの通り道があったが、現在はひとつの道として『赤の鏡』(ザ・レッド・ミラー)だけが唯一残っており、それを必ず見つけなければならない」
 ──ハンズィ・キアシュ



トールキンやムアコック等のファンタジー作品が好きで、それをヘヴィメタルの音楽のスタイルに組み込むという意欲的な挑戦を続けるうち、やがて、ブラインド・ガーディアンは世界的な成功を収めた。日本で人気が高いエピック・メタル・バンドは、このブラインド・ガーディアンとラプソディー・オブ・ファイアだけだった。特殊な趣味はメインソングライターのハンズィ・キアシュ(vo)のものであり、ブラインド・ガーディアンが1986年に結成された時から、その方向性は決まっていたようなものだった。ハンズィ・キアシュのお気に入りは、具体的にはトールキンの『指輪物語』とマイケル・ムアコックの『永遠のチャンピオン』だった。
近年のブラインド・ガーディアンの印象はあまり強いものではなかった。それは最近の作品がモダン化し、古いファン層の反発を買っていたことにも関係していた。特にエピックなヘヴィメタルのファンたちは、ブラインド・ガーディアンの音楽性が『A Night at the Opera』(2002)を最後に、大きく変化したことを知っていた。こういったファンたちが望んでいたブラインド・ガーディアンの音楽性は、大仰であり、劇的であり、ヒロイックであり、ファンタジックなものだった。
ブラインド・ガーディアンの最高傑作として人気を集めた『Imaginations From The Other Side』(1995)は、今でも強烈な印象をリスナーに与える作品だった。その作品に収録された"Bright Eyes"と"And The Story Ends"に続く新たなストーリーが、ブラインド・ガーディアンの第10作『Beyond the Red Mirror』(2015)の中で描かれることとなった。ハンズィ・キアシュが語るように、このストーリーは古い時代のファンタジーやSFに影響を受けていた。「Nuclear Blast」から配給された『Beyond the Red Mirror』は、プロデューサーにチャーリー・バウアファイント、アートワークにフェリペ・マチャドを迎え、ファンに大きく期待されて迎え入れられた。バンドのファンたちが驚いたのは、本作が2枚組のコンセプト・アルバムということだった。これはブラインド・ガーディアンの歴史の中でも意欲的な挑戦であり、多くのエピック・メタル・バンドが通ってきた道だった。意外なことに、エピック・メタルの始祖、マニラ・ロードが2015年に発表した新作『The Blessed Curse』も2枚組だった。
『Beyond the Red Mirror』のサウンドは、基本的には『A Night at the Opera』に接近した大仰な音楽のスタイルだった。ブラインド・ガーディアンが得意とするクワイアを大量に導入し、豪華なオーケストラも加えた本作は、近年でも最高の密度を誇る作品となった。圧倒的なサウンド・プロダクションに加え、プラハ、ブダペスト、ボストンの本物のクワイア隊と90人編成のオーケストラを導入したブラインド・ガーディアンのエピック・メタルが、退屈な内容になるはずがなかった。ファンたちはその事実に応えるかのように、『Beyond the Red Mirror』を購入した後、すぐに高評価のレビューを書いた。これらのファンたちによるレビューは、インターネットを通じて世界中に拡大すると、『Beyond the Red Mirror』が2000年代以降のブラインド・ガーディアンの作品の中で、最高の評価を獲得していることが分かった。「Encyclopaedia Metallum: The Metal Archives」では、本作に対して絶賛の声が集まり、90%を超える点数を記録した。詰まる所、バンドは『Imaginations From The Other Side』以来、ファンが求めるエピック・メタルの真の傑作を作り上げたということだった。



1. The Ninth Wave
2. Twilight of the Gods
3. Prophecies
4. At the Edge of Time
5. Ashes of Eternity
6. The Holy Grail
7. The Throne
8. Sacred Mind
9. Miracle Machine
10. Grand Parade


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Memories of a Time to Come: Best of Blind Guardian



Country: Germany
Type: Compilation
Release: 2012
Reviews: 85%
Genre: Epic Power Metal


ドイツのエピック・パワー・メタル、ブラインド・ガーディアンの2012年発表のベスト。

バンド結成25周年を記念したベスト的選曲のコンピレーション・アルバム。Disc1とDisc2の楽曲は2011年のリミックス・ヴァージョン。リミデッド・エディションにはDisc3が付属。LUCIFER'S HERITAGE時代の楽曲とデモ音源を収録。LUCIFER'S HERITAGEはブラインド・ガーディアンの前身バンドであり、楽曲を探していたマニアには朗報となった。本作はブラインド・ガーディアンの第1作『Battalions of Fear』(1988)から第9作『At The Edge Of Time』(2010)までの人気曲を選び、独自の曲順で収録。どの楽曲もブラインド・ガーディアンというバンドの特殊性を感じるには十分なクオリティを誇り、過去に数々の名曲を生み出してきたミュージシャンたちの実績に、改めて注目することができる。ファンとしても、初期から最新作までの人気曲を一気に楽しめるということで、本作のコストパフォーマンスの高さには納得できる。当然のように、ブラインド・ガーディアンのファンタジックな世界観をこれから楽しむという初心者にも、『Memories of a Time to Come』は役立つ内容となっている。



Disc 1:
1. Imaginations from the Other Side
2. Nightfall
3. Ride into Obsession
4. Somewhere Far Beyond
5. Majesty
6. Traveler in Time
7. Follow the Blind
8. The Last Candle

Disc 2:
1. Sacred Worlds
2. This Will Never End
3. Valhalla
4. Bright Eyes
5. Mirror Mirror
6. The Bard's Song (In the Forest)
7. The Bard's Song (The Hobbit)
8. And Then There Was Silence

Disc 3:
1. Brian
2. Halloween (The Wizard's Crown)
3. Lucifer’s Heritage
4. Symphonies of Doom
5. Dead of the Night
6. Majesty
7. Trial by the Archon
8. Battalions of Fear
9. Run for the Night
10. Lost in the Twilight Hall
11. Tommyknockers
12. Ashes to Ashes
13. Time What Is Time
14. A Past and Future Secret
15. The Script for My Requiem


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The Spanish Metal.


Downfall and Rebirth



NORTHLANDからのレビュー依頼...

 スペインのバルセロナ出身のエピック/フォーク・メタル、ノースランドの第2作『Downfall and Rebirth』が2015年に発表。スペインはダーク・ムーアやサウロム、マゴ・デ・オズ等のエピック/フォーク・メタル・バンドの活躍で知られる国だが、この手の音楽に対しては情熱的な印象がある。ノースランドはデモ『Freezing Sadness』(2007)、『Immortal Forest Song』(2008)の後に第一作『Northland』(2010)を発表。本国でも一部のエピック/フォーク・メタルのマニアの間で絶賛された。バンドのサウンドは、同国のサウロムのフォーキーなサウンドに接近し、そこにエンシフェルムやエクリブリウム等のシリアスなエピック・メタルの要素を加えている。『Downfall and Rebirth』ではその音楽のスタイルを一歩先に進め、エピックなメロディと展開を多用し、その手のファンに強く訴える要素を有している。また、要所ではヴァイキング・メタル風のシンガロング・パートも使用し、ヒロイックな印象も残る。日本盤の発売にも期待できるハイ・クオリティな作品。収録曲は以下の通り。

Thanks Mail, Mar 2015
Cosman Bradley

1. When Nature Awakes
2. Bloodred Sunrise
3. Together We Die
4. The Rite
5. Fury's Unleashed
6. Duskriders
7. Spirit in Darkness
8. Whispers in the Wind
9. Downfall and Rebirth
10. Moonlight Spell
11. Newborn Star


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Kings of Metal Mmxiv (Silver Edition)



Country: United States
Type: Compilation
Release: 2014
Reviews: 82%
Genre: Epic Metal


アメリカのエピック・メタルの始祖、マノウォーの2014年発表の企画盤。

2012年の第11作『The Lord of Steel』からライブ盤『Lord of Steel-Live』(2013)を経て発表されたのが本作『Kings of Metal MMXIV』(2014)である。「Magic Circle Music」からリリースされた本作は、『Battle Hymns MMXI』(2010)と同じコンセプトの下で制作された。バンドは過去の名作を現代の録音技術で録り直すことで、新しいヘヴィメタル・アンセムを作り上げようとした。オリジナルの『Kings of Metal』(1988)は、ヘヴィメタル史に残る傑作であり、そのアルバム・タイトルはマノウォーというバンドを象徴する言葉となった。その再録盤でもある『Kings of Metal MMXIV』は、オリジナルの曲順を入れ替え、屈強で重厚なサウンドを強調している。どうやら"オリジナルの曲順を入れ替える"という選択肢が失敗だったようで、80年代作品の熱狂的なマノウォーのファンたちから怒りを買い、散々に酷評される結果となった。また、海外のレビューサイトでも本作が異常な低評価を記録するなど、バンドの歴史の中でも異例の事態が続いている。本作は2枚組であり、Disc 2には本編のインストゥルメンタル・ヴァージョンを収録。過去作品の再録は同ジャンルでもヴァージン・スティールがしていることだが、かつて「サウンドが似ている」と評価されたこのバンドとの間に、今では大きな差が生まれている。ヴァージン・スティールの『Age of Consent』(1988)は、オリジナルの曲順を入れ替えてファンの評価を高めたが、『Kings of Metal MMXIV』に同じ手法は通用しなかったのである。



Disc 1:
1. Hail and Kill MMXIV
2. Kings of Metal MMXIV
3. The Heart of Steel MMXIV (acoustic intro version)
4. A Warrior's Prayer MMXIV
5. The Blood of the Kings MMXIV
6. Thy Kingdom Come MMXIV
7. The Sting of the Bumblebee MMXIV
8. Thy Crown and Thy Ring MMXIV (orchestral version)
9. On Wheels of Fire MMXIV
10. Thy Crown and Thy Ring MMXIV (metal version)
11. The Heart of Steel MMXIV (guitar instrumental)

Disc 2:
1. Hail and Kill MMXIV
2. Kings of Metal MMXIV
3. The Heart of Steel MMXIV (orchestral intro version)
4. The Blood of the Kings MMXIV
5. Thy Kingdom Come MMXIV
6. Thy Crown and Thy Ring MMXIV (orchestral version)
7. On Wheels of Fire MMXIV


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Lord Of Steel



Country: United States
Type: Full-length
Release: 2012
Reviews: 75%
Genre: Epic Metal


アメリカのエピック・メタルの始祖、マノウォーの2012年発表の11th。

マノウォーは日本では人気がないが、欧州やアメリカでは非常に認知度が高いバンドだ。それは各国の歴史や文化に深く関係している。マノウォーの人気が高いドイツやギリシャという国は、何世紀も前に有名な叙事詩的作品を残しており、ニーベルンゲン伝説やギリシア神話が一般市民に広く知られている。こういった国々では、日常的に叙事詩の世界に触れる機会がある。芸術的な街の風景や抒情的な音楽、歴史的価値のある神殿や城が、日常生活の中に溶け込んでいるのだ。だからこそ、叙事詩的な音楽に何かの共通点を見出し、それが現実的な支持や評価へと繋がっているのである。マノウォーやヴァージンス・ティール等のエピック・メタル・バンドが欧州で人気が高いのは、そこに必然的な理由と背景があるからだ。
マノウォーが欧州で人気を得てきた経緯を考えると、当然のように、サウンドもそれに相応しいものが求められる。近年のバンドは、EP『Thunder In The Sky』(2009)でエピックな世界観と正統派ヘヴィメタルを融合させた強烈な音楽性を強調していた。しかし、その後、2012年に自身のレーベル「Magic Circle Music」から発表された第11作『The Lord of Steel』の内容は、ファンが期待するそれとは大いに異なるものだった。現代のインターネット上では、ファンたちが議論し、ミックスの問題やサウンド面での変化に言及されることが多かった。エピック・メタルのファンは『Gods Of War』(2007)や『Thunder In The Sky』のようなサウンドを期待していたが、オーソドックスでシンプルな作風の『The Lord of Steel』にその言葉は不要だった。『The Lord of Steel』はマノウォーの2010年代の最初の作品として、ファンの間で『The Triumph of Steel』(1992)以上の賛否を呼ぶこととなった。それは時代と共にファン層が変化し、ピュアなヘヴィメタルを期待する向きと、エピックな音楽のスタイルを求めるリスナーに別れたことを、顕著に物語っていた。



1. The Lord of Steel
2. Manowarriors
3. Born in a Grave
4. Righteous Glory
5. Touch the Sky
6. Black List
7. Expendable
8. El Gringo
9. Annihilation
10. Hail, Kill and Die
11. The Kingdom of Steel


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Mind, Body, Spirit.


Invictus



 アメリカを代表するエピック・メタル・バンド、ヴァージン・スティールの過去作品がドイツの「SPV/Steamhammer」から再発された。前回の『「The Marriage of Heaven and Hell - Part One & Part Two』に続き再発されたのは「マリッジ三部作」の最終章『Invictus』。前作と同じく、本作はファンから人気の高い作品であり、リマスター再発を心待ちにしていた向きも多いはず。今回はボーナスCD付きの2枚組デジパック仕様。CD2に収録されているのはマリッジ・シリーズのメドレーであり、ファンにとっては嬉しい特典となっている。また、これらの楽曲はオリジナルとは別バージョンで収録される。最後の"Do You Walk With God"は新曲。なお、ヴァージン・スティールは35周年の記念ボックスセット『Ghost Harvest - The Spectral Vintage Sessions』の発売を2015年の秋に予定しており、同時進行で制作されている新作のアルバム・タイトルが『Hymns to Damnation』に決定。こちらにも大いに期待。

Disc 1:
01. The Blood Of vengeance
02. Invictus
03. Mind, Body, Spirit
04. In The Arms Of The Death God
05. Through Blood And Fire
06. Sword Of The Gods
07. God Of Our Sorrows
08. Vow Of Honour
09. Defiance
10. Dust From The Burining
11. Amaranth
12. A Whisper Of Death
13. Dominion Day
14. A Shadow Of Fear
15. "Theme" From The Marriage Of Heaven & Hell
16. Veni, Vidi, Vici

Disc 2:

"Dark Distant Future" Medley #1

01. A Whipser Of Death (Intro)
02. Unholy Water
03. Trail Of Tears

"With Vengeance Divine" Medley #2

04. Rising Unchained
05. Veni, Vidi, Vici
06. Defiance
07. I Will Come For You
08. Victory Is Mine

"Hail The Conguering Hero" Medley #3

09. Serpent's Kiss (Intro)
10. A Whisper Of Death (Main section of song)
11. Great Sword Of Flame
12. A Whipser Of Death (Reprise)
13. Emalaith
14. The Burning Of Rome
15. Perfect Mansions (Mountains Of The Sun)
16. Do You Walk With God (new song)


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