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Introduction

Robert_E_Howard

「エピック・メタルとは、叙事詩的なヘヴィメタルの総称であり、主に大仰かつ劇的でヒロイックな音楽性を示す言葉である」 [More stats] 

 ──Cosman Bradley


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[Reviews]
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[Release]
Jack Starr’s Burning Starr 「Stand Your Ground」
Cirith Ungol 「King Of The Dead」
Manilla Road 「To Kill a King」

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Anthology



Country: United States
Type: Compilation
Release: 2013
Reviews: 90%
Genre: Epic Metal


アメリカのクリスチャン・エピック・メタル、ローディアン・ガードの2013年発表の企画盤。


ローディアン・ガードの『Anthology』は、「No Remorse Records」から発表された2枚組のコンピレーション・アルバムであり、ここには、第1作『Lordian Guard』(1995)、第2作『Sinners in the Hands of an Angry God』(1997)の全ての楽曲が収録されている。つまり、ファンたちは、本作を買うだけで、ローディアン・ガードの過去の作品は全て聴くことができるのである。
ローディアン・ガードの過去の作品は、プレミア価格が付けられていた時期もあり、ファンたちは再発を熱望していた。今回、『Anthology』が発売されたことで、ファンたちはその希望を叶えることができたのである。
また、この『Anthology』には、未発表デモ『Lordian Winds』、EP『Behold a Pale Horse』(1996)の内容が加えられており、オリジナル盤とは曲順が異なる。その他、本作の全ての楽曲にはリマスター処理が施され、当時と比べ格段に良い音質となっている。
1000枚限定生産。カルト・エピック・メタルのファン必聴のマスターピース。



Disc 1:
1. Lost Archangel
2. Revelation XIX
3. My Name Is Man
4. Winds of Thor
5. War in Heaven
6. In Peace He Comes Again
7. My Name Is Man
8. Stygian Passage
9. In the Name of God
10. Dark Civilization

Disc 2:
1. Golgotha
2. Behold a Pale Horse
3. Stygian Passage
4. Father
5. Sinners in the Hands of an Angry God
6. Battle of the Living Dead
7. Children of the King
8. Behold a Pale Horse (Single version)
9. Deliver Us from Evil (Single B' side)
10. Invaders
11. Lady Vidonne (A Love Song)


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Sinners in the Hands of An Angry God



Country: United States
Type: Full-length
Release: 1997
Reviews: 90%
Genre: Epic Metal


ローディアン・ガードの1997年発表の2nd。


元ウォーロード(WARLORD)のギタリスト、"デストロイヤー"ウィリアム・ティミス(William Tsamis:g)を中心とするエピックメタル・バンドということは既に第一作目のレビューに書いた通りである。ローディアン・ガードの第2作『Sinners in the Hands of an Angry God』は、女性ヴォーカルのヴィダン・セイヤー・リメンシュナイダー(Vidonne Sayre Riemenschneider:vo)の魔女を想起させる歌声が非常にサウンドにマッチしているという点においては、第一作目を軽く凌駕している。しかしここまで重厚かつ深遠な叙事詩的世界を築いているのにも関わらず、メンバー・クレジットがこの二人だけという事実には驚かされる。例によってデストロイヤーはベースも兼任している。
前作『Lordian Guard』(1995)より更にキリスト教的な宗教観が顕著に表れたアルバム・ジャケットを見る限り、いよいよローディアン・ガードも本領を発揮してきた。本作『Sinners in the Hands of an Angry God』では、恰も宗教絵画のような深遠な世界が様式美を極めた静寂のエピックメタルという筆で描かれているのだ。このように解釈すると前作は手抜きであったのかという問題が浮上するが、前作の完成度の高さは既に熱心なマニアたちには伝わっていることであろう。ただマイナー故に音質が酷かっただけに過ぎない。そのためか、ローディアン・ガードの作品がリマスター再販されたとの情報が我々には伝わっているのだが、年代までは網羅されてはいなかった。やはりここまでマニアックなバンドとなると、情報も不足しがちで読者に詳細に伝えきれない部分が必ずしも生じてくる。
話は飛んだが、やはり今作もエピックメタル・ファンにとっては喉から手が出るほど欲しい名作である。楽曲が長尺になり、めまぐるしい劇的な展開を見せる点からも、本作が魅力的な作品であることの証明になる。6分以上の曲は3曲、そのうち名曲#6は10分に及ぶ大作である。更に、大仰なまでに耽美的なメロディを連続して繰り出し、徹底した中世・ルネッサンスへの傾向を示す。
これがカルト・エピック・メタルの最高峰である…



1. Battle of the Living Dead
ドラマティックかつエピカルなサウンドをいかんなく発揮した名曲。特別アグレッションがあるわけでもないのだが、楽曲の持つ幻想的な雰囲気、様式美を煮詰めたメロディアスな世界観に放心。極めてエピカルな曲だ。
2. Behold A Pale Horse
およそ8分に及ぶ大作。重厚な世界を厳かな旋律で綴る。あまりにも暗く一貫した内容には脱帽せざるを得ない。
3. Stygian Passage
既に冒頭のイントロ・パートのみでも異様なメロディを奏でている。ヴィダン・セイヤー・リメンシュナイダーの成長は著しいが、叙情的なメロディの使い方も巧い。
4. Golgotha (The Place of the Skull)
やや軽薄なナンバー。重厚なリフが欠落しているわけだが、それでも雰囲気はローディアン・ガード特有のカルト的なものを醸す。
5. Father
パワーメタルらしく疾走せずに、ゆったりとした曲調でドラマティックな展開をするのが本作の特徴である。ここにあるのは極めて繊細かつシリアスな世界だ。
6. Sinners in the Hands of an Angry God
冒頭のSE、語りで幕開ける。驚異的なまでに宗教的な世界とエピカルな方向性を網羅した名曲。10分に及ぶ大作で、ゆったりと大仰なメロディが紡がれていく様は異様ですらある。笛を想起させるメロディも雰囲気を醸す。またヴォーカルの魔女のような歌声が非常にマッチしている。
7. Children of the King
悲壮感に満ち溢れたリードギターの旋律が特徴的。本曲の穏やかな内容には、宗教的な静寂が表現されている。


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Lordian Guard



Country: United States
Type: Full-length
Release: 1995
Reviews: 95%
Genre: Epic Metal


アメリカ発祥、クリスチャン・エピック・メタルの創造主、ローディアン・ガードの1995年発表の1st。


"この巨大な龍、すなわち、悪魔とか、サタンとか呼ばれ、全世界を惑わす年を経たへびは、地に投げ落され、その使たちも、もろともに投げ落された"
 ──『ヨハネの黙示録』12章12-9節



「ウォーロードの中心人物であったデストロイヤーが結成したバンド」という売り文句のみで判断し、我々エピック・メタル・ファンの期待にそぐわない、ということはまずあり得ない作品。エピックメタルの覇者ウォーロード(WARLORD)の解散後、ブレインであったギタリスト、"デストロイヤー"ウィリアム・チャミス(William j.Tsamis:g)がこのローディアン・ガードを結成した。ヴァーカルには妻ヴィダン・セイヤー・リメンシュナイダー(Vidonne Sayre Riemenschneider:vo)を迎える。バンド名のローディアン・ガードとは、大天使ミカエルが従える神聖な守護者のことを指す。

サウンドは非常にシンプルなもの。ウォーロードを踏襲したメロディックでシリアスなカルト・エピック・メタルのサウンドに、ブラック・メタルとは対極する真性のキリスト的宗教観を加味、そして、そこに一見魔女のような女性ヴォーカルを導入する。本作の見事なまでに伝統的で神秘的なエピック・メタル・サウンドは、聴き手に対し頗る深淵に響く。楽曲のメロディに関しても、宗教的なカルト性に満ち溢れ、いかにローディアン・ガードの音楽性が独自性を持ったものであるかがよく表現されている。またウォーロード時代と比べ、神の洗礼を受けたウィリアム・チャミスのリードギターは遥かに磨きがかかっている。バックや楽曲の冒頭にはキーボードが効果的に用いられ、エピカルな世界観の厳かさも高められている。
カルト的なエピック・メタルながら本作収録の楽曲の完成度はどれも度肝を抜くもので、特にオープニングを飾る#1"War in Heaven"、大仰極まりない#3"Lost Archangel"等の名曲は神曲的位置にまで押し上げることが出来る。敬虔なクリスチャン以外が生み出すことが絶対に不可能なこれらの神聖な楽曲群は、既に芸術の領域に達している(神学の勉強の末、実際にウィリアム・チャミスはクリスチャンとなっている)。我々がこの言葉を使うことは稀だが、本作『Lordian Guard』は真のカルト・エピック・メタル作品である。この作品が一般人の居住区の遥か地下に埋もれていることは幸運以外の何物でもない。



1. War in Heaven
魔王ルシファーと天使の軍勢との戦いを描く一大叙事詩。メロウなイントロに始まるローディアン・ガードにしてはキャッチーなナンバーである。アルバムの掴みとしてはこのくらいが良い。後半から始まる長尺なギターソロ・パートでは本領を発揮し、大仰さをまき散らす。ローディアン・ガードの辞書に「控える」という言葉は全く存在していない。最もそうなってしまった場合、エピック・メタル・バンドとしての価値は軽減されるのだが。
2. Winds of Thor
北欧民族の神話からインスパイア。冒頭の劇的なリードギターで悶絶は必至。タイトルに相応しく、北欧神話的な雰囲気も漂う、神秘的なエピック・ナンバーである。後にリメイクされ、本作の完成度を遥かに凌駕した素晴らしい名曲となっている。
3. Lost Archangel
創造主(神)によって天から追放され、後に地上で暴虐の限りを尽くすことになる魔王ルシファー。ここではルシファーが神の軍勢の前に敗れ去り、地獄まで落とされるその凄絶な様が描かれる。尺八のような音色で幕開け、大仰極まりないメロディが交錯するカルト・エピック・メタルの傑作。ヴォーカルの魔女のような声がカルト色を倍増させている事実は既に疑いようがない。中間部のギターソロ・パートは絶品悶絶。途轍もないエピカルさと宗教観を放出する楽曲である。
4. My Name Is Man
強烈なシンセサイザーの音色に導かれ、不気味かつ神秘的な世界を描くエピック・メタル。アコースティック・ギターの音色はルネッサンス音楽のムードも持つ。妖艶なヴォーカルも相変わらずだが、リードギターの旋律も哀愁を極める。耽美的な旋律は聴き手の悪しき魂を浄化すること必至。
5. Revelation XIX
包囲されるエルサレム。キリスト教の聖地に剣を振り上げることは、神に対して剣を振りかざすことと同じである。熱狂的な宗教観漂う神聖なエピック・ナンバーであり、他の追随を一切許さない世界観を披露。重厚なミドル・テンポで進み、眩暈のするような宗教的旋律を繰り返す。中間部には語りも導入する。
6. In Peace He Comes Again
アコースティック・バラード。中世風の雰囲気、純粋なルネッサンス音楽の要素すら漂う。


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