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METAL EPIC NEWS !

 間もなく『METAL EPIC』内にマニラ・ロードのレビューが掲載される。『METAL EPIC』にとってエピックメタルの始祖マニラ・ロードのレビューは必要な資料であり、この作業は暫く第9作『The Circus Maximus』(1992)で中断していたが、コスマン・ブラッドリー博士の尽力と考察によって、何れ残りのレビューは完成を迎える。読者にはもう暫くの間、軽い忍耐を有する。


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Classic Epic Metal, Pt 2.



 前回の続き...


『Crystal Logic』以来の傑作。

MANILLA ROAD 「Spiral Castle」(2002)

Spiral Castle


──アメリカが誇る真性アンダーグラウンド・エピックメタル、マニラー・ロードの第11作。2000年にマーク・シェルトン(Mark Shelton:g、vo)によって再結成され、衝撃の復活作『Atlantis Rising』(2001)を発表し健在振りをエピックメタル界にアピール、その後は破竹の勢いで躍進を続ける。2002年に発表された本作は、名作『Crystal Logic』の世界観を受け継ぎつつ、サウンド面では驚異的な進歩を遂げた。正統派エピックメタルに相応しい鋼のギターサウンドを手に入れ、冒頭を飾る劇的なイントロダクション"Gateway to the Sphere"を聴いただけでも凄まじく強烈な音像にしばし圧倒される。続くタイトル・トラック"Spiral Castle"はマニラ・ロードの歴史の中で最もヒロイックな名曲であり、他の追随を許さない雄大極まる孤高の世界観が展開する。本作に収録された楽曲が全7曲のみという単純明快な構成にもマニラー・ロードの自信の程が窺えよう。既に本作の発表によって、「チープなサウンドが特徴」との酷評を受けたマニラ・ロードは過去の産物と化した。全エピックメタル・ファン必聴盤。


叙事詩的様式美。

WARLORD 「Rising Out Of Ashes」(2002)

Rising Out of the Ashes


──アメリカのカルト・エピックメタルの王者、ウォーロードの第2作。これまでに様々な経緯を経て名作を発表してきたウォーロードだが、その作品数は驚くほど少ない。本作は奇跡の再結成を果たしたウォーロードの第2作目に該当し、新ヴォーカリストにはハンマーフォールのヨアヒム・カンス(vo)が迎えられている。収録された楽曲の大半はウォーロード時代とローディアン・ガード時代の名曲の焼き直しだが、その完成度は驚くほど高い。何より80年代と雰囲気が全く変わっていない有様には一種の驚嘆すら覚える。本作より伝統的なエピックメタルのサウンドは如何なる時代においても変わることがないことが分かる。ボーナス・トラックには名曲"Lost and Lonely Days"を収録。


正統派エピックメタルの中で最もメロディアスな作品。

DOOMSWORD 「Resound The Horn」(2002)

Resound the Horn


──イタリアの古兵、ドゥームソードの第2作。古代・中世に傾倒し、重厚かつシリアスな正統派エピックメタルを展開するドゥームソードが2002年に放った本作は、まさに古典的なエピックメタルの王道を貫くサウンドである。ドゥーム・メタルにも接近するヘヴィネスと重苦しさが漂う中、叙事詩的な歌詞に乗せて放たれる必殺のエピカル・リフは聴き手の高揚感を強烈に煽り立てる。エピックメタル原理主義故にシンフォニックな音楽性は皆無。本作にて表現されているのは迫真のリアリズムに満ちた古代・中世の戦場の有様である。どれも名曲揃いの内容だが、特に"Onward into Battle"に表現された大仰なヒロイズムは異常極まる。終始徹底してヒロイックな世界観を一貫させ、高度なドラマ性とも融合した濃密な内容を誇る本作こそは、正しく正統派エピックメタルが生み出した真の傑作であろう。


古典的エピックメタルの再興。

ASSEDIUM 「Rise of the Warlords」(2006)

Rise of the Warlords


──イタリアの正統派エピックメタル、アッセディウムの第1作。カルト的なエピックメタルが生み出され続けるアンダーグラウンド・シーンにて突如頭角を現したアッセディウムは、マニラ・ロードやマノウォーなどの始祖たちからの影響が根強い。本作でも大仰なドラマ性やヒロイックなフレーズが多用され、古代ギリシア神話やロバート・E・ハワード、マイケル・ムアコックの世界観を追求した正統派エピックメタルが大仰に展開される。硬派なサウンド故に印象的な楽曲は多いが、強烈なツインリードを持つ"Sacred Vengeance"やエピカルな世界観を極めた"March Of The Hoplite"などは名曲。


イタリアに眠る真性エピックメタルの血脈。

MARTIRIA 「On the Way Back」(2011)

One the Way Back


──80年代正統派エピックメタルの継承者、イタリア・ローマ出身のマーティリアの第4作。元ウォーロードのリック・アンダーソン(Rick Anderson:vo)とダンウィッチのアンディ・メナリオ(Andy"Menario"Menariri:g、key)を中心としたマーティリアは、前作『Time of Truth』(2008)辺りからサウンドをより伝統的なエピックメタルのスタイルへと変化させ、本作にてその方向性を完成させた。イタリアの詩人、マルコ・ロベルト・カペリ(Marco R. Capelli)によって描かれた深遠な詩に加え、古典的なエピックメタル様式のサウンドが絡み合う様は、マニアの好奇心を大いに擽る。古典劇風なサウンドは時に始祖ヴァージンスティールをも彷彿とさせる。また本作はカルト的なエピックメタルのサウンドが幾分か洗練され、より広義にアピールする力を備えている。




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Classic Epic Metal, Pt 1.



 細分化した時代だからこそ正統派が求められている。ピュア・メタルもまた然り。今回は正統派エピックメタルの不朽の名作たちを二週に渡り特集する。


叙事詩的冒険譚の始まり。

MANILLA ROAD 「Crystal Logic」(1983)

Crystal Logic


──アメリカのエピックメタルの重鎮マニラ・ロードの第3作。1983年発表の本作は、軌道に乗ったマニラ・ロードが生み出した記念すべき最初の傑作であり、後のエピックメタルに影響を与えた要素が多く残されている。元来エピックメタル自体がマーク・シェルトン(Mark Shelton:g、vo)の言動から生み出されていったようなものだが、その最も根本的なサウンドと世界観が本作には表現されている。ヘヴィかつメタリックなリフ、ヒロイックなムードの漂うメロディ、ドラマ性に満ちた大仰な展開、そしてヒロイック・ファンタジーに触発された勇壮な世界観がエピックメタルの始まりを告げている。雄大なストーリー性を考慮した冒頭から続く"Necropolis"、"Crystal Logic"という名曲への流れは、エピックメタル史において最も輝かしい1ページの内容であろう。偉大な名曲"Crystal Logic"のヒロイックなギターソロはすべてのエピックメタルバンドの基準となった。なお本作は2012年に「Shadow Kingdom Records」よりリマスター再発されている。


重厚なる戦士らの行軍。

MANOWAR 「Into Glory Ride」(1983)

Into Glory Ride


──アメリカ、エピックメタルの始祖マノウォーの第2作。第一作『Battle Hymns』(1982)より遥かに重厚かつシリアスな内容へと進化した本作では、ロバート・E・ハワードの『コナン(Conan)』を原点とするヒロイック・ファンタジーに共通する勇壮な世界観をエピックメタルに導入した記念すべき作品である。『コナン(Conan)』でも登場する鋼の秘密について扱った重厚な"Secret Of Steel"、北欧神話に登場する神の居城ヴァルハラを題材としたエピックメタル"Gates Of Valhalla"はカルト・エピックメタルの唯一無二の名曲。しかし結局のところ、本作の最後を飾る"March For Revenge (By The Soldiers Of Death) "に表現された圧倒的なヒロイズムの前には何人も敵わないであろう。


ナドソコル。

CIRITH UNGOL 「One Foot in Hell」(1986)

One Foot in Hell


──アメリカのカルト・エピックメタル、キリス・ウンゴルの第3作。整合性が完全に破綻した混沌としたエピックメタルで知られる彼らだが、本作『One Foot in Hell』では以外にも洗練されたサウンドを披露。渾身のヘヴィかつメタリックなリフとヒロイックな世界観が融合した本作こそ、純粋な正統派エピックメタルの名作に連なる。この手のマニアに限定されるが、現在でも数多くのエピックメタル・バンドが挙ってカヴァーするのも頷ける納得の内容だ。マイケル・ムアコックの小説より拝借した"Nadsokor"は問答無用の名曲。勇壮かつ哀愁を放つ"War Eternal"も良い。


エピックメタル史に輝く不朽の名作。

VIRGIN STEELE 「The Marriage of Heaven & Hell Pt. I」(1994)

The Marriage of Heaven & Hell


──アメリカのエピックメタルの帝王、ヴァージンスティールの第6作。デイヴィッド・ディファイ(David Defeis:vo、key)の才能が開花した本作では、後に「バーバリックかつロマンティック」と形容されるサウンドの一片を担っている。本作はコンセプト・アルバムであり、人種問題、宗教問題、戦争などに関する歌詞の記述が見受けられる。内容は当然の如く素晴らしく、大仰なロマンティシズムに彩られた魅惑的な楽曲群は宝石のような煌びやかさで妖艶なムードを発散。全編捨て曲はない。冒頭を飾る壮大な"I Will Come for You"やヒロイックかつ劇的な"Blood & Gasoline"はエピックメタルの真の名曲だ。本作こそはエピック・ヘヴィメタルのファンによって永久に愛される不朽の名作であろう。なお本作は2008年にリマスター再発された。


カルト・エピックメタルの金字塔。

LORDIAN GUARD 「Lordian Guard」(1995)

Lordian Guard


──アメリカ産カルト・エピックメタル、ローディアン・ガードの第一作。元ウォーロードの"デストロイヤー"ことウィリアム・ティミス(William j.Tsamis:g)が結成したバンドであるローディアン・ガードは、本来はウォーロードの楽曲として制作されていたものを新しく録り直し、発表するために本作を含め二作品を残した。第一作『Lordian Guard』では解散したウォーロードに変わり、本作でヴォーカルをとっているのは女性シンガー、ヴィダン・セイヤー・リメンシュナイダー(Vidonne Sayre Riemenschneider)である。彼女の魔女を彷彿とさせる歌声に加え、ウィリアム・ティミスが持ち込んだキリスト教的な世界観が混合し、独自のカルト・エピックメタルが展開される。ここまで徹底した内容だと不気味でしかないが、マニアは本作のような作品をエピックメタルの聖典とするのであろう。"War in Heaven"、" Lost Archangel"といった凄絶な神曲を含む。




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 『METAL EPIC』のレビューの中からマーティリアの2ndを加筆。詳細は以下の通り。

▶『The Age of the Return』(2005)



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Return to Warlord.


Warlord_Anthology

 1983年に発表した伝説的なEP『Deliver Us』でのデビュー以来、世界各地でカルト的な人気を持つアメリカのウォーロードは、エピックメタルに多大な影響を残したバンドの一つに数えられる。一般的に様式美を極めたとされるウォーロードの流麗なサウンドは、今なおカルト的なエピックメタルのファンの心を掴んで離さない。
 ウォーロードが現在までに発表した作品の数は極めて少ないが、そのすべての作品が優れている事実は否定することができない。バンドの解散後、2002年にはハンマーフォール(HAMMER FALL)のヨアヒム・カンスを迎えて第2作『Rising Out Of The Ashes』を突然発表したこともファンの記憶に新しい。
 既に殆ど廃盤と化しているウォーロードの作品を現在入手するのは非常に困難である。我々には最終的にオークションという手段が残されているが、それには運が必要となる。2012年に「Arkeyn Steel Records」より奇跡の再発を果たした本作『Anthology』は、かつて辛酸を嘗めたすべてのウォーロード・ファンにこそ手にとって欲しい作品だ。
 本作の収録内容は正しくウォーロードの全音源集であり、それぞれEP『Deliver Us』(1983)、シングル『Lost And Lonely Days』(1984)、第一作『...And The Cannons Of Destruction Have Begun』(1984)、ベスト盤『Thy Kingdom Come』(1986)、第2作『Rising Out Of The Ashes』(2002)からすべての楽曲が一枚のアルバムに収められている。これほど豪華な仕様のエピックメタルのアンソロジー作品は珍しいといえるであろう。しかし結局のところ、我々が本当に残念であるのは、本作『Anthology』もまた、全世界1000枚限定リリースという形式に縛られているということだ。これではファンが過去の二の舞となり、直にウォーロードの『Anthology』はオークションで高値で取引されることになろう。収録曲は下記の通り。

CD1

1. Deliver Us from Evil
2. Winter Tears
3. Child of the Dmaned
4. Penny for a Poor Man
5. Black Mass
6. Lucifer's Hammer
7. Mrs Victoria
8. Aliens
9. Lost and Lonely Days
10. Beginning/Lucifer's Hammer
11. Lost And Lonely Days
12. Black Mass
13. Soliloquy
14. Aliens
15. MCMLXXXIV
16. Child of the Damned
17. Deliver Us From Evil/End
18. Hands and Feet...Thunder Child's Farewell

CD2

1. Battle of the Living Dead
2. Enemy Mind
3. Invaders
4. Winds of Thor
5. War in Heaven
6. My Name is Man
7. Lucifer's Hammer
8. Sons of a Dream
9. Achilles Revenge
10. Lost and Lonely Days


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 5月13日、本日付けでレビュー欄を更新。閲覧は上のメニューバー、または下記の直接リンクを参照にして頂きたい。

・『The Reviews


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Column the Column

volume 15. 7 September: 2011



 ファンタジーの原型が欧州とアメリカとで異なるのは過去の考察で明らかな事実となった。エピックメタルにおいても様々な分類があり、最も伝統的なエピックメタルはアメリカの地下より発祥した。我々は何を基準に正統派エピックメタルを判別すればよいのであろうか。コスマン・ブラッドリー博士は過去に重要な点をいくつか指摘している。


──正統派エピックメタルの主な特徴は何か。
コスマン:正統派エピックメタルと名乗るバンドの場合、大抵は80年代のアメリカのカルト・エピックメタルのサウンドを踏襲している。これらのバンドはマニラ・ロード(MANILLA ROAD)、キリス・ウンゴル(CIRITH UNGOL)、マノウォー(MANOWAR)、ウォーロード(WARLORD)などの音楽性から多大な影響を受けている。
──正統派エピックメタルはそれらのバンドから始まっていると?
コスマン:今取り上げたマニラ・ロードやキリス・ウンゴルは一般的にエピックメタルの始祖として認知されている。『Crystal Logic』(1983)や『Frost & Fire』(1981)、『Into Glory Ride』(1983)などの80年代初期に発表された作品が、現在でもエピックメタルの教典となっている。
──正統派エピックメタルのサウンドとはどのようなものか。
コスマン:この問題に対しては正統派メタルと同じ法則に辿り着くが、正統派エピックメタルのサウンドは如何にマニラ・ロードやキリス・ウンゴルのサウンドに接近できるかが重要である。正統派メタルがアイアン・メイデンやジューダス・プリーストのサウンドを忠実に再現しようとする行為と同じように。
──"正統派"ではないエピックメタルのサウンドとは?
コスマン:一般的に正統派エピックメタルは80年代のアメリカのカルト・エピックメタルのサウンドを基盤としたものだが、欧州で誕生したメロディック・パワーメタルを基盤としたエピックメタルバンドも中には存在する。これらのメロディック・パワーメタルを基盤としたエピックメタルバンドは、正確には"正統派エピックメタル"とは形容されない。
──正統派エピックメタルとの具体的なサウンドの違いはあるのか。
コスマン:この問題に対しては、正統派メタルとシンフォニック・メタルとの間で交わされる議論に似通った面がある。正統派エピックメタルはヘヴィかつメタリックなリフを基盤とした重厚なサウンドを得意としているが、一方"正統派"ではないエピックメタルのサウンドはキーボードなどの装飾を頻繁に用いている。正統派エピックメタル作品の中でもキーボードは使用されることがあるが、飽くまで80年代のエピックメタルサウンドに忠実である。
──歌詞の面での違いはあるのか。
コスマン:正統派エピックメタルでは、主に北欧や古代ギリシア・ローマの神話や史実、19世紀末から20世紀初頭の幻想文学などが題材とされるが、メロディック・パワーメタルを基盤としたエピックメタルは中世ファンタジーやハイ・ファンタジーなどの空想的な題材を好む傾向にある。
──現在、正統派エピックメタルと形容できるバンドを挙げて欲しい。
コスマン:現在活動を続けているバンドの中では、古参のうちマノウォー、マニラ・ロード、ヴァージンスティールが有力であろう。新勢力の中にはイタリアのドミネ(DOMINE)、ドゥームソード(DOOMSWORD)、マーティリア(MARTIRIA)など将来を有望視される株がいくつかある。またドイツのウィザード(WIZARD)やマジェスティ(MAJESTY)などのバンドにも注目したいところだ。
──最後に、あなたは何故正統派エピックメタルにこだわるのか。
コスマン:純粋なエピックメタルはソード・アンド・ソーサリー(*注釈)の世界を最も忠実に再現している。これまでに私たちが『METAL EPIC』誌で考察してきたように、より現実的に伝説上のそれらの世界を追求するのであれば、正統派エピックメタルに対する追求は限りない近道となろう。
──それはソード・アンド・ソーサリーの世界と現実との間の障壁をなくすという意味において?
コスマン:最も。



*注釈:別名ヒロイック・ファンタジー(Heroic fantasy)。詳細は『エピックメタル・ヒストリー:源流たるヒロイック・ファンタジー』参照。
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 『METAL EPIC』のレビューの中からヴァージンスティールのその他のレビューを加筆。詳細は以下の通り。

▶『The Book of Burning』(2002)
▶『Hymns to Victory』(2002)


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Fighting for the Flame



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 2008
Reviews: 83%
Genre: Epic Heavy Metal


イタリアの地下から放たれた新世代エピック・メタルの刺客、アッセディウムの2008年発表の2nd。


『METAL EPIC』誌より抜粋:

要するに『Rise of the Warlords』(2006)がカルト的なエピックメタルのマニアたちに絶賛されたことは当然の成り行きであったが、その分野以外からの評価を一切受け付けなかったことは語るまでもない。マニラ・ロードやキリス・ウンゴル、またマノウォーやヴァージンスティールなどに連なるアメリカの地下の最も暗い領域より発祥したエピックメタルの古典を現代へと呼び戻し、不穏極まる瘴気の中で演奏されたような迫真のエピックメタル作品を作り出したイタリアのアッセディウムにしてみれば、外部の評価などは関係なく、ただ自分たちの追求した幻想と怪奇の叙事詩的世界をヘヴィメタルとして表現したに過ぎなかった。しかし、各地のエピックメタルのマニアたちから送られてきた評価のみは意に反して好意的であり、間もなくアッセディウムは新時代のアンダーグラウンド・エピックメタルの極めて重要なバンドとして認知されることとなった。
暗い世界より舞い戻り、アッセディウムは第2作目となる本作『Fighting for the Flame』を「My Graveyard Productions」より発表した。前作と同様、異様なるエピックメタルのカルト的な雰囲気に満ち溢れた今作でも、80年代に回帰したアッセディウムの正統派エピックメタルのサウンドは変わりようがない。エピックメタルの分野で始祖と謳われるマニラ・ロードやキリス・ウンゴルの純粋なエッセンスを受け継ぎ、本作『Fighting for the Flame』の不動のエピックメタル・サウンドは完成した──劇的なヒロイズムを基盤とした楽曲群に顕著に表れているものは、言うまでもなく最も純粋なエピックメタルの要素であり、それらが激しく衝突を起こして雄大な世界観を築き上げている。今作で特に注目すべきなのが偉大なる始祖マニラ・ロードからの影響であり、前作を凌駕するスラッシーで重厚なサウンドやリードギターのフレーズなどは明確にマニラ・ロードのサウンドを彷彿とさせるものがある。本作に収録された"Achaean Glory"や"Where Seawolves Dare"などの名曲は、マニラ・ロードの存在なしには誕生さえしなかったであろう。また本作には"Invade - The Knight Errant"や"Romanitas"などのマノウォーにも通じるヒロイックなロマンティシズムに満ち溢れる名曲も存在しているが、やはりここでも始祖たちからの影響は根強く残っている。現在まで我々は目を瞑り、平凡な娯楽へとしばし逃れてきたが、古い時代の伝統は一部にはしっかりと伝わっていることをここで認めるべきである。
我々は長い間に渡りエピックメタルという特異な分野を追求してきた。幾度となくエピックメタルが絶滅の危機に陥る様を目にしてきた。しかし、我々は過去の教訓を忘れてはいない──「偉大なものでもいつか必ず失われるが、その魂は永遠に続いていく」──エピックメタルの辿った歴史こそ、この言葉の持つ真の意味を表しているのではないであろうか。アッセディウムの第2作『Fighting for the Flame』には、エピックメタルのプリミティブな魂が宿っている。



1. Winter Is Coming
冒頭から決死のヒロイズムを突き上げる。まさに正統派エピックメタルのサウンドに忠実な劇的でヒロイックな世界観が展開。
2. The Flame
ヘヴィなメロディが特徴的。雄々しい疾走、コーラス、リードギターとエピックメタルとしては王道の展開。
3. Invade - The Knight Errant
容赦のない鋭いリフで勇ましさを叩きつける。ヒロイック・ファンタジーにも通じる幻想的なムードが聴き手の陶酔感を強める。後半にはスピーディなパートも有し、語りやギターソロなどを用いて更なるドラマ性を演出する。
4. Primal Rage
キリス・ウンゴルを彷彿とさせる混沌とした内容を有し、ヴォーカルはマニラ・ロードを踏襲。攻撃的なサウンドの中にも強靭なヒロイズムが光る。
5. White Goddess
荒々しいリフでダークに展開。中間部からは更に攻撃的に疾走を開始。
6. Desecration
よりマニラ・ロードのサウンドに接近した楽曲。ソロ・パートはオリジナルに忠実。
7. Romanitas
ヒロイックな世界観を極めた名曲。勇猛果敢なメロディを多用し、大仰な高揚感と共に飛翔する。後半からはドラマ性に満ちたテンポ・チェンジをも披露する。
8. Achaean Glory
メタリックかつスピーディなリフで構築されるアグレッシブなナンバー。まさに80年代のエピックメタルを踏襲した楽曲であり、ヴォーカルやギターサウンドにはマーク・シェルトンからの影響が顕著。スリリングな後半のツインリード・パートは特に秀逸。
9. Osiris
古代エジプトの神を扱った楽曲。コンセプチュアルかつエキゾティックなメロディも導入。
10. Where Seawolves Dare
およそ9分に及ぶ大作。長尺な楽曲の中にエピックメタル特有の深遠なドラマ性を表現。カルト的な雰囲気を宿し、終始徹底したアンダーグラウンド・サウンドで構築される。


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Rise of the Warlords



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 2006
Reviews: 85%
Genre: Epic Heavy Metal


イタリアの正統派エピックメタル、アッセディウムの2006年発表の1st。


『METAL EPIC』誌より抜粋:

エピックメタル大国イタリアより2006年に突如放たれたアッセディウムの第一作『Rise of the Warlords』は、広大な大洋を経由して世界各国のカルト的なエピックメタルの熱狂的なマニアたちのもとへと届けられた。マニラ・ロードやキリス・ウンゴルなどの80年代に遡る古典的なエピックメタルを標榜し、それを現代のエピックメタルの様式美で再現したアッセディウムの『Rise of the Warlords』は、それが恰も当然であるかのように、一部のマニアたちの間で大喝采を浴びた。
アッセディウムの『Rise of the Warlords』は、デモ『Far from the Light』(2005)を経てイタリアの「My Graveyard Productions」より発表された。前述したように、アッセディウムのサウンドは正統派エピックメタルに極めて忠実であり、大仰かつ劇的でヒロイックな世界観を構築する各楽曲群は、この分野の一部のマニアたちの弦線を強烈に刺激する内容を有している。本作ではイギリスのアイアン・メイデン(IRON MAIDEN)にも通じるツインギター編成によるドラマティックなメロディを惜しみなく使い、コンセプチュアルな内容に沿った驚嘆の世界が大仰に展開される。『Rise of the Warlords』に構築された一切の妥協を許さない叙事詩的な世界観は、迫真の表現力でもって聴き手を歓喜の渦へと導いていく。これらの劇的なエピックメタルに触れる機会を得られるのは、正しく真のエピック・ヘヴィメタルのファンのみであろう。
アッセディウムの構築した厳かな世界観も特筆に値する。本作には古代ギリシア神話をモチーフとした神々の戦いや、ロバート・E・ハワード並びにマイケル・ムアコックの創造した壮大な世界を題材とした大仰なエピックメタルが多数収録されている。今回アッセディウムが選択したのは何れも深遠な題材であり、シリアスなエピックメタルを作る上では欠かせない重要な要素である。これらのヒロイック・ファンタジー的な題材がエピックメタルにおいて古くから使用されてきた共通のテーマであることは、既に我々が過去に述べた通りである。アッセディウムはエピックメタルの伝統的な技法を用いて、"Sacred Vengeance"や"March Of The Hoplite"などの強烈な名曲を生み出している。エピックメタルの世界では、魅惑的な名曲を生み出すために新しい要素などは必要としていない。なお、アッセディウムの叙事詩的な世界観への傾向は、ギュスターヴ・ドレ(Gustave Dore, 1832 – 1888)がミルトンの『失楽園』を描いたカヴァー・アートワークの「And many more too long(敵の数は多く、戦いの時は長い)」からも感じ取れる。
本作『Rise of the Warlords』は、僅かながらも着実に世界各地に広まりつつある古典的なエピックメタルの再興運動を一気に加速させるべき強力な力を持った作品である。これまでに我々はイタリアの秘めた恐るべきポテンシャルにも驚かされてきたが、今回のアッセディウムのサウンドには更に驚かされることとなった。細分化したヘヴィメタルのジャンルの中では極めて劣勢の状況にあったエピックメタルだが、近年アンダーグラウンドのバンドの活発な活動には目を見張るものがある。そして注目すべきなのが、それらのエピックメタル・バンドが目指しているサウンドが何れも80年代の古典的なエピックメタルに属しているということだ。この興味深い事実は、今再びエピックメタルが隆盛を取り戻そうとしている現実を我々に突き付けている。
長く続いてきたヘヴィメタルにおけるドラマティシズムの追求は、エピックメタルの再興によって終わりを告げる。我々はもう目をつぶることはできない。その第一歩として、一度は失われた驚嘆の光景を目にするために、我々はアッセディウムの『Rise of the Warlords』を手にするのだ──



1. Ancestral
本作の序曲。アッセディウムは腐敗した人類のために、忘れられた時代の英雄と神々の栄光の物語を歌う。
2. Sacred Vengeance
古代の習慣と神々に従い、戦いへと向かう戦士たちの詩。アイアンメイデンを彷彿とさせる暗く劇的なメロディで疾走する。ツインリードの奏でる旋律は鋭く、エピカルな世界観をシリアスに描く。
3. Messenger Of Chaos
マイケル・ムアコックの"メルニボネのエルリック(Elric Of Melnibone)"に影響を受けた楽曲。この物語は、エピックメタルの世界では長く続く不変のテーマである。原作に相応しく荘厳かつヒロイックな内容を持つ。中間部での悲壮感を演出する場面も忘れてはならない。
4. Cimmerian Steel
キンメリアで誕生した鋼の剣について歌う。その武器は英雄の唯一にして最大の武器である。
5. Under The Black Stars
6. Swordsdance
次曲へのイントロダクション。
7. March Of The Hoplite
勇敢なる古代ギリシャ軍の重装歩兵の行軍の様を叙述する大作。およそ7分に及ぶ内容であり、雄大な旋律に彩られたシリアスなエピックメタルの名曲である。ヴォーカルの大仰な歌唱がエピカルなサウンドに大きな脈動感を与えている。終始目まぐるしい展開を有し、ドラマティック極まりない内容で聴き手を圧倒する。
8. Imperial Dream
かつて地上最強と謳われたローマ帝国の栄光。大胆不敵なリフと古代風のエピカルなメロディで大仰に展開する。ヒロイズムに満ちたツインリードの臭さは尋常ではない。
9. Thirst For Glory
10. Legions Of The Underworld
邪悪なる軍勢の暗い伝説。


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Return of Jack Starr!


Land Of The Dead

 元ヴァージンスティールのギタリスト、ジャック・スター(Jack Starr:g)は才能に恵まれながらも長い間沈黙を守っていた。しかし我々にとって、ジャック・スターが1984年に結成した自らのバンド、ジャック・スターズ・バーニング・スター(Jack Starr's Burning Starr)と共に2009年に第5作『Defiance』を引っ提げて突然シーンに復帰したことは幸運以外の何物でもなかった。およそ20振りにジャック・スターズ・バーニング・スターは本格的な作品を発表したことになるが、『Defiance』の内容は過去の作品を大きく凌駕するものであった。我々はジャック・スターが未だに強烈なギターを弾けることを再確認させられた。
 そして今回、ジャック・スターズ・バーニング・スターの第6作目として『Land Of The Dead』が2011年に「Limb Music GmbH」より発表された。前作で披露した正統派エピックメタル・サウンドはそのままに、本作はより重厚かつヒロイックな内容を描いている。アートワークをマノウォーでお馴染みのケン・ケリーが担当するなどのコンセプチュアルなイメージも固め、本格的にジャック・スターはエピックメタル・シーンに挑戦状を叩きつけた。既にジャック・スターには"元ヴァージンスティールのギタリスト"などという肩書は必要ない。また『Land Of The Dead』には豪華なゲストも迎えられており、各楽曲にはマノウォーで活躍したロス・ザ・ボスとデイヴィッド・シャンケルが参加している。そして、本作でドラムを叩いているのは何とライノである。
 強力なラインナップに濃密な内容──ジャック・スターの完全復活したバンドがエピックメタル・シーンを制する日は近い!収録曲は下記の通りである。

1. Land of the Dead
2. Sands of Time
3. Twilight of the Gods
4. Stranger in Paradise
5. Here We Are
6. Warning Fire
7. Daughter of Darkness
8. When Blood and Steel Collide
9. On the Wings of the Night
10. Never Again
11. Until the End


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True Italian Epic Metal.


One the Way Back

 イタリアのエピックメタル、マーティリアの第4作『On the Way Back』が「My Graveyard Productions」より2011年に発表された。古くウォーロードの血脈を受け継ぐマーティリアは、第3作『Time of Truth』(2008)より音楽性を堅実な正統派エピックメタルへと明確に定め、今作において更なる高みへと登りつめた。イタリアの地下で着実に形成されてきたエピックメタル・シーンを今後引っ張っていくのは、間違いなくこのマーティリアであろう。収録曲は下記の通り。

1. Cantico
2. Drought
3. Apocalypse
4. Song
5. Ashes to Ashes
6. The Sower
7. Gilgamesh
8. The Slaughter of the Guilties
9. You Brought Me Sorrow
10. Twenty Eight Steps
11. On the Way Back


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Shadows of the Past

ZANDELLE the Other album in 2011 Release
(未聴)

ザンデルの2011年発表の企画盤。

「Pure Steel Records」より発表。1996年発表のEP『Zandelle』と1998年発表の第一作『Shadows of Reality』を再録した作品。2枚組。再録の他に第3作『Vengeance Rising』(2006)から未発表曲1曲と新曲1曲を収録。#12"Scream My Name"が新曲、#13"Bad Boys"はWHITESNAKEのカヴァー。



1. Ecstasy
2. Medieval Ways
3. Evil Entity
4. Angel
5. Darkness of the Night
6. Bringer of Doom
7. Soul of Darkness
8. Queen Witch
9. Crimson Rain
10. The Warrior
11. Unleashed
12. Scream my Name
13. Bad Boys


Review by Cosman Bradley
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Flames of Rage

ZANDELLE the 4th album in 2009 Release
★★★★★★★★☆☆...(良作)

アメリカのエピック・パワーメタル、ザンデルの2009年発表の4th。


第3作目にして『Vengeance Rising』(2006)という正統派エピック・パワーメタルの傑作を生み出したザンデルは、各地に潜むエピックメタルのマニアからの根強い支持を獲得した。我々が惜しみない称賛を送っているように、ザンデルの劇的な要素をすべて結集した『Vengeance Rising』には、まさに正統派エピック・パワーメタルの理想形ともいえるサウンドが収録されていたのであった。
その勢いを継続してドイツの「Pure Steel Records」より発表された第4作『Flames Of Rage』では、前作より更にエピカルな要素を増加し、より一層広いファン層にアピールするべき挑戦的な内容を持った作品として完成した。本作では前作でのヘヴィかつメタリックなパワーメタル・サウンドはそのままに、叙情性に溢れたメロディを要所に導入し、ファンタジックなキーボードも加えた演出が行われている。既にザンデルのサウンドは完全に洗練されたものだが、『Flames Of Rage』における楽曲の品質や安定性はより多くのファンを獲得する力を持っていることは明白である。
トゥルー・メタルとして知られる剛直なヘヴィメタルの魅力をあますところなく詰め込み、哀愁に満ちた勇ましいメロディで煎じた『Flames Of Rage』の必殺のエピック・パワーメタルは、間違いなく今後のエピックメタル・シーンに新たな旋風を巻き起こすことであろう。我々は常々思うが、80年代に誕生したエピックメタルの血脈が、今もこのようにして着実に受け継がれていることは素晴らしいことだ。




1. Killing Gaze
2. Broken Trust
弾丸のようなリフにオリエンタルな雰囲気が絡む。ザンデルは着実に表現の幅を広げている。
3. Flames of Rage
哀愁を伴った旋律で疾走する楽曲。ヘヴィなサウンドに効果的にキーボードも導入し、ファンタジックな雰囲気も醸し出す。しかしザンデルが追求しているのは、飽くまでヒロイックな正統派エピック・パワーメタルだ。
4. Thermopylae
メロディックなフレーズと共にパワーメタル的な疾走を開始する楽曲。およそ6分に及び、プログレッシブな展開も見せる。
5. Dark Nemesis
大仰なキーボードの音色を用いた楽曲。ミドル・テンポで行進し要所でヒロイックなメロディを連発する。特に後半にかけての哀愁に満ちたギターソロは素晴らしい。ダークな雰囲気も特徴的。
6. Face of War
7. Inner Strength
バラード調からヘヴィな展開へ。重厚な世界観は相変わらず。巧みに導入されるギターの旋律は非常に臭い。
8. Defiance
9. Eradicated Existence
およそ20分に及ぶ超大作。この大仰さはラプソディー・オブ・ファイアに匹敵する。



Review by Cosman Bradley
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Vengeance Rising

ZANDELLE the 3rd album in 2006 Release
★★★★★★★★★☆...(傑作)

アメリカのエピック・パワーメタル、ザンデルの2006年発表の3rd。


前作『Twilight On Humanity』(2002)では未熟なジョージ・ツァリキス(George Tsalikis:vo)の歌唱が災いして、結果的にザンデルは大きな非難を浴びることとなった。正統派らしく意欲的にヒロイックなメロディを導入するなどの良点はあったが、『Twilight On Humanity』はエピカルなヘヴィメタルを追求するファンからあらゆる点で惜しい作品として消化された。しかし前作の一部に魅力的なメロディを配していたように、ザンデルにはまだ可能性が残されていた。
アメリカの正統派エピック・パワーメタルとして活動を続けてきたザンデルの第3作目としてドイツの「Limb Music GmbH」より発表された『Vengeance Rising』は、まさに起死回生の一撃と呼ぶに相応しい強力な内容を有しているものであった。まず第一にジョージ・ツァリキスのヴォーカリストとしての成長である。前作での問題点が幾分か解消され、伸びのあるハイトーンへと進化したジョージの歌唱は、シリアスな本作のサウンドに力強い説得力を持たせることとなった。
次いで重厚な80年代のヘヴィメタル・サウンドをより鋭角に研ぎ澄ませていった結果、本作『Vengeance Rising』で誕生したのは紛れもない正統派エピック・パワーメタルのサウンドのそれとなった。ヘヴィかつメタリックな高速のリフにエピカルなメロディが乗る手法は、終始強烈なパワーで聴き手を圧倒していく。前作よりも確実に進歩したサウンドとヴォーカルは、より一層洗練されたザンデルの新境地を切り開いたといえるであろう。
既に本作で聴けるように、一切の妥協を許さない強烈なエピック・パワーメタルは、ザンデルというバンドの個性を大きく飛躍させたことに間違いない。歌詞の面でもエピカルな方向性を開花させ、"Beowulf Trilogy"では古代の英雄叙事詩を題材とするなどの意欲的な試みも見られる。正しく本作で完成したザンデルのエピック・パワーメタルは、我々を息の詰まるような驚嘆の世界へと導いてくれるであろう。




1. Blood Red Shores
劇的にメロディックなフレーズで幕開けるオープニング・トラック。前作より格段に洗練されたサウンドは大幅に説得力が増した。
2. Dragon's Hoard
鋭角なギターサウンドでヒロイズムを鼓舞する名曲。重厚感に溢れた疾走を開始し、ヘヴィなリフと強力なメロディを宿したリードギターがエピカルな世界観を構築する。随所に哀愁に彩られた旋律を導入してくる箇所などは、熱いの一言に尽きよう。
3. Invitation
イントロダクション。
4. Queen Anne's Revenge
実在した海賊「黒髭」エドワード・ティーチ(Edward Teach)の最期を描く叙事詩。彼は1718年に没した。アン女王の復讐号(Queen Anne's Revenge)とは黒髭の船の名である。
5. The Final Hour
6. Beowulf Trilogy: I. Awakening
デンマークの勇士、ベオウルフをモチーフとしたトリロジー(三部作)の第一章。
7. Beowulf Trilogy: II. Vengeance Rising
デンマークの勇士、ベオウルフをモチーフとしたトリロジー(三部作)の第二章。
8. Beowulf Trilogy: III. Ancient Tale of Valor
デンマークの勇士、ベオウルフをモチーフとしたトリロジー(三部作)の第三章。本作では英雄叙事詩の古典を歌詞に選択するなど、ザンデルのエピックメタルバンドとしての力量も垣間見える。エピックメタルの分野で古代の伝承を扱うことは重要である。
9. Cry For Vengeance
10. Prophecy
エピックメタルの中で"Prophecy"というタイトルを冠した楽曲は必ず名曲となる。シリアスなドラマ性を宿し、雄大な展開を持つ本曲とて決して例外ではない。
11. Necromancer
9分に及ぶ大作。重厚かつスピーディなエピック・パワーメタルが大仰に展開される。雄々しいメロディを多用し、緩急に富んだ哀愁のドラマを演じる。ドラマティックな旋律に乗るヴォーカルの進歩は著しく、今やザンデルは完全にエピックメタルバンドとして成熟したといえるであろう。



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