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Shadows of the Past

ZANDELLE the Other album in 2011 Release
(未聴)

ザンデルの2011年発表の企画盤。

「Pure Steel Records」より発表。1996年発表のEP『Zandelle』と1998年発表の第一作『Shadows of Reality』を再録した作品。2枚組。再録の他に第3作『Vengeance Rising』(2006)から未発表曲1曲と新曲1曲を収録。#12"Scream My Name"が新曲、#13"Bad Boys"はWHITESNAKEのカヴァー。



1. Ecstasy
2. Medieval Ways
3. Evil Entity
4. Angel
5. Darkness of the Night
6. Bringer of Doom
7. Soul of Darkness
8. Queen Witch
9. Crimson Rain
10. The Warrior
11. Unleashed
12. Scream my Name
13. Bad Boys


Review by Cosman Bradley
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Flames of Rage

ZANDELLE the 4th album in 2009 Release
★★★★★★★★☆☆...(良作)

アメリカのエピック・パワーメタル、ザンデルの2009年発表の4th。


第3作目にして『Vengeance Rising』(2006)という正統派エピック・パワーメタルの傑作を生み出したザンデルは、各地に潜むエピックメタルのマニアからの根強い支持を獲得した。我々が惜しみない称賛を送っているように、ザンデルの劇的な要素をすべて結集した『Vengeance Rising』には、まさに正統派エピック・パワーメタルの理想形ともいえるサウンドが収録されていたのであった。
その勢いを継続してドイツの「Pure Steel Records」より発表された第4作『Flames Of Rage』では、前作より更にエピカルな要素を増加し、より一層広いファン層にアピールするべき挑戦的な内容を持った作品として完成した。本作では前作でのヘヴィかつメタリックなパワーメタル・サウンドはそのままに、叙情性に溢れたメロディを要所に導入し、ファンタジックなキーボードも加えた演出が行われている。既にザンデルのサウンドは完全に洗練されたものだが、『Flames Of Rage』における楽曲の品質や安定性はより多くのファンを獲得する力を持っていることは明白である。
トゥルー・メタルとして知られる剛直なヘヴィメタルの魅力をあますところなく詰め込み、哀愁に満ちた勇ましいメロディで煎じた『Flames Of Rage』の必殺のエピック・パワーメタルは、間違いなく今後のエピックメタル・シーンに新たな旋風を巻き起こすことであろう。我々は常々思うが、80年代に誕生したエピックメタルの血脈が、今もこのようにして着実に受け継がれていることは素晴らしいことだ。




1. Killing Gaze
2. Broken Trust
弾丸のようなリフにオリエンタルな雰囲気が絡む。ザンデルは着実に表現の幅を広げている。
3. Flames of Rage
哀愁を伴った旋律で疾走する楽曲。ヘヴィなサウンドに効果的にキーボードも導入し、ファンタジックな雰囲気も醸し出す。しかしザンデルが追求しているのは、飽くまでヒロイックな正統派エピック・パワーメタルだ。
4. Thermopylae
メロディックなフレーズと共にパワーメタル的な疾走を開始する楽曲。およそ6分に及び、プログレッシブな展開も見せる。
5. Dark Nemesis
大仰なキーボードの音色を用いた楽曲。ミドル・テンポで行進し要所でヒロイックなメロディを連発する。特に後半にかけての哀愁に満ちたギターソロは素晴らしい。ダークな雰囲気も特徴的。
6. Face of War
7. Inner Strength
バラード調からヘヴィな展開へ。重厚な世界観は相変わらず。巧みに導入されるギターの旋律は非常に臭い。
8. Defiance
9. Eradicated Existence
およそ20分に及ぶ超大作。この大仰さはラプソディー・オブ・ファイアに匹敵する。



Review by Cosman Bradley
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Vengeance Rising

ZANDELLE the 3rd album in 2006 Release
★★★★★★★★★☆...(傑作)

アメリカのエピック・パワーメタル、ザンデルの2006年発表の3rd。


前作『Twilight On Humanity』(2002)では未熟なジョージ・ツァリキス(George Tsalikis:vo)の歌唱が災いして、結果的にザンデルは大きな非難を浴びることとなった。正統派らしく意欲的にヒロイックなメロディを導入するなどの良点はあったが、『Twilight On Humanity』はエピカルなヘヴィメタルを追求するファンからあらゆる点で惜しい作品として消化された。しかし前作の一部に魅力的なメロディを配していたように、ザンデルにはまだ可能性が残されていた。
アメリカの正統派エピック・パワーメタルとして活動を続けてきたザンデルの第3作目としてドイツの「Limb Music GmbH」より発表された『Vengeance Rising』は、まさに起死回生の一撃と呼ぶに相応しい強力な内容を有しているものであった。まず第一にジョージ・ツァリキスのヴォーカリストとしての成長である。前作での問題点が幾分か解消され、伸びのあるハイトーンへと進化したジョージの歌唱は、シリアスな本作のサウンドに力強い説得力を持たせることとなった。
次いで重厚な80年代のヘヴィメタル・サウンドをより鋭角に研ぎ澄ませていった結果、本作『Vengeance Rising』で誕生したのは紛れもない正統派エピック・パワーメタルのサウンドのそれとなった。ヘヴィかつメタリックな高速のリフにエピカルなメロディが乗る手法は、終始強烈なパワーで聴き手を圧倒していく。前作よりも確実に進歩したサウンドとヴォーカルは、より一層洗練されたザンデルの新境地を切り開いたといえるであろう。
既に本作で聴けるように、一切の妥協を許さない強烈なエピック・パワーメタルは、ザンデルというバンドの個性を大きく飛躍させたことに間違いない。歌詞の面でもエピカルな方向性を開花させ、"Beowulf Trilogy"では古代の英雄叙事詩を題材とするなどの意欲的な試みも見られる。正しく本作で完成したザンデルのエピック・パワーメタルは、我々を息の詰まるような驚嘆の世界へと導いてくれるであろう。




1. Blood Red Shores
劇的にメロディックなフレーズで幕開けるオープニング・トラック。前作より格段に洗練されたサウンドは大幅に説得力が増した。
2. Dragon's Hoard
鋭角なギターサウンドでヒロイズムを鼓舞する名曲。重厚感に溢れた疾走を開始し、ヘヴィなリフと強力なメロディを宿したリードギターがエピカルな世界観を構築する。随所に哀愁に彩られた旋律を導入してくる箇所などは、熱いの一言に尽きよう。
3. Invitation
イントロダクション。
4. Queen Anne's Revenge
実在した海賊「黒髭」エドワード・ティーチ(Edward Teach)の最期を描く叙事詩。彼は1718年に没した。アン女王の復讐号(Queen Anne's Revenge)とは黒髭の船の名である。
5. The Final Hour
6. Beowulf Trilogy: I. Awakening
デンマークの勇士、ベオウルフをモチーフとしたトリロジー(三部作)の第一章。
7. Beowulf Trilogy: II. Vengeance Rising
デンマークの勇士、ベオウルフをモチーフとしたトリロジー(三部作)の第二章。
8. Beowulf Trilogy: III. Ancient Tale of Valor
デンマークの勇士、ベオウルフをモチーフとしたトリロジー(三部作)の第三章。本作では英雄叙事詩の古典を歌詞に選択するなど、ザンデルのエピックメタルバンドとしての力量も垣間見える。エピックメタルの分野で古代の伝承を扱うことは重要である。
9. Cry For Vengeance
10. Prophecy
エピックメタルの中で"Prophecy"というタイトルを冠した楽曲は必ず名曲となる。シリアスなドラマ性を宿し、雄大な展開を持つ本曲とて決して例外ではない。
11. Necromancer
9分に及ぶ大作。重厚かつスピーディなエピック・パワーメタルが大仰に展開される。雄々しいメロディを多用し、緩急に富んだ哀愁のドラマを演じる。ドラマティックな旋律に乗るヴォーカルの進歩は著しく、今やザンデルは完全にエピックメタルバンドとして成熟したといえるであろう。



Review by Cosman Bradley
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Twilight on Humanity

ZANDELLE the 2nd album in 2002 Release
★★★★★★★☆☆☆...(好盤)

アメリカのエピック・パワーメタル、ザンデルの2002年発表の2nd。


1996年に結成され、第一作『Shadows of Reality』(1998)でデビューを飾ったアメリカのザンデルは、80年代のトラディショナルなヘヴィメタルを基盤としながらヒロイックかつメロディアスな音楽性を追求するエピック・パワーメタルバンドである。マノウォーやヴァージンスティールなどに影響を受け、80年代の伝統的なエピックメタルのサウンドに加え、そこにジャーマン・メタルの要素を加えたものがザンデルの明確な音楽性である。
ドイツのレーベル「Limb Music GmbH」より発表された第2作『Twilight On Humanity』では、欧州のバンドにも匹敵する叙情的なフレーズを大量に導入し、際立った個性を一層強烈にアピールすることに成功したザンデル。元ゴシック・ナイツ(GOTHIC KNIGHTS)のヴォーカル、ジョージ・ツァリキス(George Tsalikis:vo)の歌唱には賛否分かれるが、伝統的なパワーメタルを踏襲したザンデルのサウンドの信頼性は高い。
本作『Twilight On Humanity』はアメリカの伝統的なエピックメタルと欧州のエピック・パワーメタルが上手く融合した好盤である。故に叙情的なギターフレーズはマニアたちの耳を惹くに十分な品質を帯びているし、正統派パワーメタルらしい剛直なリフは更に多くの層にアピールできる力を秘めている。また勇壮を極める"Warlords of Steel"に始まり、本編の最後を大作"Twilight On Humanity"で締め括るという意欲的な挑戦は、エピックメタルの伝統的な構成を重要視した結果である。『Twilight On Humanity』を経て、ザンデルはまだ大きく飛躍するポテンシャルを残している。




1. Warlords of Steel
重厚感のある疾走でヒロイズムを強調したエピック・パワーメタル。勇壮なコーラスは以外にもキャッチーである。
2. The Champion
シリアスなメロディで攻める劇的な名曲。重厚感に満ち溢れ、随所にヒロイックなパートを配する。本作のハイライトであろう。
3. A Hero's Quest
SEを用いたドラマティックなイントロダクションから大仰に展開。ミドル・テンポで進み徐々に盛り上がっていく。重厚かつヒロイックな世界観が堪能可能。
4. Lord of Thunder
ヘヴィなリフで疾走するオーセンティックなヘヴィメタル。雄々しい展開を有し、聴き手の高揚感を煽る。
5. Immortal Realms
6. Delusions
7. Eternal Love
正統派らしいバラード。楽曲の盛り上がり方はジャーマン・メタルにも通じる。
8. Sunrise
9. The Cycle
叙情的なギターフレーズが印象的なスピード・ナンバー。ドラマティックなメロディは素晴らしいが、か細いヴォーカルがそれらの魅力を曇らせる。
10. Twilight On Humanity
タイトル・トラック。およそ12分に及ぶ大作。静から動への展開を持ち、エピックメタル特有の大作志向を印象付ける。非常に練られた構成を持つ。



Review by Cosman Bradley
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