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Black Sabbath

BLACK SABBATH the 1st album in 1970 Release
★★★★★★★★☆☆...(不朽の名作)

ブラックサバスの1970年発表の1st。

1970年2月13日の金曜日に発表されたこのブラックサバスの第一作『Black Sabbath』は、すべてのヘヴィメタルの元祖ともとれる偉大な傑作である。トニー・アイオミ(g)が本作に音楽界では禁じられてきたコードを使用したことで、後のヘヴィメタル形成における道が大きく開かれた。それは、キリスト教世界から見れば邪悪とされてきた悪魔的なものであり、主にサタン(ルシファー)を想起させる重低音や歌詞に表現されていた。またそれらの禍々しい世界を描くために、攻撃的なパートやグルーブ感のあるメタリックなリフを用いたことも決定的に機能した。無論、本作が生み出され世界に発表されることがなければ、現在のヘヴィメタルは全く違ったジャンルになっていたことも想像できる。重厚であり、普遍的な人間が決して耳にしないような神秘的なヘヴィメタル、シリアスで緊張感に包まれたヘヴィメタルを、我々は末永く愛聴してきた。それもすべて、ブラックサバスという偉大なバンドの功績によるものだ。
本作『Black Sabbath』はイギリスのチャートで8位という成功を収めたが、有名音楽誌からは酷い評価を受けた。"邪悪、攻撃的、不道徳"などといった世間の評価とブラックサバスは戦うこととなった。ヴィレッジ・ボイス誌では「CD史上最悪の作品」と評価された。音楽性以外の要素でヘヴィメタルが攻撃されることはよくあることだが、これらの当時のブラックサバスに対する酷評は、現在まで続く社会とヘヴィメタルとの長い戦いの幕開けであったことは、何とも皮肉な事実に値する。幸い、現在では本作は正当な評価を受け、最も影響を与えたヘヴィメタル作品としても必ず名が挙げられる。『Black Sabbath』の発表からおよそ30年以上、我々はようやく本作を理解するだけの知識を学んだようだ。




1. Black Sabbath
邪悪な雰囲気を結集させたブラックサバスの代表的名曲。今でこそ中世や18~19世紀のゴシック・ホラーを意識したブラックメタルが横行しているが、これが元祖であろう。世界観、サウンド、歌のすべてがヘドロのように重く粘着する。
2. The Wizard
『指輪物語』のガンダルフをモチーフにした楽曲。オジー・オズボーン(vo)のハーモニカが印象的だ。後半にかけてのヘヴィなリフは間違いなくヘヴィメタルバンドに多大な影響を与えている。サビは意外にも馴染みやすい。
3. Wasp / Behind The Wall Of Sleep / Bassically / N.I.B.
数曲が1つの曲としてまとめ上げられた楽曲。そのため途中から雰囲気が大きく変わる。"Wasp"から"Behind The Wall Of Sleep"へのヘヴィな流れは良く出来ている。"Behind The Wall Of Sleep"がH・P・ラヴクラフトの短編小説の名を拝借していることは非常に興味深い。"The Wizard"でもそうだが、既にブラックサバスからヘヴィメタルの歩む方向性は定まっていたのであろう。
4. Wicked World
ギターの攻撃性、ヘヴィなドラムスが意表を突く楽曲。中間部は驚くほどにメロディアスだ。
5. A Bit Of Finger / Sleeping Village / Warning
不穏な雰囲気が延々と続く。多少緊張感に欠けることは否めない。



Review by Cosman Bradley

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