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Introduction

Robert_E_Howard

「エピック・メタルとは、叙事詩的なヘヴィメタルの総称であり、主に大仰かつ劇的でヒロイックな音楽性を示す言葉である」 [More stats] 

 ──Cosman Bradley


◆新着情報 News Topics
[Reviews]
VALKYRIE 「Deeds of Prowess」
WRATHBLADE 「Into the Netherworld's Realm」
VIRGIN STEELE 「Nocturnes of Hellfire & Damnation」
[Release]
Battleroar 「Codex Epicus」
Cirith Ungol 「King Of The Dead」
Manilla Road 「To Kill a King」

Symphony of Death

Grave Digger the mini album in 1993 Release
★★★★★★★★☆☆...(隠れた名盤)



ジャーマン・パワーメタルの雄グレイブ・ディガーの1993年発表のミニ・アルバム。

前作にあたる傑作『Reaper』で復活した墓掘り人はブランクを全く空けず同年にこのミニ・アルバムをリリース。楽曲と共に勢いに満ちた彼らの行動力が功を奏したのか、ミニ・アルバムながらも本作は相当の名盤となっている。ハイペースなリリース加え収録された楽曲の即効性……恐らくは彼らのメタルに対する情熱が爆発したのだろうと思われる。曲単体としても、前作よりも整合感が増し聴き易くなっているし、漢らしいコーラスも大胆に導入され、本当にこれは相当の傑作ではないだろうか。

そしてまたローブを纏った骸骨がバイオリンを奏でている風景を描いたジャケットも素晴らしい。この骸骨はそれ以降彼らのアルバムジャケットの全てに登場し、ある種メガデスラトルヘッドアイアンメイデンエディのようなマスコットになっている(認知度は驚くほど低いが…)。
何故このようなことを描いたかというと、私が"墓掘り人"と聞いてまず始めにイメージするのがこのキャラクターだからだ。中世のペスト絵画に描かれている死神からインスパイアでもされたのだろうか(笑)。


1.Intro
2.Symphony Of Death
リフがメタリックすぎて音像が凄いことになっている。ストレートなスピードナンバーといえるだろう。しかし、後半からの厳かなシンガロングパート等の導入など、確実に進化していることをも伺わせる。
3.Back To The Roots
ヘヴィかつ歯切れのいいなリフにクワイアが絡む佳曲。中間部からのテンポチェンジ、ソロへの展開ではドラマ性も披露する。相変わらず熱い曲だ。
4.House Of Horror
超絶にメタリックなスピードナンバー。リフの切れ味は最高だし、なによりヘヴィメタルというジャンルに一直線という彼らの意思が伝わってくる。何気に重ねられたコーラスもよく曲に馴染んでいる。
5.Shout It Out
6.World Of Fools
重厚でメロディアスなリフに導かれるイントロも印象的だが、サビでの大仰な爆発感のインパクトも秀逸。
7.Wild And Dangerous
8.Sin City
ボーナストラック。


Review by Cosman Bradley
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The Reaper

Grave Digger the 5th album in 1993 Release
★★★★★★★★☆☆...(名盤)



再結成し発表されたグレイブ・ディガーの復活作。正式には1993年発表の5thアルバムに当たる。

ポップな音楽性で物議を醸すことになった前作「STRONGER THAN EVER」より月日は流れ、ようやくクリス・ボルテンダール(vo)ウヴェ・ルリス(g)はこのアルバムの発表に漕ぎつけた。
それには紆余曲折あったが、まさに彼らがメタルの信念を貫き通した結果が、このアルバムの内容そして音楽性に凝縮されているといっていいだろう。このアルバムには"メタルとは何か?"という諸問題に明確な答えを出す楽曲が山盛りにされている。全編を貫く圧倒的なスピード感、ダークでグルーヴィーなリフ・ワーク、コンパクトにまとめられた楽曲群、そして何よりグレイブ・ディガーがメタルに懸ける愚直な情熱がメタルファンならずともひしひしと伝わってくるはずである。

スラッシュの攻撃性からメタルに入った者は数多いと思うが(そういう私もそのうちの一人である)、彼らのこのアルバムからメタルに入るのも十分悪くはない。それほど本作は、ヘヴィメタルの教科書的な一枚なのだ。


1. Tribute To Death
不気味で邪悪なイントロ。
2. The Reaper
鋭く剛直なスピードメタルの傑作で、本作を代表するナンバー。一気に駆け抜けていく圧倒的な流れは見事というほかない。凄まじい疾走とリフの波状攻撃だ。
3. Shadows Of A Moonless Night
4. Play Your Game (And Kill)
5. Wedding Day
暑苦しい「オーオーオー」いうコーラスが印象的な楽曲。ミドルテンポで歯切れのいいリフが続く。
6. Spy Of Mas'on
7. Under My Frag
8. Fight The Fight
9. Legion Of The Lost (Part2)
約6分に及び、ダークでドラマティックな世界観を構築するカルト的楽曲。クリスの声質が最大限に生かされているといっていい。
10. And The Devil Plays Piano
11. Ruler Mr.H
冒頭のダークで禍々しいメロディからのヘヴィな疾走は堪える。
12. The Madness Continues


Review by Cosman Bradley
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 フィンランド出身のシンフォニックヴァイキングの大家、ムーンソロウのことは有名である。

 彼らは発表してきたアルバムで、シンフォニックヴァイキングメタルを極めていった。アルバム内容は名作3rd『Kivenkantanga』を皮切りに、徐々に映画的手法を取り入れて他のバンドとの差別化を計った。しかしその手法は彼らのメタルをより壮大なものとし、唯一無二のヴァイキング叙事詩を作り上げていったのである。まだ彼らの偉大なるヴァイキング・エピックを聴いたこのないのなら、是非この機会に触れてもらいたい。




・ドイツの英雄叙事詩を映画化した「ニーベルングスの指輪」の映像を巧みに盛り込んだこの動画は、メタルの動画の中でも名動画に値するだろう。



・こちらは3rdの名曲のPV。なんと鎖帷子を着て演奏している。


◆参考作品◆
Kivenkantanga
ムーンソロウの3rd『Kivenkantanga』(2003)。もうヴァイキング界ではポピュラーな傑作アルバムだが、やはり一家に一枚は欲しい(笑)。それくらいこのアルバムはエピック的にもヴァイキング的にも価値が高い作品なのだ。


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「今日は何故か腰が痛いな」

そう思い原因を追究してみた結果、間違いなくヘッドバンキングのやり過ぎだと発覚した。最近、前にも増してメタルを聴くようになったせいで以上に頭を振っていたのだ。

更に私の場合、熱が入ると頭を振りまくる癖がある(笑)。特にスピーディなメタルの場合、曲が始まった直後からヘドバン開始。それは体に害を及ぼすのも当然である。苦笑することに、体への悪影響はウィキにも載っている。


少し過去の話を…

私は以前にも、ヘヴィメタルをイヤホンで聞き過ぎて、耳を悪くしたことがある。今考えてみたら若さ故の過ちだった!よく当時、MDプレイヤーの音量を17や18(機種にもよるが、当時はこれで高い方だった)でヘヴィメタルを聴いていたものだ。

それで私は耳鼻科に行ったのだが、耳に軽い炎症を起こしていると医師に判断された。医師には、音楽からの影響はないといわれたが、本当にそうであることを願いたい。この頃、メタルを聴くことだけが生きがいだった私はショックを受け、改心することにした。そうして生まれたのが、イヤホンでメタルは聴かないというこ信条である。以来私は安定したメタル生活を送ることとなったが、今日のように障害は付きまとう。

しかしそれも最高の興奮を得るためのハンデだろう。危険無くしてエキサイティングな経験はできないものである。これはある意味で、冒険小説に似ているかもしれない。様々な危険や障害をくぐりぬけて価値あるものを手に入れる。そうして手に入れたものは、生涯に渡って精神の支えとなるものが多い。ヘヴィメタルとはそうやって苦楽を共にする、兄弟みたいな音楽なのだ。


しみじみとまとめてしまったが、メタルを聴くファンたちに一つ忠告しておこう。

「絶対に首の骨は折るな!!」

私が言いたいことは以上である。
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 イタリアのシンフォニック・エピックメタルの新星、ダーディアン。

 ラプソディーのフォロワーとしてはフェアリーランド等が有名であるが、彼らもラプソディーに影響を受けていることは確実なサウンドの持ち主である。コンセプチュアルなアルバム内容に、大仰なまでのメロディや展開を盛り込み、この手のファンのツボをかなり心得ている。このジャンルのバンドには頑張ってもらいたいものだ。




◆参考作品◆
New Era 3: Apocalypse (Dig)
2010年に発表された彼らの3rd『New Era 3: Apocalypse (Dig)』では非常に飛躍したエピック・サウンドを響かせている。今回紹介したこの曲も素晴らしい名曲であるし、クワイアの勇壮さが半端ではない。また間奏でのメロディアスなフレーズも耳を惹くのに十分だ。しかしメロディのクサさには光るものがある。というよりもそれが最大の魅力か!?


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 今回私の目に留まったのはスイス出身のエピック/シンフォニック・パワーメタル、Dystera(ディステラ)。

 エピカルな雰囲気に笛の幻想的な音色、民謡調のメロディに十分な疾走感が加味されとてもいい感じだ。このシンフォニックな世界観はハイ・ファンタジー及びサウロムに通じる。また女性ヴォーカルであるため、優美な雰囲気も出ている。中世ファンタジー好きなら是非一聴を(これらのエピックメタルは映画音楽のファンにもお勧めできる)。しかしこれで名前が合ってるのだろうか?




こちらは映画スコア風のインストゥルメンタル。



◆参考作品◆
アマゾンに入荷されてない(笑)ため、マイスペースで視聴を。
1stアルバム「Journey Into The Shades」は2009年に発表されている。


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 イタリアのメロディック・パワー・メタル、ハイロードは質が高い。 ダーク・ムーア等の濃いメロディが好きなファンなら気に入るだろう。




◆参考作品◆
ウェン・ジ・オーロラ・フォールズ・・・
ハイロードの2001年の作品。2ndに当たる本作は、B級としては最高級の完成度を誇る。楽曲のクサさも病みつきになりそうだ。


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トライアンフ・オア・アゴニー



Country: Italy
Type: Full-length
Release: 2006
Reviews: 84%
Genre: Symphonic Epic Metal


新章第二章となるラプソディー・オブ・ファイアの6thアルバム。2006年発表。
このアルバムから、著作権の問題等で、バンド名を"rhapsody"から"rhapsody of fire"へと改名することとなった彼ら。少し分かりにくくはなったが、仕方がないことだろう。


今作は過去最大にシンフォニックになった前作よりさらにシンフォニックに、映画サウンドトラック的な作品になっている。中世ヒロイックファンタジーの壮大な世界を想起させる音楽性、アートワークに至るまで徹底されて制作されており、期待を裏切ることはない、というのはお約束だ。

本作の主な特徴としては、初期の頃にあった疾走感をあえてセーブし、雄大なストリングス、濃厚な世界観を網羅している。彼らのこのスタイルはもはや芸術の域にまで達したといえるだろう。濃厚で緻密ですらある今作は、一度視聴しただけではその壮大な全貌を理解することはできない。よって徐々に聴き込んでいくことにより、真価を発揮する作品である。気が遠いリスナーには若干明白性に欠ける内容であることは確かであるが、それは本作が充実し、ラプソディー独自の世界観が徹底的に練り上げられ、表現されたということの表れなのである。従来のファンなら迷わずこの壮大なアルバムの内容には満足するはずである。
また嬉しいことに、前作から再び導入の度合いを高めてきた欧州中世民謡がふんだんに盛り込められている。その牧歌的で幻想的な民謡の効果が最大限に生かされたのが#4や#9に代表されるバラッドであるだろう。伝統的なトラディショナル音楽をも想起させるこれらの名曲達は、彼らの描くハイ・ファンタジー世界をよりリアルな存在として訴えるのに成功しているのである。そんな素晴らしく幻想的な民謡に導かれる大作の#10は迫真の出来で、本作のハイライトだ。新たなサーガの幕開けを詞にも表現し、彼らの物語が一層飛躍していることを告げている。

彼らにしか創造できない壮大な内容が全編を支配する今作は、紛れもなくハイレベルなエピックアルバムである。確かに初期の作品に比べ、即効性には欠けるかも知れない。しかし、進歩していく彼らを初期と比べる必要があるだろうか。私達には先入観というものが多かれ少なかれ存在している。そしてその先入観が平常な判断を鈍らせる。一度、真っ白なままでメタルを聴いてみる必要性は十分にあるだろう。もちろんそれは傑出した本作にいえることである。



1. Dar-Kunor: Echoes from the Elvish Woods/Fear of the Dungeons
2. Triumph or Agony
オープニングに続く重厚なトラック。後半の盛り上げが見事だ。
3. Heart of the Darklands
4. Old Age of Wonders
フルートの音色が胸を打つ中世異国風のバラッド。幻想的な雰囲気が美しいまでに表現されており、ハイ・ファンタジーの世界観を十分に味わうことが出来る。サビのクワイアなどは蝋燭の灯のように燃え上がる。
5. Myth of the Holy Sword
大仰なサビの大合唱が興奮感を高める。勇壮なナンバーだ。
6. Canto del Vento
7. Silent Dream
8. Bloody Red Dungeons
9. Son of Pain
雄大極まりないスケール感を放つバラード。ここまで徹底的に表現され、リアリティを追求したファンタジー楽曲はないであろう。ファンタジー・エピックの真髄を知ることが出来る。ファビオの勇敢な歌い上げの扇情力は半端なものではないが、大仰なオーケストレーションの盛り上げ方も言語に絶する。ファンタジー好きなら聴いておくべき名曲である。
10. Mystic Prophecy of the Demonknight
およそ16分に及ぶ超大作。郷愁を誘う幻想的な民謡から圧巻のサビのエピック・クワイアとスペクタクルな盛り上がりを見せる。後半部の語りパートからのスリリングなリフ・ワークは映画さながらの臨場感を齎してくれる。
11. Dark Reign of Fire: Winter's Dawn Theme


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オーディン



Country: Germany
Type: Full-length
Release: 2003
Reviews: 81%
Genre: Epic Power Metal


"マノウォーへのドイツからの返答"ことウィザードの5th。2003年発表。本作で彼らは、念願の日本デビューを果たす(しかし悲しいことに、このアルバムのみのリリースで以降の国内発売は見送られる)。


本作は自らもパワー・メタル・バンド、アイアン・セイヴィアーでフロントマンを務めるピート・シールクをプロデューサーに迎え、盟友カイ・ハンセンもバッキング・コーラスで参加。以前よりも大きく飛躍した高品質なエピックメタル作品となった。

前作より遥かに聴き易くなったのがこのアルバムだが、全体的に緩急が加味され後半も勢いが衰えることはない。漢らしい歌声に疾走するリズム、ヒロイックなツインリード、サビでの大合唱、勇壮な世界観とエピカルな方向性を一層色濃く打ち出し、彼らの存在をもはやドイツでのアンダーグラウンド・エピックメタルの筆頭といってもいいだろう。もちろんドイツにはエピックメタルの大御所、ブラインドガーディアンやランニングワイルド、グレイブディガー等の先人達がいるのだが、こういった影でエピック・シーンを支えている強固なバンドも忘れてはないない。今作の勢いに溢れたアルバムの作風からは、そのようなメタルに懸ける熱い精神性も感じられた。全く持って清々しいトゥルー・エピックメタルアルバムである。

エピックメタルバンドに相応しく、このアルバムはコンセプトアルバムだ。ジャケットに描かれているのは北欧神話の主神オーディン(タイトルもそのままという大胆さだ)、そして強力な怪物であるフェンリルやヨルムンガルドだと辛うじて判断できる。つまりアルバムのコンセプトは北欧神話だ。勇敢な勇士達を賛美し、神々に称賛を贈る。これほどエピックメタルに類似するテーマはないだろう。
もはや北欧神話はエピック界での普遍的なコンセプトとなりつつあるが、このテーマにこそ"エピックメタル"というジャンルの真性的な思想が隠れているといえる。エピックメタルとは"戦い"の表現性に特化している。ウィザードの5枚目のアルバムである今作は、それを実に雄弁に物語っているのだ。



1. Prophecy
爆走から合唱までの流れは完璧な高揚感をリスナーに齎す。オープニングから興奮は必至だろう。
2. Betrayer
3. Dead Hope
4. Dark Cod
5. Loki's Punishment
6. Beginning of the End
7. Thor's Hammer
8. Hall of Odin
9. Powergod
勇壮な疾走曲。圧倒的なスピードだ。
10. March of the Einheriers
11. End of All


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 ランニングワイルドの正統後継者、スコットランド出身のエイルストーム。

 暑苦しく漢らしい、まさに海賊らしいメタルサウンドでファンを圧倒。更に管弦楽器も大量に導入し、中世の世界観を体現しているところも最高である。PVのリアリティには苦笑したが、非常に見ごたえがある(笑)。なんとも愉快なドラッド・メタルだ。



◆参考作品◆
モルガン船長の復讐日誌 [ボーナストラック・歌詞対訳・日本語解説付き国内盤] (YDSI-0030)
『モルガン船長の復讐日誌』(2008)というなんとも見事な邦題を頂いた彼らのデビュー作。しかし本作は決して笑い物などではなく、勇壮かつフォーキーでコンセプチュアルな良質作品だ。新しい冒険活劇に出発したいと思っているメタルファンすべてに捧げる海賊メタル。


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