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「MAJESTY(マジェスティ) 」カテゴリ記事一覧


MAJESTY 「Reign in Glory」

Reign In Glory



Country: Germany
Type: Full-length
Release: 2003
Reviews: 84%
Genre: Epic Power Metal


"The German Kings Of Metal"なるスローガンを掲げ、熱いヒロイズムで一部のファンに歓迎されるマジェスティの3rd。2003年発表。


手っ取り早く評価を先述するが、今作はマジェスティの最高傑作だ。何故なら、ロバート・E・ハワードの〈コナン〉に通じる勇壮で力強い世界観が惜しげもなく描かれているからである。ヒロイックファンタジー系のエピックメタルとしての完成度は極めて高い。
とにかく本作は、ヒロイズムが徹底しており、雄々しさを強調したアレンジや演出が顕著。そういう要素に加え、バックを任されるキーボードのファンタジックな効果も大きいだろう。
始めて本作を聴いた時、前半のシンプルさに些か不満を覚えたが、後半からの劇的で雄大なスケール感に生唾を飲む羽目になった。
よく聴いてみれば、今作はかなり練られているように感じる。前半をシンプルかつ図太いパワー・メタルで攻め、後半に剣と魔法の世界に傾倒した大作のエピック・メタルを堂々と配置している。
アルバムの幕開けはヘヴィメタルへの忠義に満ちた名曲#1で激烈に幕開け、その後もタイトル曲#3でヘヴィに攻める。そして劇的なヒロイック・ストーリーのプロローグともいうべき#5で期待感を煽らせ、続く雄大極まりない「コナン系」の#6で独自の世界観を表現。#7に至っては余りにもヒロイックである。最後の#10は、まるで『コナン・ザ・グレート』の世界観をそのままヘヴィメタルにしたかのような、集大成とでもいうべき内容。
勇ましいヘヴィメタルが好きで、この癖のあるボーカルが許容範囲なリスナーなら、今作は相当の傑作である。なお、加筆しておくが、エピックメタルとしてはかなり洗練されている部類に入るため、このような叙事詩的な世界観を描いていても分かりやすいアルバムである。


追伸:
マジェスティは、1997年に結成された。マジェスティの創始者であるTarek "MS" Maghary(タレク・マガリー)は、ヘヴィメタルに人生と情熱を捧げた熱い男である。彼は、まさにエピックメタルの伝統的な意志を継ぐ男だ。その結果がこの勇壮なサウンドを追求してきたのは言うまでもない。
また、タレクは将来作家を標榜していたそうで、2003年以降、彼は本格的に作家活動を行っている。当然、彼の書いた幻想小説はマジャスティの歌詞の中に数多く盛り込まれている。
彼は、DAWNRIDERという壮大なプロジェクトを企画し、そのファンタジーエピック小説を軸にしたコンセプトアルバムも発表している。この作品は、マジェスティのスタイルからも分かるように、ハイ・ファンタジーのような煌びやかなイメージではなく、剛直でダークなヒロイック・ファンタジーの世界を描いている。



1. Heavy Metal Battlecry
剛直で漢極まりない爆走エピックメタル。前作よりも更にメロディに甲乙を付けることによりドラマ性、重厚感が増している。それと同時に、中間部に見られる神聖な静寂パートの扇情力も著しく向上。
2. Into The Stadiums
冒頭のとてつもなくヒロイックなツインリードメロディにまずは高揚感が頂点に達する。ヒロイックなミドルテンポエピックの典型といえる曲で、クワイアの練り方もかなり巧くなっているように感じる。
3. Reign In Glory
暑苦しい漢曲。親しみやすいコーラスが印象的。戦士の行軍曲という表現が適切だ。
4. Will Of The Cobra
戦歌を思わせる激しく勇壮な曲。
5. Defender Of The Brave
アコースティックギターのもの悲しいメロディから一気に爆走を開始。曲の流れに静と動を付け、神聖なサビのクワイアを前面に押し出しヘヴィな疾走をする部分は、過去のエピックメタルを見事に踏襲しているといえるだろう。後半の静寂パートも然り。
6. Lord Of The Damned
タレクの剣と魔法の小説に基づく曲。ドラムがドコドコいい、ヘヴィに行進するエピックメタルの傑作で、朗々としながらも曲の醸し出す勇ましさはアルバム中でも輝いている。剣と魔法の世界をイメージさせる高潔なコーラスの応酬は特にヒロイック。サビの異様な雰囲気の醸す勇ましさも高揚感を刺激する。これぞヒロイックファンタジーメタルである。
7. Heroes
静かなイントロからヒロイックなメロディへ。こういったシリアスで厳かな楽曲は、マニアたちからの人気も高い。この楽曲は、まさにマニアたちが探し求めていた内容であろう。サビの戦士の哀愁極まる「ひろ~うぉぉぉうぉぉぉぉ~」のフレーズには感動すら覚えた。漢のロマンがこの楽曲の中にはあるのかもしれない。タイトルに相応しく勇敢さに満ち、雄大な伝説を描き出す名曲。
8. Thunder In The Silence
彼らのことを愚直なエピックパワーメタルだと思っていたが、それは間違いだったようだ。何故なら、この楽曲に見られる繊細さ、雄大さは真にドラマティックなものだからだ。最高の戦士のバラードである。
9. Troopers Of Steel
勇敢さに満ち溢れた純潔なるヒロイックなエピック。戦士の持つ高貴な部分と漢のもつ野太い部分が融合したかのような楽曲だ。
10. Falcon In The Storm
古代の剣と魔法の叙事詩、またその喧騒的かつ野蛮な雰囲気に満ちた大作。大仰かつドラマティックな作風は見事であり、特にサビの壮大なコーラスはアルバム中屈指の高揚感を齎す。シリアスかつヘヴィなサウンドを有し、一連のメロディには歴史の持つ重厚感さえ感じ取ることが出来る。後半の神聖なパートへの展開などはエピックとしか言いようがない。雄々しいエピローグも素晴らしく、マジャスティが生み出した大傑作といえよう。
11. Battle Hymn
マノウォーの歴史的名曲のカヴァー。


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MAJESTY 「Swords and Sorcery」

Sword & Sorcery



Country: Germany
Type: Full-length
Release: 2002
Reviews: 75%
Genre: Epic Power Metal


ウィザードと並びマノウォーを目標とするドイツのエピック・メタル勢の一柱、マジェスティの2nd。2002年発表。


音楽性は極めてマノウォー的。熱く漢血生臭い「コナン系」のエピック・パワー・メタルだ。また、本作では、彼らの思いが通じたのか、マノウォーのギタリストであったロス・ザ・ボスが"Heavy Metal"にゲスト参加。素晴らしいギタープレイを披露している。

もちろんそれだけがこのアルバムの魅力ではない。
剛直で正統派らしい重厚なリフをエリック風の大仰な歌唱に乗せて疾走させる各楽曲は、エピック・メタルのファンなら十分に満足できる範囲。
そして、彼らの最大の魅力は、何といっても戦士達の大合唱のような分厚いクワイアである。楽曲のサビは、それが過剰なほど繰り返されるので、メロディの分かりやすさと相まってついつい合唱をしている自分に気付く。もし彼らと共にスピーカーの前で合唱をしてしまったなら、もうマノウォーブラザーの仲間入りである。このように、高揚感を高める、ヒロイックなクワイアの魅力は大きい。

また、タイトルからも分かるように、ソード・アンド・ソーサリーの文献からインスパイアを受けたという詞世界も興味をそそる。実際にブックレットの中には、こういう世界観に影響を受けたという、明確な書き込みもあるほどだ。そして、それに伴って曲展開に静と動を使い分けるというドラマティックな技法も見受けられる。例えば、激しい疾走の最中、急に静寂が訪れ、神聖なアカペラ・パートが開始されたりする。、まさにこの手のファンのツボを心得ている作風だ。
特に大作である#4の持つ大仰なドラマ性は、長尺な楽曲であるにかかわらず全く飽きさせない、見事なエピックメタルだ。

先ほども触れたエリック風のボーカルは、まだまだ音程が危ういところがあるが、クアイアで巧くカバーしたり、漢らしさが滲み出ていたりと充分に聴ける範囲だろう。

しかし、まだ垢抜けない部分が残る、なんともマニア以外にはお勧めしにくいアルバムである。タイトルとケン・ケリーのヒロイックなジャケットでピンときたファンたちのみが、思わず買ってしまうような作品。



1. Sword and Sorcery
彼らの剣と魔法の物語に対する忠義が爆発したとでもいうべき名曲。サビの勇壮さと剛直な漢らしさに満ちた大合唱はあまりにも親しみやすい。またそのフレーズが過剰なほど繰り返されるという大仰な展開も見せる。
2. Fields of War
3. Heavy Metal
4. Epic War
雄大かつエピカルな、標榜する世界観を表現しきった大作。
5. Ride Silent
6. Fist of Steel
7. Aria of Bravery
8. Metal to the Metalheads


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