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「AVANTASIA(アヴァンタジア) 」カテゴリ記事一覧


AVANTASIA 「The Metal Opera Pt.II」

アヴァンタジア パートII-ザ・メタル・オペラ-

AVANTASIA the 2nd album in 2002 Release
★★★★★★★★☆☆...(意欲作)

アヴァンタジアの2002年発表の2nd。


豪華なゲストと壮大なコンセプトで発表されたトビアス・サメットのメタル・オペラ・プロジェクトの第一作『The Metal Opera』(2001)は欧州で大成功を収め、続編となる次回作への期待は大いに高まった。トビアス自ら創作したファンタジー物語に加え、すべての楽曲を手掛けた彼の才能に誰もが生唾を飲んだ。そこに各ミュージシャンの完璧な演奏や歌唱が加味され、まさにアヴァンタジアは大きな飛躍を遂げた。アヴァンタジアのやっていることがエドガイの延長に過ぎないという非難は受けたが、それをも跳ね返す圧倒的なパワーが『The Metal Opera』にはあった。
アヴァンタジアの第2作目となる本作『The Metal Opera Pt.II』では、新しくゲストにボブ・カトレイ(vo:マグナム)を迎え、前作以上のスケールで壮大な世界観が披露される。古代ローマを舞台にしたアヴァンタジアの物語は終盤へと向かい、楽曲は緊張感や重厚感を増している。主人公のガブリエルは幻想的で精神的なアヴァンタジアの地で何を手にするのか、オペラティックなクワイアが紡ぎだす物語は、舞台役者の迫真の演技であるかのように聴き手を魅了していく。
トビアスの才能も素晴らしいが、ゲストの実力も安定したものだ。メロディック・パワーメタルの大御所たちはアヴァンタジアのために完璧な仕事をしているし、トビアスのやりたいことに忠実である。彼らとトビアスの壮大な創造性と意欲が見事に融合して本作『The Metal Opera Pt.II』という新しい名作がここに誕生した。


『METAL EPIC』誌より抜粋:

我々が認識しなくてならないのは、飽くまで楽曲を作っているのはトビアス本人である、ということだ。前作で指摘されたエドガイと類似したサウンドは今作でも顕著であり、メタル・オペラ・プロジェクトらしい壮大さやエピックメタル的な世界観がメロディック・パワーメタルの領域を脱していないことは否定できない。スケール感の問題では大作"The Seven Angels"で十分に克服できるが、楽曲全体での構成や緻密さは欠如している部分が大いにある。元々トビアスはエドガイで活動してきた身なので、メロディック・パワーメタルの基礎には長けているが、伝統的なエピックメタルの範疇には属していない。詰まるところ、アヴァンタジアの音楽性は繊細さに欠け、単純なものであるのだ。そのキャッチーな明確さがメロディック・パワーメタルのファンには応えたのであろうが、本作が物語を描くドラマティックなヘヴィメタル作品である以上、このような大雑把な内容では完成品と呼ぶには相応しくない。当然の如く、メロディック・パワーメタルの中にもエピカルな作品を作るバンドはいるが、本当に劇的で芸術的な作品を作り上げようとしたのなら、『The Metal Opera Pt.II』の基準で推測すると従来のメロディック・パワーメタルでは適していない、ということになろう。




1. The Seven Angels
14分に及ぶ大作。ゲストが総出演し、ティモ・トルキ(vo:STRATOVARIUS)がギターソロを披露する本曲は、アヴァンタジアの集大成として受け止められる。
2. No Return
メロディアスなフレーズが連発するメロディック・パワーメタル。スピード感も十分。ファンなら間違いなく溜飲が下がる完成度の高い名曲だ。
3. The Looking Glass
4. In Quest For
5. The Final Sacrifice
ヘヴィなリフが歯切れよく刻まれ、エピックメタル界の大御所デイヴィッド・ディファイ(vo:VIRGIN STEEL)が歌う。トビアスの歌い方もディファイに類似しているが、エピカルウィスパーはハイトーンのトビアスには合わない。ヴァージンスティールと形容されても不思議ではない、高いドラマ性を模倣している点が特徴的。
6. Neverland
7. Anywhere
8. Chalice Of Agony
9. Memory
10. Into The Unknown



Review by Cosman Bradley
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AVANTASIA 「The Metal Opera」

アヴァンタジア-ザ・メタル・オペラ-

AVANTASIA the 1st album in 2001 Release
★★★★★★★☆☆☆...(定盤)

アヴァンタジアの2001年発表の1st。


アヴァンタジア(AVANTASIA)とはエドガイのフロントマン、トビアス・サメットのソロプロジェクトの総称である。エドガイとは独立して創作したファンタジーの物語について、トビアス・サメットはこのプロジェクトを通して様々なゲストに歌ってもらうことを考えていた。ようやくトビアスの願いが叶い、前代未聞の豪華なゲストを迎え、膨大な制作費を費やして完成されたのが本作『The Metal Opera』であり、これは壮大なメタル・オペラ・プロジェクトとして起動した。ゲストには実際のオペラと同じように配役が与えられており、それぞれの登場人物の台詞──厳密には物語はすべて会話ではない──が歌や合唱として成立する。バンドの演奏も一流のゲストによるもの。参加メンバーは主にトビアス・サメット(vo、key)、マイケル・キスク(vo)、デイヴィッド・ディフェイズ(vo:VIRGIN STEEL)、ヘニユ・リヒター(g:GAMMA RAY)、マーカス・グロスコフ(b:HELLOWEEN)、アレックス・ホルツワース(d:RHAPSODY)、カイ・ハンセン(vo:GAMMA RAY)、ティモ・トルキ(vo:STRATOVARIUS)、シャロン・デン・アデル(vo:WITHIN TEMPTATION)、アンドレ・マトス(vo:ANGRA)、オリヴァー・ハートマン(vo:AT VANCE)、ロブ・ロック(vo:IMPELLITTERI)。彼らの名前を聞いただけでも本作が傑作であることは確定した事実である。


『METAL EPIC』誌より抜粋:

確かにアヴァンタジアは革命的な一大プロジェクトだが、『METAL EPIC』誌では本作よりも更にエピカルでドラマティックな作品を過去に数多く取り上げているし、話題性のみで本作を取り上げることはない。しかし、この作品がファンタジックな物語を描いたメロディックなヘヴィメタル作品という形式に沿っているので、本誌で取り上げる必要性は十分にあった。
アヴァンタジアの第一作『The Metal Opera』は、"オペラティックなヘヴィメタルのプロジェクト"というコンセプトを掲げている。過去にもこのような試みはあったが、我々は『The Metal Opera』の内容が典型的なメロディック・パワーメタルの踏襲に過ぎないことを指摘する。アヴァンタジアがトビアス・サメットの所属するエドガイの範疇を脱していないことは否めず、果たしてこれほどの豪華なゲストを迎えてまで本作を製作する必要があったのか、という疑問は未だに大きく残っている。当然、ドイツのメロディック・パワーメタル筆頭のエドガイのフロントマンによるアヴァンタジア・プロジェクトはこの業界でも大きな話題となり、各HR/HM専門誌でも特集が組まれ、欧州(特にドイツ)では異例の興行的成功を収めた。しかし我々が下した結論は、それが作品の内容を考慮した上での成功かどうかは分からない、ということであった。如何に博学なヘヴィメタルファンといえども、我々は「新作」や「話題作」というキャッチコピーに好奇心を乱される種族なのである。
間違いなく『The Metal Opera』はメロディック・パワーメタル作品として優れている。楽曲が単体でも十分に機能するほどの充実した完成度を誇っており、大仰なクワイアはキャッチーだ。しかし、この高額なプロジェクトがエピックメタル的な作品として機能するのであれば、我々の知る貧相なバンドたちはもっと良いものを作るであろう。迎えられたゲストの中にそう考えていた者がいても何らおかしくはない。同業者として、ヘヴィメタル作品の世界的な成功は素直に喜ばしいものだが、我々は才能ある影に光が差し伸べられる日をずっと待ち続けている。




1. Prelude
シンフォニックなイントロダクション。コンセプトに沿ったローマ時代の雰囲気がある。
2. Reach Out For The Light
メロディックなリフを伴ったスピード・メタル。各所にオペラ的なクワイア・パートを含む。冒頭のインパクトとしての完成度は高い。
3. Serpents In Paradise
テンポよく行進するメロディック・パワーメタル。音楽性は非常にエドガイに近い。後半はデイヴィッド・ディファイのパートが登場し、曲調もエピカルさを十二分に発揮する。本曲はメタル・オペラ・プロジェクトが生んだ最高峰の名曲に値する。
4. Malleus Maleficarum
5. Breaking Away
6. Farewell
7. The Glory Of Rome
スピード感とシンフォニックな雰囲気が漂う楽曲。勇壮なサビのクワイア・パートは印象深い。後半は更に大仰にクワイアが展開する。
8. In Nomine Patris
9. Avantasia
キャッチーなメロディを持ったアヴァンタジアのテーマ的楽曲。サビのクワイアは非常に馴染み易い。ちなみに「アヴァンタジア」とは、トビアス・サメットが創作した異世界の王国の総称である。首都はセシドバナ。本作では古代ローマとアヴァンタジアを舞台にして物語が進んでいく。
10. A New Dimension
11. Inside
12. Sign Of The Cross
13. The Tower



Review by Cosman Bradley
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