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New Dark Age



Country: United Kingdom
Type: Full-length
Release: 1998
Reviews: 96%
Genre: Epic Doom Metal


イギリスのエピック・ドゥーム・メタル、ソルスティスの1998年発表の2nd。




イギリスの古い音楽の歴史に影響を受け、独自の叙事詩的なヘヴィメタルのサウンドを追求したソルスティスは、このジャンルの中で、既に存在感を放つバンドとなっていた。90年代後半、多くのバンドたちは、ヘヴィメタル・シーンの流行に左右されて、メロディック・パワー・メタルの音楽のスタイルを強調していった。しかし、エピック・メタルの世界では、そういった暗黙の了解が成立していなかった。
アンダーグラウンド・シーンの中では、常に独自の世界観を追求することが美学だと考えられていた。エピック・メタルというサブ・ジャンルに関しては、その部分が最も強かった。
1998年、ソルスティスは、イギリスの「Misanthropy Records」から第2作『New Dark Age』を発表した。リッチ・ウォーカー(Richard M. Walker、g)が支持する作家、ハワード・フィリップス・ラブクラフトの小説『クトゥルフの呼び声』(The Call of Cthulhu, 1928)の引用文から始まる本作は、ソルスティスの個性を発揮する場としては最適だった。
今回、バンドは新たにヴォーカリストを変更し、モーリス・イングラム(Morris Ingram、vo)をメンバーに加えた。このヴォーカリストは、シモン・マトラヴァース(Simon Matravers)よりも柔軟な歌唱法ができる人材だった。



『New Dark Age』のサウンドは、従来のエピック・ドゥーム・メタルの要素に加え、そこに英国的なトラッド・メロディを添えた内容だった。エピック・メタルのファンたちは、本作のサウンドを指して、「ケルト・ミュージック風のキャンドルマス」や「バソリーと初期のマノウォー」などと表現した。こういった具体的な表現が物語っていたのは、ソルスティスが母国のフォークやケルト・ミュージックに影響を受け、それらをエピック・メタル・ルーツとして持っていたことだった。
結果的に、トライバルな面を強調した『New Dark Age』は、より深遠なエピック・メタルの作品として機能した。冒頭に配置された"The Sleeping Tyrant"と"Cimmerian Codex"の大作からは、ソルスティスが追求し、完成に辿り着いたエピック・ドゥーム・メタルの洗練されたサウンドを聴くことができた。ケルト的なメロディを強調した"Hammer of Damnation"では、マノウォーに影響を受けた勇壮なヒロイズムが爆発した。
一方、バンドは"Blackthorne"の中で、伝統的な中世音楽に接近し、アコースティック・ギターを用いた雄大なバラードを披露した。この繊細な表現手法は、ソルスティスが持っていた強烈な個性の一つだった。最後の大作"New Dark Age II"では、アンダーグラウンド・シーン特有の暗い世界観が描かれ、そこからカルト的な雰囲気が溢れ出した。
こういった楽曲によって、ソルスティスは、自らの美意識を極限まで高めたのだった。『New Dark Age』は、エピック・メタルのカルト的な作品となったが、その後のバンドの活動は、徐々に消極的な方向へと向かっていった。そして、ソルスティスは、エピック・メタル・シーンの影に隠れ、デモ音源の発掘や過去の作品の再発を頻繁に行うようなバンドとなった。結局のところ、ソルスティスがエピック・メタル・シーンに残した功績は、エピック・ドゥーム・メタルの確立という点だった。
このサブ・ジャンルの中には、アメリカのキリス・ウンゴルのように、数枚の作品の発表のみで高い支持を獲得するバンドがいた。エピック・メタルのファンたちは、そういった存在を熱狂的に支持しており、それが次の時代のムーヴメントに大きな影響を与える機会もあった。イギリスのソルスティスは、2枚のアルバムでエピック・ドゥーム・メタルのパイオニアとなっていた。
2007年、本作は「Cyclone Empire」からリマスター再発された。その際"New Dark Age"と"Legion XIII"は、別々の楽曲として扱われた。また、再発盤には、アイアン・メイデン(Iron Maiden)の"The Prophecy"とトレスパス(Trespass)の"Stormchild"のカヴァーが加わった。



1. New Dark Age / The Sleeping Tyrant
2. Cimmerian Codex
3. Alchemiculte
4. Hammer of Damnation
5. The Anguine Rose
6. Blackthorne
7. The Keep
8. Cromlech
9. New Dark Age II / Legion XIII


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Halcyon



Country: United Kingdom
Type: EP
Release: 1996
Reviews: 85%
Genre: Epic Doom Metal


イギリスのエピック・ドゥーム・メタル、ソルスティスの1996年発表のEP。


『Lamentations』(1994)の発表後、アンダーグラウンド・シーンの支持を獲得したソルスティスは、そのエピックでドゥーミーなサウンドを更に追求した。そこで重要となったのが、過去の楽曲が持っていた高度なドラマ性だった。このバンドの音楽性は、一般的にはエピック・ドゥーム・メタルと形容されたが、そこにマノウォーの持つヒロイックな世界観を取り入れていた。マノウォーへの憧憬は、EP『Halcyon』のカヴァー曲"Gloves of Metal"で表現された。

この『Halcyon』は、北欧神話の勇壮な世界観をモチーフとした"To Ride with Tyr"を始め、高度なドラマ性を具体的なサウンドで表現することに成功した作品だった。サウンドは『Lamentations』を踏襲した重厚なものであり、そこにヴァイキング・メタル時代のバソリーとの共通点を見出すことも可能だった。
また、ソルスティスは、本作で同国のエピック/ブラック・メタル・バンド、バルサゴスのバイロン・ロバーツをゲストに迎え、自らがその方向性のバンドだということをファンたちに示した。しかし、実際のソルスティスのサウンドは、トラディショナルなエピック・メタルの音楽のスタイルだった。結果的に、この『Halcyon』の内容を通して、理想的な音楽性を更に現実に近付けたため、エピック・ドゥーム・メタルの中心的存在として、このバンドの地位は揺るぎないものとなった。

本作は、イタリアの「Godhead Recordings」から発売された。その後、1997年に「Black Tears Records」が再発。2000年には、「Invictus Productions」がリマスター再発を行った。2007年、「Cyclone Empire」から再発された時には、ボーナス・トラックとデモ音源を加えて全13曲となっていた。



1. The Ravenmaster
2. To Ride With Tyr
3. Graven Deep
4. Halcyon
5. Gloves Of Metal
6. Winter Moon Rapture
7. The Sleeping Tyrant
8. Blackthorne
9. Hammer Of Damnation
10. Neither Time Nor Tide
11. Only The Strong
12. Cimmerian Codex
13. Solitude


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Lamentations



Country: United Kingdom
Type: Full-length
Release: 1994
Reviews: 88%
Genre: Epic Doom Metal


イギリスのエピック・ドゥーム・メタル、ソルスティスの1994年発表の1st。


1 バンドの始まり

ソアスロート(Sore Throat)のリッチ・ウォーカー(Richard M. Walker、g)は、自身のバンドの解散後、再びロック・シーンに戻るというアイデアを持っていた。そのためにドゥーム・メタルのアンダーグラウンド的な世界観が重要であり、当時、叙事詩的な音楽とそれが共存したサウンドは、一つの理想像のようなものだった。時代が90年代に突入しても、ヘヴィメタルには、まだ開拓すべき部分が残されていた。

2 アンダーグラウンド・シーンの評価

バンドの名前は、ソルスティスとなった。世界中の音楽シーンでは、ありふれた名前だったが、エピック・メタルという特殊なサブ・ジャンルの中では、その言葉が強烈な意味を持った。
1994年、バンドの第1作『Lamentations』は、発表後、直にアンダーグラウンド・シーンの注目を集めた。リッチ・ウォーカーが追及したサウンドは、当時のエピック・メタルのファンたちが求めていた内容だった。『Lamentations』は、キャンドルマス(Candlemass)的な音だったが、そこに根付いていたのは、英国人特有の美しいメロディだった。
直にソルスティスは、カルト的な人気を誇る、アンダーグラウンド・シーンの最重要バンドの一つとなった。この『Lamentations』は、後のエピック・ドゥーム・メタルというサブ・ジャンルの方向性を決定付けた。叙事詩的なヘヴィメタル史において、ドゥーム・メタルからの影響は、キリス・ウンゴルの時代からあるものだが、ソルスティスはそのサウンドを具体的な楽曲で提示したのだった。
"Only the Strong"や"These Forever Bleak Paths"では、エピックなギター・メロディがファンたちの印象に残った。"The Man Who Lost the Sun"では、シモン・マトラヴァース(Simon Matravers、vo)が雄大な風景を歌った。それらはケルト音楽に関係する旋律を用いており、バンドがイメージする作品のメイン・コンセプトが、欧州の歴史や伝説にあることを物語っていた。このソルスティスは、古代の伝承やラブクラフト神話から強い影響を受けていた。後に本作は、「Cyclone Empire」から2007年にリマスター再発された。

Lamentations





1. Lamentations IV
2. Neither Time nor Tide
3. Only the Strong
4. Absolution in Extremis
5. These Forever Bleak Paths
6. Empty Lies the Oaken Throne
7. Last Wish
8. Wintermoon Rapture
9. The Man Who Lost the Sun
10. Ragnorok


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