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Introduction

Robert_E_Howard

「エピック・メタルとは、叙事詩的なヘヴィメタルの総称であり、主に大仰かつ劇的でヒロイックな音楽性を示す言葉である」 [More stats] 

 ──Cosman Bradley


◆新着情報 News Topics
[Reviews]
VALKYRIE 「Deeds of Prowess」
WRATHBLADE 「Into the Netherworld's Realm」
VIRGIN STEELE 「Nocturnes of Hellfire & Damnation」
[Release]
Jack Starr’s Burning Starr 「Stand Your Ground」
Cirith Ungol 「King Of The Dead」
Manilla Road 「To Kill a King」

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Blood Steel



Country: United States
Type: Full-length
Release: 2012
Reviews: 60%
Genre: Epic Metal


アメリカ出身、ロバート・E・ハワードの世界観を追求した正統派エピック・メタルを展開するハイボリアン・スティールの2012年発表の2nd。


海外のアンダーグラウンドのエピック・メタル・シーンでのみ話題となったキリス・ウンゴル、及びマニラ・ロードのトリビュート・アルバムの発売であるように、エピック・メタルの始祖に対する評価が今再び高まっている。若い世代のバンドが継承を熱望するエピック・メタルの伝統は上記のバンドに加え、ブローカス・ヘルム、ヴァージン・スティール、マノウォーなどの最古参に限られている点では、実に興味深い実態だ。これらのバンドは80年代初期に現在のエピック・メタルの礎を築き、決して多くに知られてはいないが、地下の領域で支持を得ている。現在、エピック・メタルというサブ・ジャンルが海外でマニアからの絶大な支持を獲得している以上、始祖たちが再評価を受けることは当然の成り行きであり、何れフォロワーが各地から登場してくることもまた、形式だった手順であったと推測することができよう。
アメリカ出身のハイボリアン・スティールもそうしたバンドの一つに数えられ、前作『An Age Undreamt Of...』(2009)でデビューを飾り、マニアから多くの支持を獲得した。エピック・メタルの伝統的なテーマの一つであるロバート・E・ハワードの小説の世界──主に有史以前のハイボリア世界──を舞台とし、それをヒロイックなサウンドで描いたハイボリアン・スティールのサウンドは、貪欲なマニアたちにとって絶好の食材であったのだ。しかし残念なことに、『An Age Undreamt Of...』のサウンドが異様なチープさを極めており、他のバンド同様、ハイボリアン・スティールもエピック・メタル・バンドの宿命を免れることはできなかったのである。
イタリアの「My Graveyard Productions」より発表された第2作『Blood, Steel And Glory』では、前作のヒロイック/エピックな音楽性を踏襲した正統派エピック・メタルが展開されている。マニラ・ロード、キリス・ウンゴルからの影響は顕著だが、リフにはドイツのランニング・ワイルドからの影響をも感じさせる要素がある。疾走感に満ち溢れたサウンドは心地が良いものの、ハワードの重厚な世界観に色を加えられるような大胆な挑戦は行われていない。また、前作の問題点であったチープさが今作でも継承されており、今後、ハイボリアン・スティールの大きな課題となっていくことは否めないのが現状である。
『Blood, Steel And Glory』の全容は、結果としてマニラ・ロードやキリス・ウンゴルなどの始祖たちの偉大さを改めて考えさせられる内容に過ぎない。それらのバンドが如何にしてエピック・メタルの土台を築いてきたか、その努力と苦労は推測しきれないものがある。これまでに我々はハイボリアン・スティールの音楽性について様々な酷評をしたが、未来のエピック・メタルを担っていく若いバンドが登場してきた事実に対しては、好意的に受け入れている。なぜなら、彼らのような若い世代の支持を得てこそ、この分野は末永く続いていくからだ。



1. Metal Barbarians
不穏なイントロダクションから疾走。泥臭いコーラスを多用する。
2. Blood, Steel and Glory
タイトル・トラック。ランニング・ワイルドを彷彿とさせる剛直なリフを刻む楽曲。シンプルな展開だが、メロディに光るものがある。
3. Aquilonian Battlecry
ヒロイックなリフとメロディを用いて展開する楽曲。サウンドがチープであるのはこの分野のお約束か。何れにせよ楽曲は平凡極まる。
4. The Mountain of Crom
正統派だが何とも重厚感の欠落したサウンドは問題。中間部のソロパートは魅力的。
5. War Eternal
伝説的なカルト・エピック・メタル、キリス・ウンゴルのカヴァー曲。メロディアスなアレンジが光る。
6. The Black Hand of Set
7. Eastern Swords
日本刀について歌った楽曲。勇壮な疾走感と掛け声によるコーラス・パートが印象に残る。
8. Cimmerian's Blues
軽快な印象を残す内容。これではハワードの世界観を題材にする必要性を感じない。
9. Drums of Pictdom
10. Rock Hyboria
タイトルの如く、ハイボリア世界とロックを融合させた楽曲。勇壮なリフが駆け廻り、泥臭いコーラスを導入、中間部ではヒロイックなギターソロを奏でる。全体からバーバリックな雰囲気を醸す。


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An Age Undreamt of...



Country: United States
Type: Full-length
Release: 2009
Reviews: 50%
Genre: Epic Metal


アメリカの「コナン系」のエピック・メタル、ハイボリアン・スティールの2009年発表の1st。


アメリカのハイボリアン・スティールは名前の如く、ロバート・E・ハワードの『コナン』の世界観に傾倒したエピックメタルである。"ハイボリア(Hyboria)"とは『コナン』の伝説の主な舞台となる有史以前の大陸の名。サウンドは80年代のエピックメタルバンド(主にマニラ・ロード)に類似し、世界観もそれらの得意としたファンタジー世界を踏襲するなど、幾つか興味深い内容を揃えている。しかし結局サウンドはチープなもので、マニアックなファン以外からの評価は全く受け入れられないような際どい音楽性を有している。しかし随所にヒロイックな高揚感を伴うメロディが導入されているため、一概に駄作とは言い難い。マニアには十分受け入れられるファンタジックな内容である。

現在のエピックメタル・シーンでは過去のバンドたちを再評価する動きがあるようだが、そうした伝統を今の音楽性でやろうとする者たちの行動力は十分評価できる。敢えてシンフォニックな音楽性を抑え、正統派メタルよりのサウンドでエピカルな世界観を表現しようとするバンドも着実に増加した。彼らのような探求熱心なバンドやファンがいなければ、エピックメタルはとうの昔に廃れていたのであろう。



1. Hyborian Steel
ドラマティックなイントロダクションに導かれ、エピカルな世界観が展開されるタイトル・トラック。ヒロイック・ファンタジー的な音楽性を表現しようとしていることは明らかだが、まだ荒いことも確かである。
2. Cimmerian
キンメリア人とはコナンの出身である、ハイボリア北方に住まう部族のことである。ヒロイックなリードメロディが高揚感を高める。
3. Eyes Of The Serpent
アラビア風の旋律がヒロイック・ファンタジー特有の不気味な世界観を演出する楽曲。疾走を抑え、シリアスなメロディで攻めるところは良い。後半には魅力的な旋律も飛び出す。
4. Pirates Of The Black Coast
スピーディに展開するメロディックな楽曲。テーマが海賊を扱っていることもあるが、正統派メタルに接近したサウンドはドイツのランニング・ワイルドを彷彿とさせる。
5. M.R.Z.
6. Heavy Metal Heaven
HEAVY LOADのカヴァー曲。
7. Behind The Mirror
8. Bringers Of Chaos
バーバリックなリフで疾走する楽曲。完成度はそれほど高くない。
9. An Age Undreamt Of...


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